ドワーフの技術
「儂?零国王、儂がこの長老のお祖父さんと言うのか?」
元バンパイアのドワーフのダイロンが聞いた。
「はい。ダイロンさんの娘さんのラシールさんの息子さんです。」
零が答えた。
「なぜ儂の母の名前を知っておる?」
ダイロン長老が驚いて聞いた。
「はい、ダイロン長老、この人は貴方のお祖父さんのダイロンさんです。1000年前にバンパイアにされましたが、4日前にドワーフに戻りました。」
零が答えた。
「何?バンパイアがドワーフに戻った?バカな事を言うでない。その様な事はあり得ない。」
ダイロン長老が言った。
「ふむ。どことなく、娘のラシールに似ておるな。ダイロン長老、母御は左目の下に黒子があったであろう。」
元バンパイアのドワーフのダイロンが言った。
「な、なぜそれを知っておる?儂の母の事を知る者など、この世におるはずはない。」
ダイロン長老が言った。
「そうか、ダイロン長老の母御は儂の娘のラシールか。儂よりずっと年上の孫とはのお。ワハハハハハ。」
元バンパイアのドワーフのダイロンが言った。
「本当なのか?本当にバンパイアをドワーフに戻したのか?」
ダイロン長老が聞いた。
「はい。バンパイアから戻して、1万人のドワーフがここにいます。」
零は粒子の扉を指し示した。
扉の中から外を覗いているドワーフもいる。
「本当なのか。大変な事じゃ。この事を皆に伝えよ!」
ダイロン長老が言った。
「はい!」
2人の見張りのドワーフが洞窟の中に走って行った。
「儂はダイロンという。この洞窟のドワーフの長老の1人じゃ。」
ダイロン長老が言った。
「僕は零です。ここから西へ歩いて5年程の人族のウライア王国の国王をしています。こっちは僕の仲間の…」
零は零達の紹介をした。
「こちらはエルフ国のマリナル将軍である。」
隊長シルニスが言った。
「そうですか。よくお越しくださった。むさ苦しい所ですが、よろしければ中へお入りください」
ダイロン長老が言った。
洞窟を行くと、奥は広大な地下空間になっていた。
そこを人工的な光が照らしていて暗くない。
バレーボールの大きさのライトが、天井に敷き詰められ、無数に広がっている。
地下にも関わらず畑がある。
緑の葉物野菜の畑が広がっていて、ドワーフ達が畑仕事をしている。
「おい、人族だ!エルフもいるぞ!バンパイアか!?」
畑仕事をしていたドワーフ達が叫んだ。
「こ、これは、地下がこんなに明るいなんて、しかも畑まである。」
隊長シルニスが驚いた。
「凄いですよ。地下のマグマの熱エネルギーと地下水の水力エネルギーで発電しているんです。」
零が言った。
「零国王には、これが何なのか、お分かりになるのですか?」
将軍マリナルが聞いた。
「はい。凄い技術です。」
零が興奮して答えた。
「えねるぎって、何の魔法よ?」
カタリナが聞いた。
「魔法じゃないんですよ。」
零が嬉しそうに言った。
「零国王、あれは光魔法じゃないと言う事?」
クラリッサが聞いた。
「はい。科学です。やはりドワーフは凄いです。」
零が言った。
「かがく?何ですかそれは?」
セレスティアが言った。
「驚いた。あんた、わかるのか。あれが。」
ダイロン長老が零を見て言った。
「はい。地下でマグマの熱と地下水の流れの力を利用して、暮しの動力を作るなんて。感動です。」
零は笑顔で言った。
「ほぼ正解じゃなぁ。なぜ知っているのじゃ。」
ダイロン長老は不思議そうに零を見た。
「主は偉大なのだ。」
フェスが胸を張って言った。
「フェス、偉大なのはドワーフの技術だよ!」
零が嬉しそうに言った。
ダイロン長老は不思議そうに笑って首を傾げた。
零達一行は地下空間の奥の建物に案内された。
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