↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢に転生したので魔王を復活させるために暗躍します  作者: こみやし
04.悪役令嬢の運命力

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
47/49

04-20.悪役令嬢の運命力


「む……。破れませんね」



 あら。ダーリャでも女神様の施した封印は壊せないのね。


 一瞬裂け目が生じたけど、すぐに塞がってしまった。



「ちょっとぉ~~!! なぁ~にやってんのよぉーー!!」


「これも情報収集よ。やっぱり時が来るまで封印は解けないのね」


 ここで倒せてしまえば話が早かったのに。



「だからって!! 迂闊すぎるでしょ!! リリィたちのレベルはまだ三十程度なのよ!!」


「そういう情報は伏せておきなさい。ここは魔王の足元よ」


「うっ!!」


 落ち着いて、サツキさん。



「もう少し調べたら帰りましょう。足を止めている暇はないわ。皆のレベル上げも急ぎましょう」


「はい。ベルベル様」


 私はダーリャを伴って、部屋の隅々まで観察して回った。




----------------------




 一通り調査を終え、帰りがてらダンジョンの探索も済ませ、私たちはようやく地上に戻ってきた。



「夏休みはあと何日かしら」


 想定より随分長いこと潜ってしまった。



「まだ半分くらいは……いけない。そろそろ店に戻らないとだわ」


「拘束した分は給金を支払うわ」


 すかさずダーリャが、サツキさんにダンジョンで手に入れたお宝の一部を差し出した。



「悪いけど現金で頂けないかしら……」


「あら。先日たっぷり稼いだじゃない」


 当面の分はあるでしょうに。もちろん構わないけど。というかお宝とは別でそっちも支払うつもりだったけど。いくらパーティーメンバーみたいなものだからって、平民の暮らしがそんなに甘いものでないことくらいはわかってるもの。



「また呼んでくれるのでしょう? すぐにでも材料を仕入れないと♪」


 なるほど。換金してる時間も惜しいのね。ただでさえ半月以上も拘束してしまったものね。帰ったらすぐに仕入れて次の服を作りたいのね。



「お貴族様に売るものだからって、気合い入れて高い素材を仕入れることはないわ。お嬢様のお小遣いたって大したものじゃないもの」


 今の手持ちは何枚だったかしら。ひぃふぅみぃ……。


 取り敢えず手持ちの金貨十枚を全て差し出した。



「こんなに貰えないわ!!」


「どうせ外で金貨なんか使う機会もないわ。サツキさんが持っていて。当面の活動費とこれの買い取りも込みよ」


 先ほど差し出しかけたお宝を指し示す。



「そういうことなら……ありがとう」


「こちらこそ。またよろしくね」


「ええ。いつでも呼びに来て」


「サツキさんこそ、いつ家に来てくれてもいいのよ。顔パスにしておいたから」


「えぇ!? 侯爵家のお屋敷に!?」


「けれど今行ったらお父様に詰められるかしら?」


 なんなら、王都の検問を通った時点で話が伝わって行方を聞きに来るかもしれないわね。乱暴はしないでしょうけど。



「帰りに寄ってちょうだい……一緒に謝りに行くわ……一応私が年長者だもの……」


「あはは♪ それはいいわね♪ 遠慮なく巻き込ませてもらうわね♪」


「やっぱ程々に」


「一蓮托生よ♪」


「もう~……ふふ♪ それじゃ」


「サっちゃん」


 フララが引き止めるように抱きついた。



「サツキさん、懐かれたわね♪」


「あはは~。またね、フララ」


 優しくフララの頭を撫でるサツキさん。


 フララも意外とすぐに腕を放した。



「送っていこうか?」


「大丈夫。王都はすぐ近くだもの。それに私だって強くなったわ。フララたちのお陰でね」


 今のサツキさんなら、そんじゃそこらの騎士だって相手にはならないでしょうね。



「……そっか。またね。サっちゃん」


「ええ。また」


 皆でサツキさんを見送った。




----------------------




「さて。残りのイベントをこなしつつ、レベル上げにでも……メルメル? どうしたの? 元気無いわね」


「……ぐすん」


 今のはわざとらしかった。さては言う程でもないわね?



「ご主人様と二人で行く筈だったのにぃ……」


 討伐依頼票を取り出して見せつけてきた。


 まるで水族館か映画のチケット扱いだ。デートだと思って待ち合わせ場所に着いたら、大勢の友達が集まっていたみたいな口ぶりだ。



「貸しなさい」


「あ! お姉ちゃん酷い!」


 討伐依頼票を取り上げるダーリャ。



「二手に別れましょう。こちらは請け負います。ベルベル様はフララと愚妹を連れてお戻りを」


 このままダンジョンでレベル上げを続けろって?


 まあ確かに、私たちのレベルだと地上で上げるのは難しいかもだけど。



「リリィとキリエはダーリャにお任せを」


「いいの?」


「構いません。互いに最善を尽くしましょう」


「ありがとう、ダーリャ。愛してるわ」


「「「きゃー♪」」」

「ぎゃー!!」


 なんか一人違う。



「それからこれを」


 ダーリャが袋を一つ差し出した。



「マジックバックです。見た目以上に入りますよ」


 うん。知ってる。ダンジョンで見つけた品々もそこに入ってるし。さっきもサツキさんの取り分をここから出して渡そうとしてたし。ダーリャがたまに魔物を丸ごと放り込んでたし。魔王の封印の真下にいたやつもこの中だろう。結局私とメルメルは姿形すら目にしてないもの。



「ダーリャたちも必要でしょ?」


「実はもう一つあるんです」


 あらま。流石ね、ダーリャ。



「助かるわ」


 どうせならあの黒竜も取りに行こうかしら。魔石すら取らずに放ってきちゃったし。




----------------------




 その後、再びダンジョンの最奥へと赴いた悪役令嬢一行♪


 ドラゴンゾンビと化した黒竜との激戦を繰り広げ、見事更なるレベルアップを果たしましたとさ♪


 めでたしめでたし♪



 ……な~んて。それで終わりなら良かったんですけどね。


 結局魔王の封印は解けずじまい。ルール破りはご法度のようです。残念無念。また一年半後。ベティたちにはそれまで頑張ってもらいましょう。


 願わくば……そこで全てが終わりますように。


 次回いよいよ魔王討伐……は、果たせるのでしょうか?


 悪役令嬢パーティー御一行の活躍に乞うご期待。



 ……頑張って。ベティ。みんな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。