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成竜ピナス

「ん?控えておるぞ。」

フェスが不思議そうに答えた。


「いくぞ人族!」

成竜ピナスの口に炎が集まってきた。


「くるぞ!竜のブレスだ!」

フェスが叫んだ。


成竜ピナスの口から巨大な炎が発射された。


フェスと黒騎士達は粒子の円盤で避けようとしたが、巨大な炎に飲み込まれた。


炎はパルマラスの城壁から城下街を越えて、皇宮を越えて約100キロ、帝都全体を包みこんで燃え続けた。


炎は収まらないどころか勢いを増している。


それを零の粒子の結界が上空で防御している。


城下街では空が一面炎に包まれ、人々は悲鳴をあげた。


皇宮の上空、帝都から見える空は一面炎に包まれた。


「皇帝!竜の炎です!」

皇宮内は騒然とした。


「皇帝、今なら間に合います。転移門でウライアに避難してください。」

黒騎士長デュンデが叫んだ。


「狼狽えるな!フェス殿、我が騎士が戦っている。儂が逃げる事はない!」

ゼノフィス皇帝が言った。


「被害状況を逐一報告せよ!」

将軍ベリンラルが叫んだ。


「報告は!?」

黒騎士デュンデが叫んだ。


「はっ、今の所、皇宮、城下街、帝都に被害はありません。」

衛兵が言った。


「なんだと、そんなはずはあるまい。この炎で被害はないのか!?」

将軍ベリンラルが言った。


「はい、今の所被害が確認できません!」

衛兵が言った。


「…零国王の結界魔法はこの竜の炎も防ぐのか。」

ゼノフィス皇帝が呟いた。


パルマラス上空。


「ふん、他愛も無い。」

成竜ピナスが言った。


炎の中からフェスと黒騎士5人が粒子の円盤で飛び出した。


「何!」

成竜ピナスが不意をつかれた。


「拘束魔法ー!」

フェスと黒騎士5人が手を前に出して、全員で叫んだ。


成竜ピナスの動きが止まった。


「何だこれは!何をした!」

動けなくなった成竜ピナスが叫んだ。


零が粒子で成竜ピナスの上空に光学迷彩で転移して固めた。


「我ら黒騎士の拘束魔法でお前の動きを封じたのだ。」

フェスが自慢気に言った。


「なんだと!魔法なのか?人族如きの魔法が竜に届く事はない!我を拘束できるはずはない!」

成竜ピナスが叫んだ。


成竜ピナスは人化して魔力を集中させたが、やはり動けない。


「おぉ、人化した。」

フェスが驚いて言った。


「人族がこんな魔法を使うのか!」

成竜ピナスが叫んだ。


「お前もあの竜の所に行ってもらう。」

フェスが言った。


「ぬ!やはりジューダムを殺したのはお前達か!?我も殺す気か!我を殺しても、竜族がお前達人族を根絶やしにする!必ずだ!」

成竜ピナスが叫んだ。


「ん?殺さぬぞ。」

フェスが不思議そうに言った。


「え?殺さぬ…」

成竜ピナスが不思議そうな顔で聞き返した時、粒子の転移で上空から消えた。


「フェス、黒騎士の皆さん、ありがとうございます。」

零が粒子の転移で姿を現し、帝都の炎を消しながら言った。


粒子の保存領域。


悪魔エレオノーラやクライシス、成竜ジューダムが収監されている豪華な部屋。


エルフ国を攻めた成竜サラリスとアサランド共和国を攻めた成竜ギャラスは既に収監されていた。


「ここは何処だ!?ジューダム!生きていたか!ん?お前達ここで何をしている?」

成竜ピナスがジューダムを見て歓喜して、サラリスとギャラスを見て不思議がった。


「お待ちしておりました。成竜ピナス様。」

悪魔グローリが一礼して言った。


「貴様!悪魔か!?貴様如きが我ら竜族を捕らえたと言うのか!?」

成竜ピナスが悪魔グローリを見て叫んだ。


「私ではございません。ピナス様は人族の魔法でここに捕らえられています。」

悪魔グローリが言った。


悪魔エレオノーラはクスッと笑った。


「人族の魔法!?あの黒騎士とか言う者達か!?」

成竜ピナスが聞いた。


「はい。」

悪魔グローリが笑顔で答えた。



土日祝日は11時と19時に、平日は7時と19時に、1日2回投稿公開予定です。


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