作文太郎幻想世界図鑑・002:ゴブリン
002・ゴブリン
ゴブリンとは、前項において紹介した【エルフ族】と並ぶ幻想世界を代表する種族である。
古くから様々な創作物に登場するが、起源について西欧には山脈の股から生じた精霊であると伝わり、また南米のマヤ族らにもトウモロコシ畑を守る精霊としてその存在が伝わる、緑の肌を持つ悪戯好きの小人である。
本邦蝦夷地方にも古くから【コロポックル】として近縁種の存在が確認され、全体的に土地と強く結び付いた地霊または植物の精と考えられる。
その性質については、多くの場合の小人がそうであるように広く一般に縄張り意識と悪戯を好む性格を持ち、オリーブ色の肌と初歩的な工学への関心、また子供を好むとも伝わる。
以下の霊視は彼等の日常風景について、過去に私が目にした宣教師の記録等を基に手掛かりを与えた電子頭脳が垣間見た光景である。
■ゴブリン国の城下町の昼下がり、仕官先を得る契機を求めて頻々と酒屋や飲食店等人の集まる場所を巡回し、普段は長屋の一室で傘張りなどしているゴブリンの剣士が水路に釣り糸を垂らす。その背後の道を幼いゴブリンらが一団を成して駆けていく。
■城下町外れの道祖神前、釣りから帰ろうとしていたゴブリン剣士は転倒し膝を負傷した子供ゴブリンに出会い、自身が常備している道具を使って手当てを施す。友達とはぐれて独り知らぬ所まで来てしまったために、なかなか泣きやまなかった。
■半刻ほど後、剣士ゴブリンは手当てをしてやった子供ゴブリンを背負って城下町を歩いていた、元気を取り戻し楽しげな子供ゴブリンに微笑みかけ、その子の家のある方へと急ぐ。




