表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神 1~10章(全面推敲版)  作者: のどか
第10章 赤侵略者を討つな!
373/380

侵略者を討つな! 125

 隊長は心当たりがありました。病院で海老名隊員の脳死宣告を受けたときのこと。あのときの隊長はやり場のない怒りが一気に沸騰し、そこに現れた当時のメガヒューマノイドセクションの主管を殴り、あごを思いっきり蹴飛ばしました。

 あのときの騒動を考えれば、すみれ隊員を撃ち殺した寒川隊員を怒りの余り撃ち殺し、全てをあきらめ、そのまま自殺する可能性も十分あります。隊長はただ苦笑いするしかありませんでした。

 隊長は話を変えます。

「もう1つ訊きたいことがあるんだ。お前んとこにも来たろ、面接官が?」

「はい」

「どう応えたんだ?」

「あは、私、隊長についていきますよ! 当然ですよ!」

 隊長はまたもや苦笑い、

「あは、そっか」

 実はこの日の前の晩、隊長以外の全テレストリアルガード作戦部門の隊員に面接がありました。

 面接の目的ですが、今度新しくできる部門への移籍。作戦部門に残るのか? それとも新部門に移るか? 日向隊員の応えはNoでした。今の隊長のもとに残ることにしたのです。

 日向隊員だけではありません。倉見隊員も、寒川隊員にも、女神隊員も応えはNoでした。長期有給休暇中の橋本隊員のところにも連絡がありましたが、彼の応えもNoでした。

 が・・・ 隊長はぽつり。

「実は・・・ 上溝は新しい組織に移る気らしい」

 日向隊員はびっくり。

「ええ~っ!?・・・」

 日向隊員は上溝隊員を思い出し、

「やっぱり私、あの人に嫌われてんのかなあ?・・・」

「まあ、あいつにはあいつの理由があるんだろ。オレはあいつの意志を尊重する気だ。

 あいつ、異動日まで有給休暇を取ったよ。あいつと会うことはもうないだろうな」

 先ほどまでにこやかだった日向隊員の顔は、無表情になってしまいました。


 ここは街の中、デパートのテラス。ここに複数の丸いテーブルが置かれてます。テーブルにはいくつかの人影があります。

 今ここにウェイターが現れました。ウェイターはトレーを持ってます。ウェイターはもっとも(パラペット)に近いテーブルに行き、

「お待たせしました!」

 と言って、テーブルの上にパフェとコーヒーを置きました。パフェは巨大。シャインマスカットの粒がこぼれ落ちるくらい載ってます。

 このテーブルに座ってた日向隊員はそのパフェを見て、えびす顔。

「あは、きたきた!」

 日向隊員はさっそくシャインマスカットの粒をスプーンで掬い、それを口の中に運びました。途端に顔が大きく崩れました。

「あは~ 美味い!」

 日向隊員と相対して座ってた隊長は、それを見て微笑みを浮かべました。

「ふっ」

 そこにギターの音色が聴こえてきました。日向隊員と隊長はその音が聴こえてきた広場を見ました。

 広場の中、1人の男性がギターをかき鳴らしてます。私服の寒川隊員です。日向隊員はそれを見て、

「ライヴ、始まりましたね」

 隊長はぽつり。

「あ~あ、だれも見てねーなあ・・・」

 日向隊員は寒川隊員の周りにぽつぽつと見えるオーディエンスを見て、

「え? いますよ、人が、かなり?・・・」

「ふ、以前ここでストリートライヴをやったときのオーディエンスは、こんなもんじゃなかったんだよ。とてつもない数だったんだ。今オレたちがいる場所も、人が溢れてたんだよ」

「ええ、そんなに?・・・ なんでこんなに人が減ってしまったんですか?」

「すみれだよ」

「え、すみれさん?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ