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悪役令嬢に転生したので魔王を復活させるために暗躍します  作者: こみやし
04.悪役令嬢の運命力

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04-09.暗躍代行


「話を戻しましょう!!」



 今は魔王復活会議の時間よ!



「強さが十分なら今すぐ魔王を倒しちゃえばいいよね♪」


 お気楽モードなフララがお気楽なことを言っている。そもそも魔王を復活させる方法がわからないって言ってるでしょうが。


 それに強いだけでは魔王を倒せない。



「無理よ。肝心の聖女が『Lv.01』だもの」


 魔王は聖女にしか倒せない。いくらダーリャが規格外だからって、そこには間違いなく制約がある筈だ。



「魔王にトドメを刺せるのは聖女だけよ。少なくともゲームではそうだったわ」


「ならどうやってベティは魔王を倒したの?」


 何を言ってるの?



「だって聖女のリリィが自分を生贄にして魔王を復活させちゃったんでしょ?」


 ……あ。


 そうよ! そうじゃない!


 ベルベティア編のフローラルートでは、聖女リリアーナ不在で魔王を倒したってことよね! 流石フララ! 鋭いとこ突くじゃない♪



「サツキさん。その辺はどうなの?」


 結局フローラが聖女としての力を授かったのかしら?



「……えっと」


 え? 嘘でしょ?



「……なんだっけなぁ」


 ここにきて!? ど忘れ!?



「いえ……フローラが聖女になったわけではないのよ……それは確かよ……魔王を倒せなくて困ったのも間違いないわ……それから……ベルベティアたちは……あれ……どうしたんだったかしら……」


「思い出して! 後ちょっとでしょ!」


 冷静に考えると今は復活の方法を考えていたのであって、倒す方法ではなかった筈だけども! それはそれとして!



「ここら……くらいまでは出かかってるのよ……」


「消化終わってるじゃない!!」


 まさか下から出すつもり!?



「おっかしいわね……なんでここだけ思い出せないのかしら……」


「思い出せないってことは、炎上したような方法ではなかったのね?」


「そうね……無茶苦茶なこじつけではなかった筈よ……」


 だとすると、横から突然現れたダーリャがトドメを刺したとかってわけでもなさそうね。



「……あ」


 あれ? ダーリャを見て何かに気がついた?



「思い出したわ。そうそう。ダリヤに飲み込まれたのよ」


 は?



「ベルベティアがあれこれ策は用意したんだけど、結局どれも有効打にならなくてね。結局魔王は倒しきれなかったのよ」


 ……それって。



「逃げ出した魔王はダリヤに取り憑くの。けれどダリヤの狂気に飲まれて、逆に取り込まれてしまうのよ」


 えぇ~……。



「それでダリヤを倒した後は女神が直接現れて、魔王の残滓を消し去ってくれるの」


 う~ん……それだけ聞くと微妙な流れね。単に毒にも薬にもならなすぎて燃えなかっただけかしら。


 なんというか普通なのよね。目新しさもないというか。よくあるご都合の一種というか。「出来るなら最初からそうしてろ女神」系のアレというか。


 もちろんダリヤによって弱らされていたからとか、何か理由はあるんだろうけども。



「ボコして飲み込めばいいのですか?」


 ダーリャなら普通に出来ちゃいそうね。やらせないけど。



「ダメに決まってるでしょ。ちゃんと策を練りましょう」


「ベルベティア編だと魔王と直接戦うのは復活後すぐなの」


 そこは今の私たちみたいに、ゲームのベルベティアも復活後すぐに倒そうとしたのね。



「けど結局魔王は逃げ出して。ダリヤがリリアーナの跡を継いで。本来ベルベティアが為す筈だった一年間の暗躍もダリヤが代行してくれちゃうの」


 大きな歴史の流れは変わらないのね。


 魔王の復活は二年生時。完全な決着は三年生時。


 これはフローラが主人公でも、ベルベティアが主人公でも変わらない。途中経過が変わろうとも、結局は同じ流れに行き着くのね。



「一度わかったことを纏めてみましょう」


 たぶん重要なのは五つ。


 一つ、魔王は聖女か女神の力でしか倒しきれない。


 一つ、復活は二年生の終わり。決着は三年生の終わり。


 一つ、魔王とその配下は一年間必ず暗躍する。


 一つ、途中で魔王を倒そうが流れは変わらない。


 一つ、配役が抜け落ちると必ず代役が立てられる。



「仮に私たちがこのまま何もせず二年生の終わりを迎えれば、必ず他の誰かが魔王を復活させるのね」


 ベルベティアとリリィの代わりの誰かが。



「そして誰かが一年間、魔王の脅威を振りまき続けます」


 ここもベルベティアとダリヤの代わりの誰かが。



「けど一年後には必ず魔王が消滅するんだね。女神が直接手を下してでも、その未来は約束されてるんだ」


 これではイタチごっこね。一人の犠牲者も出すまいと幾らやり直しても、次から次へと犠牲者が補充されてしまうんだもの。女神様も頭を抱えたことでしょうね。まさか聖女が闇堕ちするとは思わなかっただろうし。

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