精霊王の結界
「リラ、ありがとう。」
零が言った。
「はっ。」
リラが答えた。
「フェスとリラとセレスティアさんとハンニイスさんは200体の魔族兵を倒してください。カタリナさんはハンニイスさんをフォローしてあげてください。僕は魔物部隊の3000体のハイオークを捕獲します。」
零が言った。
「はっ。」
フェスとリラが言って飛び出した。
「零殿、3000体のハイオークを相手するなど、お一人で大丈夫なのか?」
セレスティアが言った。
「はあ、まあ何とか。」
零が苦笑いで言った。
「大丈夫よ。いざとなればハイオーク4000体を倒した魔導士クノスバがいるんだから。」
カタリナが言った。
「ははは…じゃお願いします。」
零が苦笑いして言った。
セレスティアとカタリナとエルフ兵ハンニイスが魔族兵の所に行ってみたら、既にフェスとリラが全て倒していた。
零はハイオーク3000体を全て粒子の保存領域に保存し解体を始めた。
「主、魔族兵を全て倒しました。」
フェスとリラが零の許に戻って言った。
「フェス、リラ、ありがとう。」
零が笑顔で言った。
零が不思議そうな顔をして空を見上げた。
「主、どうしました?」
フェスが聞いた。
「うん、ちょっとおかしくて、エルフの森の結界が不安定なんだ。」
零が答えた。
「確かに。結界がおかしいですね。相当上位の精霊結界ですのに。」
リラが言った。
「精霊結界!?リラ、それ何!?精霊魔法なの?しかも上位のって何よ?」
カタリナが興奮して聞いた。
リラが「しまった」という顔をした。
「あ〜、この結界は精霊魔法で作られてます。だからカタリナさん達が使う魔法とはちょっと違うんですよ。」
零が言いにくそうに言った。
カタリナは空を見上げ、精霊結界を必死で分析している。
「何、この術式…」
『粒子、この精霊結界を鑑定。』
「この精霊結界はエルフのクラーシス王女の精霊魔法のようです。」
零が言った。
「クラーシス様の精霊魔法なのですか?」
エルフ兵ハンニイスが驚いて聞いた。
『粒子、エルフ王女クラーシスを探索、鑑定。』
粒子でエルフ王女クラーシスを鑑定した零はハッとして、暗い顔になった。
「零殿、どうしました?」
セレスティアが聞いた。
「やる事が出来ました。エルフ王宮に戻りましょう。」
零が言った。
エルフ王宮の門前。
零達は粒子の転移でエルフ王宮の門前に現れた。
「何者だ!あ、ハンニイスか!?」
門前の衛兵の1人が言った。
「僕は人族のウライア王国の国王の零です。ルナーベル女王にお会いしたいのですが。」
零が衛兵に言った。
衛兵の報せを聞いた王宮の中から、足早にエルフ騎士2人と上官らしき騎士が出てきた。
「零国王、知らぬ事とは言え、先程はご無礼致しました。私はエルフ国将軍ベントラス。お迎えにあがりました。」
「あ〜、わざわざすみません。」
零は粒子画面で見ていたので、エルフ王宮内の状況の変化を知っていた。
『零殿、これは一体どういう事ですか?』
セレスティアが念話した。
『はい、ドライアドのフリナスさんが来て説明してくれたようです。今回の事は精霊王の要請だったから。』
『精霊王!』
「精霊王!神様じゃないの?」
フェスもリラもセレスティアも念話で驚いたか、カタリナは言葉に出してしまった。
前を歩いていた将軍ベントラス達が足を止めた。
「精霊王様は神に近いお方ですが、神ではありません。」
将軍ベントラスが振り向いて無表情に答えて、また振り返って歩き出した。
『なんだ、無愛想な奴だな、騎士長みたいじゃねぇか。』
フェスが念話した。
零とリラとセレスティアとカタリナが笑いを堪えた。
零達はエルフ王宮の謁見の間に通された。
謁見の間は魔族軍の攻撃で破壊されているが、王宮全体が攻撃を受けていたので、破壊されていない部屋がない。
謁見の間の左右には騎士が整列している。
零達が中に入ると王座から女王ルナーベルが降りてきた。
零達が近づくと女王ルナーベルが片膝をついた。
「え?」
零は驚いて止まった。
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