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立川実践高校3

 当り前と言えば当たり前だが、俺達を待たずして、入学式は始まっていたらしい。


 校舎に生徒の気配がない。


「入学式、もう始まっちゃってるみたいですね」


「だったら、もう行かなくていいだろ」


「途中で入ってくのカッコ悪いですしね」


 とりあえず俺達は教室の方向へ足を進めた。

 慣れない校舎だったが、適当に歩けばつくだろう。


「今日の予定って、入学式だけでしたよね?」


「そうだな」


 雪子はそれ以上何も言わなかった。


 こいつの言いたいことはわかったし、俺もそんな気分だった。


「帰るか」


「そうしましょう」


 入学式後の説明とかあるかもしれんが、どうでもよかった。


 俺達が決断した時、後ろを歩くエメリアの足音が止まった。つられるように、俺達二人も歩みを止めた。


 エメリアは、いままでの不遜な態度を失くし、気弱そうに俺達を見つめていた。


「ねえ、どうして、我を、助けてくれたの?」


「はあ? 助けてねえよ」「助けてないですよ」


 雪子と俺の返答がかぶった。


 俺が一瞥すると、眉を寄せた雪子と目が合った。


 それから、どちらも譲らず口を開いた。


「轍の妹ってだけでぶっ飛ばしてやりたくなっただけだ」「三千院って名前だけで、殴りたくなっただけです」


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