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女神 1~10章(全面推敲版)  作者: のどか
第10章 赤侵略者を討つな!
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侵略者を討つな! 129

 日向隊員は金目ひなただった時代、クラスメイトをイジメて自殺に追い込みました。最初のうちはあまり気に留めてませんでしたが、そのことで弟が殺され、父と母にひどい迷惑をかけ、やっと事の重大さに気づきました。

 今は反省の日々。この曲はそんな日向隊員の心の傷を癒してくれる曲でもあるのです。


 曲が終了しました。舞台で寒川隊員とすみれ隊員がきつく抱き合いました。オーディエンスから拍手が響きます。少人数とは思えないほどの拍手の渦です。日向隊員も女神隊員も拍手します。

 寒川隊員は身体を離しました。

「ありがとう。君のお蔭でいいコンサートになったよ」

「いいえ。すべてあなたの実力よ」

「これからも一緒にやって欲しいんだけど・・・」

 すみれ隊員は考えました。そして思い出しました。海老名隊員に言われたあの言葉を。

「隊長はあなたのせいで戦死するの。全部あなたがいけないのよ!」

 そう、海老名隊員の予言では、数年後再び宇宙人が攻めてきて、その戦争のファーストコンタクトで隊長は戦死することになってます。その原因を作るのがすみれ隊員。それは絶対嫌。あの人は私の命の恩人。やっぱここは私が引かないと・・・

 すみれ隊員は申し訳なさそうに、

「ごめん。それはちょっとムリみたい」

「そっか・・・」

 寒川隊員とすみれ隊員は再び抱き合います。今度は軽く、短く。それが終わると、2人は客席に向かって深く頭を下げました。オーディエンスがそれに拍手で応えてます。

 こうしてユタカ&ヴァイオレットの最初で最後のコンサートは終了しました。

 翌日、朝日に照らされたテレストリアルガード基地。

 その基地内、サブオペレーションルーム。卵型のテーブルに座ってる隊員服姿の日向隊員が緊張してます。実は長期休暇中だった橋本隊員が今日から職務に復帰するのです。

 女神隊員とのファーストコンタクトは成功しましたが、上溝隊員、倉見隊員、寒川隊員とはファーストコンタクトでしくじりました。はたして橋本隊員はどんな人? うまくやっていけるの? それにはまず最初のあいさつを決めないと・・・

 引き分けの自動ドアが開き、1人の男性が入ってきました。隊員服姿の橋本隊員です。

「おはよう!」

 そのあいさつに、倉見隊員、寒川隊員、女神隊員が応えます。

「おはようございます!」

 日向隊員は慌てて立ち上がり、橋本隊員に深々と頭を下げました。

「お、おはようございます!」

 橋本隊員はその日向隊員を見て、

「おー、君が新入り隊員の日向くんか? 君、人を殺したことがあるんだって?」

 橋本隊員のあまりにもストレートな質問。え、ここでそんな話をするの? 日向隊員は唖然としてしまいました。女神隊員も唖然とします。倉見隊員と寒川隊員は苦笑いをこらえます。隊長は遠慮なく苦笑しました。

 橋本隊員は発言を続けます。

「オレも人を殺したことがあるんだ」

 その発言に日向隊員はびっくり。

「え?」

「まだ1歳にも満たない赤ん坊を殺したことがあるんだ。他にもいろいろとやらかしてる。

 ここはそんなろくでなしでも受け入れてくれるステキなところだ。こんなとこ、この世界にはほかにないぞ。おまえ、いいとこに入ったな!

 な~んにも遠慮することないよ。十分活躍してくれ!」

 日向隊員の顔が明るくなりました。

「はい!」

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