侵略者を討つな! 124
地下通路。1人の男性がスマホの電話に出てます。
「騒音も振動もありません」
ちなみに、この男性はテレストリアルガードの一般職員です。
再び格納庫前。スマホで電話をしてる隊長。
「了解! もう帰っていいぞ!」
隊長はスマホを握る手を降ろし、日向隊員を見ました。
「聞いての通りだ」
思わぬ結果に日向隊員は慌てます。
「そ、そんな~ 私、聞いたんですよ。この扉がグォーンときしむ音を! 振動もすごかったし・・・」
「全部夢だったんじゃないのか?」
「たしかに最初の3回は夢でした。けど、最後の1回は完全に現実ですよ! そうじゃないと辻褄が合わないんですよ! 私が叩き起こした女神さんがテレポーテーションで現場に行ったんですから!」
隊長はふっと笑うと、
「ふ、どうやらどこかで夢が現実に変わったようだな」
日向隊員は、
「そんなバカな!」
と一瞬苦笑いしましたが、そうでないと説明できないのも確かです。日向隊員は考え込んでしまいました。
「う~ん・・・」
隊長は海老名隊員を思い浮かべ、
「しかし、えびちゃんの超能力をすべて受け継いでいたとはなぁ、君が・・・ けどなあ、あいつ、テレパシーはなかったはずだぞ?・・・」
日向隊員は以前夢の中で会話した海老名隊員を思い出しました。
「夢の中に出てきた海老名さんは、こんなこと言ってましたよ。
死んだらわかった。私、秘密の力を半分しか使ってなかった。あなたにはこの力を100%にしてプレゼントしてあげる、て」
「えびちゃんは自分の超能力すべてを知らなかったてことか? テレパシーもその1つだったのか? ふっ、まだまだ秘密の能力はありそうだな。
しかしなあ、前もって自分の超能力を全部把握していたら、あいつ、不良に殴られて死ぬことはなかったのにな・・・」
隊長はため息。ちょっと悔しそう。と、隊長は日向隊員を見て話を変えました。
「どうだ、これからオレとデートしないか?」
「ええ?」
日向隊員は思いました。私は小学生だよ、今は学校に行ってないけど・・・ テレストリアルガードの隊長が小学生とデートしていいの?
が、それとは別に日向隊員の脳裏には、ある甘いスイーツが浮かんできました。で、それがそのまま言葉になりました。
「私、パフェ食べたい!」
隊長は苦笑い、
「あは、そうか!」
街道を1台のクーペタイプのクルマが走ってます。その車内。運転してるのは隊長、助手席には日向隊員が座ってます。2人とも私服に着替えてます。なお、クルマは隊長の私用です。
日向隊員はニコニコしてます。隊長はその日向隊員の顔を横目で見て、
「気分がいいみたいだな、お前」
「あは、私、パフェ大好きなんですよ! パフェ食べるの、久しぶりだなあ。この身体になって初めてなんです!」
隊長は一呼吸置いて、
「ところで、ちょっと訊きたいことがあるんだが・・・ オレ、本当に寒川を撃ち殺したのか?」
日向隊員は急に真面目な顔になり、
「はい」
「寒川を撃ち殺したあと、自分の口の中にレーザーガンの銃口を突っ込んで自殺したのか、本当に?」
「はい。けど、全部夢の中の話ですよ。隊長はテレストリアルガード作戦部門の隊長ですよね。そんなこと、絶対しませんよね?」
隊長は苦笑い。
「あは、そうだな」




