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悪役令嬢に転生したので魔王を復活させるために暗躍します  作者: こみやし
05.悪役令嬢の魔王討伐

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05-11.強化装備


 ダンジョンと王国各地を往復する毎日が始まった。



 ダンジョンの魔物たちは去年よりも更に強くなっていた。


 あの魔王の封印に繋がる部屋にも、守護者たるボス魔物が復活していた。アレは最後の楽しみにとっておこう。カンスト組を除いた全員で挑戦してもらおう。卒業試験てことで。



 ダンジョン内で活動する間は四組に別れることにした。


 ダーリャは、ヴィッキーと。


 フララは、リリィ、キリエと。


 メルメルは、ネルと。


 そして私は、サツキさんと。



 それぞれカンスト勢が師となり、他の子たちを鍛え上げることになった。




----------------------




「よろしくね、サツキさん」


「こちらこそ。遠慮せず厳しく鍛えて頂戴」


「そうね。とはいえどうしたものかしら」


「限界突破……本来のカンスト値である『999』を超えないとよね。このまま普通にレベルを上げていても届きそうにはないわよね」


 そこなのだ。


----------------------

サツキ

/ Lv:76 / Hp:(741/741) / Mp:(823/823)

----------------------


 サツキさんのステータスは、なんというか普通なのだ。


 たぶん普通の人類基準なら最強レベルだ。所謂ク◯リン的な立ち位置だ。しかし魔王と戦うには、サツキさんをサ◯ヤ人にする方法を考えねばならない。



「界◯拳を習得するだけでも十分よ」


「アテがあるの?」


「これよ」


「て、それ私のじゃない。サツキさんが持っていたのね」


 【蒼黒の杖】と【黒紅のローブ】が、サツキさんの持つマジックバックから現れた。



「ダーリャさんから調べてくれって頼まれたのよ」


「何かわかったの?」


「いいえ。これを身に着けてダンジョン通いをしただけよ」


「つまり実験台にされたのね」


「因果関係を調べただけよ。全く問題なかったわ。私が暫くこれを身に着けて戦っていても、魔王の力が流れ込んでくることはなかったもの。やっぱり貴女が汚染されたのはネルから直接流し込まれたせいだったようね」


「もう。内緒でやることないじゃない」


「もう暫く貸してくれるかしら?」


「それは構わないけど……」


「ありがとう。もちろん他の方法も考えるわ」


「……取りに行ってみる?」


 私にも心当たりがないでもない。


 最強装備は杖とローブだけじゃない。



「学園ダンジョンが解放されるのは三年目に入ってからよ」


「解放されていないだけで、存在はするんじゃないかしら」


「だからって掘り起こすの?」


 まあそこが問題ではあるんだけども。



「ほら見て♪ めっちゃ上がるのよ♪」


----------------------

サツキ / Lv:76

/ 体力(HP):(741/741)

/ 魔力(MP):(823/823)

/ 攻撃(ATK):329(+2000)

/ 防御(DEF):580(+2000)

/ 知力(INT):319(+1200)

/ 速度(AGI):664(+300)

----------------------


 ……え? こんなに?


 ……なんというか……雑すぎない?



「ゲームじゃここまで上がらなかったわよね?」


「ファンディスクで変更されたんじゃなかったかしら。たぶんだけど」


「どういうこと? ファンディスク版は最大値が『999』から『9999』に変更されたの?」


「ううん。そこら辺の数値は変わらないわ。たしか装備も込みで三千くらいが上限だったと思うわよ。たしかね」


 相変わらず曖昧な記憶を辿ってらっしゃる。



「ちなみにこのステータス、指輪も込みだから」


「え? それって」


 サツキさんが右手薬指に付けていた指輪を見せてきた。


 私も同じものを持っている。


 普段は自分のマジックバックにしまってある。ガサゴソ。……あった。これまで持っていったわけではないのね。



「ペアリングね♪」


 おそろ~。


 ちょっと複雑。ダーリャが私の左手薬指に嵌めた指輪をサツキさんも付けてるだなんて……ぐぬぬ……。



「去年集めた他の装備も調べてみたの♪」


 なんだかんだとサツキさんが預かっていたようだ。


 マジックバックから次々と取り出し、身につけていった。


----------------------

サツキ / Lv:76

/ 体力(HP):(741/741)(+2200)

/ 魔力(MP):(823/823)(+2920)

/ 攻撃(ATK):329(+5000)

/ 防御(DEF):580(+4350)

/ 知力(INT):319(+2010)

/ 速度(AGI):664(+940)

----------------------


 なぁにこれ~……。



「それでどうやって動くつもりよ」


 装備品をわんさか身に纏い、雪だるまみたいになったサツキさん。



「重要なのはそこじゃないでしょ♪」


「装備数に上限とかないわけね。この世界」


「そうよ♪ サイズ効率の良い装備を集めて上手く着こなせば、カンスト超えも夢じゃないわ♪」


 指輪一つで『AGI+300』は確かに大きいわね。


 そういう意味では【蒼黒の杖】と【黒紅のローブ】って微妙なのかもしれない。杖とローブって普通に嵩張るし。それでも十分な上昇値ではあるけども。



「ねえ、このローブ」


「切り刻むの?」


 思い出の品なのに……。



「やっぱり嫌よね」


「……皆を強く出来るならいいわよ。切り刻んだら効果無くなるかもだし、扱いは慎重にね」


「ありがと♪ ベルベル♪」


 仕方ない。これも魔王討伐のためだ。


 そもそも黒紅色のローブだなんて、普段は着る機会もないし。こんなの身につけてたら見るからに怪しい人だし。いたしかたない。本当に残念だけど諦めよう。


 それにサツキさんなら必ず良い服を仕立ててくれることだろう。そうやって普段使いも出来る形にしてもらえた方が、思い出も長く側に置いておけるというものだ。マジックバックやタンスの肥やしにしておくのも勿体ないものね。


 ……むむむ。

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