洞窟のドワーフ
エルフ国は精霊王の結界が、エルフ族と商いで駐留していた別のドワーフ族を守った。
シーバル領で生き残った1万人に満たないドワーフは、バンパイアになった人族とエルフを恐れて地下に逃げ込んで暮らし始めた。
シーバル領のドワーフ達はそれから1000年、シーバル領の西の地下で暮している。
「そうだったんですか…わかりました。やはり直に行ってドワーフの皆さんと話してみます。」
零が言った。
洞窟のドワーフ
零達一行はシーバル領の西の洞窟の前に粒子の転移で現れた。
洞窟の前には見張りが4人いた。
「誰だ!?人族か?」
見張りのドワーフの1人が叫んだ。
「私はエルフ王宮の隊長シルニスだ。ドワーフの責任者に会いたい。」
隊長シルニスが言った。
「会わん!ドワーフはエルフにも人族にも会わん!帰れ!」
見張りのドワーフが言った。
「何!無礼ではないか!」
隊長シルニスが叫んだ。
「我らドワーフはお前達には会わん!それが我らの古くからのしきたりだ!」
見張りのドワーフがまた叫んだ。
「ぬ、貴様!」
隊長シルニスが剣に手をやった。
「あ、あ〜そうですよね。あの、長老の1人のダイロンさんに、お祖父さんのダイロンさんが会いに来たと伝えてもらえますか?」
零が慌てて言った。
「何?何を言っている!?」
別の見張りのドワーフが言った。
「儂ですか?」
元バンパイアのドワーフのダイロンが言った。
「おー!ドワーフがおるぞ!3人もドワーフがおる!」
別の見張りのドワーフが言った。
「あ、まだまだいますよ!」
零は言って粒子の扉を作ってその扉を開けた。
その扉の向こうは、粒子の保存領域のドワーフ族の避難所になっていて、1万人のドワーフ達がいた。
「何だ!これは!なぜドワーフがこんなにたくさんいるのだ!?その扉は何だ?」
見張りのドワーフが走りよって扉の後を見た。
扉の後には何もない。
「どういう事だ。おい!お前達、大丈夫かー」
見張りのドワーフは扉の中のドワーフ達に叫んだ。
「お?外に見たことのないドワーフがおるぞ。零国王、外に出ていいのか?」
扉の中の元バンパイアのドワーフが言った。
「はい。いいですよ。何人か出て来てもらえますか。」
零が扉の中のドワーフに言った。
ドワーフ達がぞろぞろ30人程出てきた。
「なんてことだ。大変な事が起こっている。おい!すぐ、長老達に知らせろ!」
見張りのドワーフが叫んだ。
別の見張りのドワーフが洞窟の中に走って行った。
「お、お前達、人族に見えるが、何処から来た!?」
見張りのドワーフが聞いた。
「え、僕達は人族の国のウライア王国から来ました。」
零が答えた。
「嘘を言うなー!人族の国は何百年も前に無くなっておる!さては貴様らバンパイアじゃな!」
見張りのドワーフが言った。
「あ〜違います。本当に人族です。」
零が焦って言った。
「零国王、ここはどこです?」
粒子の扉から出てきたドワーフが聞いた。
「はい。ここはエルフ国のシーバル領です。」
零が答えた。
「儂はシーバルでバンパイアに噛まれたんじゃ。懐かしいのぉ〜」
粒子の扉から出てきたドワーフの1人が言った。
「おお、儂もじゃ。」
「儂も。」
「懐かしいわ。」
粒子の扉から出てきたドワーフが口々に言った。
「な、やはりバンパイアではないか!」
見張りのドワーフが叫んだ。
「話がややこしくなったじゃない。」
カタリナが呆れて言った。
「あ〜ははは…」
零が笑って誤魔化した。
「何を騒いでおる!」
洞窟の中からドワーフの長老、ダイロンが出て来た。
「ダイロン様、バンパイアが来ました。」
見張りのドワーフが言った。
「違います!ダイロン長老、あなたのお祖父さんを連れて来ました。」
零が必死に言った。
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