奇襲
50年前、エルフ国では王女クラーシスが生まれた。
王女クラーシスは精霊達に深く愛され、精霊王の新たな契約者となった。
バンパイアは精霊王との新たな契約の隙を突いて、スランドス将軍がエルフ国を直接攻めた。
エルフ国王ラーベラルはバンパイア王のウドラ伯爵を奇襲で狙って戦い、敗れ、血を吸われ、第一世代のバンパイアとなってしまった。
「そんな事が…クラーシス王女はその事を知らないのですね。」
アルベール国王が聞いた。
女王ルナーベルは頷いた。
零がハッとした。
「南東から、来ました。バンパイアです。3時間程で精霊王の結界に届きます。」
「本当ですか!?南東はカナロダ領です。どのくらいの勢力ですか?」
女王ルナーベルが聞いた。
「はい、凄い数です、20万体はいます。」
零が答えた。
「何ですって、20万体!?」
枢機卿ジートスが驚いた。
「マリナル、カナロダ領に臨戦態勢の報せを。」
女王ルナーベルが命じた。
「はっ!」
将軍マリナルが部下の隊長シルニスに命じてカナロダ領に使者を出そうとした。
「僕達が行きます。シルニスさん行きましょう。」
零が言って行こうとした。
「待たれよ、零国王。クロムエル!クラリッサ!一時的に零国王の指揮下に加わり、助勢せよ。」
ゼノフィス皇帝が言った。
アルベール国王がチラッとゼノフィス皇帝を見た。
「はっ。」
休息しているイザベラ王女の側にいた黒騎士クロムエルと黒魔法士クラリッサが駆けつけた。
「え、あ、皇帝ありがとうございます。じゃ行きます。」
零達と黒騎士クロムエルと黒魔法士クラリッサとエルフ隊長シルニスはその場から消えた。
「零国王!?」
女王ルナーベルが言ったが遅かった。
「ルナーベル女王、お気になさるな。」
ゼノフィス皇帝が苦笑いで言った。
「零国王は行動が早いですからな。」
アルベール国王も呆れるように言った。
エルフ国カナロダ領、領主サラロラスの屋敷。
領主執務室。
零達は領主執務室の前に粒子で転移した。
「ここは?どこです?」
エルフ隊長シルニスが驚いて聞いた。
「ここはサラロラス領主の執務室の前です。」
零は扉をノックしながら答えた。
「入れ。」
執務室の中から声がした。
「シルニス隊長!どうしてこんな所に!その者達は、人族ではないのですか?」
領主サラロラスが叫んだ。
「サラロラス領主、バンパイアです。カナロダ領の外に20万体のバンパイアが来ています。」
エルフ隊長シルニスが言った。
「じゃ僕達はこれで。」
零は言って粒子の転移で消えた。
零達はカナロダ領の精霊王の結界の外の上空に現れた。
「零国王!あれを!」
セレスティアが森の外のバンパイアの軍勢を指差した。
「はい。凄い数のバンパイアです。」
零が言った。
「腕が鳴りますなぁ。」
フェスが嬉しそうに言った。
リラが頷いた。
「ははは…とにかく側に行ってみようか。」
零が言って粒子の転移で上空から消えた。
エルフ国カナロダ領10キロ手前の森の中。
バンパイアの大軍が森の草木を掻き分けながら歩いている。
零達は大軍のすぐ前に粒子の光学迷彩で隠れて転移して現れた。
「ちょっと!どこに転移してんのよ!」
カタリナは慌てて結界を張った。
「慌てるな。姿は見えていない。」
フェスが言った。
「あんた達よくこんなに転移して平気ね。」
黒魔法士クラリッサは気分の悪そうな顔で言った。
「慣れなさい。」
カタリナが言った。
「ははは…すいません。」
零が言った。
「ちょっと、あいつら目が白目よ!」
カタリナが言った。
「本当ですね。じゃちょっとやってみましょう。」
と言って零は粒子で手の平に小さい玉を作った。
玉の中に超高速で粒子同士を衝突させて光を作った。
「あの時の光魔法。」
思わずリラが言った。
土日祝日は11時と19時に、平日は7時と19時に、1日2回投稿公開予定です。
「面白い!」「続きが読みたい!」と思っていただけた方は、ページ下部の**【★評価】や【ブックマーク】**で応援をよろしくお願いいたします。
皆様のポチッとが更新の原動力です!
それでは次回もお楽しみに!




