青いバイク
「ご苦労。サトシ、で、どんな感じなんだ?」と早乙女華恋スーパーヒーローは地面に熱々のおでんの汁をブチまけている活揚研二を眺めながら言った。
「犯人は活揚研二。アルバイトの若い女性を人質に立て籠もり、地球を破壊するとか言って、おでん汁を捨てています」と股草井サトシ刑事は言った。
「よし、メガホンを貸してくれ」と早乙女華恋スーパーヒーローは迷わずに言って赤いメガホンを受け取った。
「おい、てめぇコラ!」と早乙女華恋スーパーヒーローは怒鳴った。
「さ、さ、早乙女さん、穏やかに穏やかに」と股草井サトシ刑事がなだめるように言った。
「大丈夫だ。任せてくれ」と早乙女華恋スーパーヒーローはメガホンのスイッチをオフにして小声で言った。
「おい、コラ。活揚研二っ、死ね!!」と早乙女華恋スーパーヒーローは怒鳴った。
「ちょっと早乙女さん! それはマズいってば!」と股草井サトシ刑事は言って赤いメガホンを取り返そうとした。
「いいんだよ、あんなクソ野郎は」と早乙女華恋スーパーヒーロー は怒りを込めて言うと少し前に移動して再びメガホンで話し掛けた。
「おい、人質は無事か?」
「うるせー! お前こそ死ね!!」と活揚研二は言って奥に引っ込むと湯気が出ているやかんを持って現れた。
「おい地球! この野郎、地球め! 地球だからって偉そうにしやがってよ! 毎日、雨ばかり降らせがってよ! 先日は震度4の地震は起こすしよ、近所の山で熊が出て来るしよ、台風は来るし、ナメんな、少しジッとすることを覚えろや!」と活揚研二は地球に向けて言うと湯気が噴き出ているヤカンを窓から出した。
「おい地球! コレがわかるかい? えっ、コレがわかるかいって聞いてんの!」と活揚研二は言うとやかんの蓋を取ろうとした。
「あちぃー!!」と活揚研二は叫んで飛び上がると軽く右手の人さし指と親指を火傷して耳たぶを触った。
「そうさ、熱湯が入っているやかんだ! おい、地球、この意味がわかるかい? つまりだ、お前を完全に破壊するための熱湯なのでした! ははは」と活揚研二は言って笑うと地面に向けて熱々の熱湯入りやかんを傾けた。
熱湯が地面に溢れて土が咳き込んだように音を立てていく。
「ははは。どうだ地球、参ったか? 参ったって言え? オエーッ!」と活揚研二はゲボを吐いた。
その隙にアルバイトの若い女の子は店から飛び出して無事に脱出することに成功した。
「なんだかよくわかりません」とアルバイトの女の子は怒りをあらわにして股草井サトシ刑事に言った。股草井サトシ刑事は着ていたジャケットを脱ぐと若い女の子に掛けてあげた。
「よし、活揚研二、今からお前を逮捕して死刑にするから覚悟しろよ!」と早乙女華恋スーパーヒーローは言った。
「無銭飲食での死刑は無理だろう」と活揚研二は余裕をカマしながら言った。
「いや可能だ。最近、法律が改正された。おめでとう。活揚研二は世界初無銭飲食による死刑第1号だ」と早乙女華恋スーパーヒーローは言った。
「それに地球虐待の罪、環境破壊の罪、若い女の子を人質にした罪、おでんを粗末にした罪、熱湯やかんによる地球への暴行罪、警察を侮辱した罪もある。膨れ上がった罪を無視できない。全体的に見て判断。つまり死刑だ!」と早乙女華恋スーパーヒーローは言い返した。
その時、青いバイクに乗った神原シャスケ刑事が現れた。
神原シャスケ刑事が颯爽と青いバイクから降りると皆の視線を一気に集めた。神原シャスケ刑事の社会の窓が全開していたのだった。その全開した社会の窓から左手で持ったレーザー銃を突き出していたのだ。
つづく
また現れた仲間の登場に激アツさ!




