森の妖精達
「ああ、そうですね。ここは魔物の森の神域なんです。」
零が言った。
「森の神域?」
セレスティアが驚いて繰り返した。
「はい。ちょっと上から見てみましょうか。」
零は皆で上空に飛んだ。
9000メートル上空、エベレスト以上の高さに上がったが見渡す限り森しか見えない。
空気は薄く気圧が低くなっているが、粒子で保護している。
「零殿!相当高いが。」
「ちょっと、高すぎるわよ!」
セレスティアとカタリナが叫んだ。
「はい。こんなに高くても人の街は見えません。それくらい森の深い所です。戻りますね。」
零が言って元の場所に戻った。
「まさか、ここが魔物の森の深域なのですか?」
セレスティアは焦って聞いた。
「はい。皆は僕の仲間の牙狼族です。」
零が笑顔で答えた。
「が、牙狼族!?牙狼族って、神話の魔獣じゃない!実在したの!?」
カタリナが驚いて言った。
「実在って、我が牙狼族の族長フェスだ。」
フェスがあっけらかんとして言った。
「え〜!あんた神話の魔獣だったの!」
カタリナは驚いてその場に座り込んだ。
「れ、零殿!本当なのか!?」
セレスティアが動揺して聞いた。
「はあ。本当です。」
零が苦笑いで答えた。
「では、零殿も牙狼族なのか!?」
セレスティアが聞いた。
「あ、いや、僕は人族です。」
零が答えた。
「そうか。零殿とリラ殿は人族か。」
セレスティアが呟いた。
リラはクスッと笑った。
フェスはリラを見た。
リラが笑いながら首を振った。
「あ〜ははは。ところで、ザッハ、妖精は何処にいるの?」
零がザッハに聞いた。
「はい。零様の家に集まっております。」
ザッハが答えた。
「家?ここに零殿の家があるのか!?」
セレスティアは驚いて聞いた。
「はい。じゃ行きましょう。」
零は言って粒子で転移した。
零達は川沿いにある零のログハウスに粒子で転移した。
ログハウスの周辺には魔豹族が10体いた。
「黒豹?魔物なのか!?」
セレスティアが叫んで剣を抜いた。
「あ〜ダメです。僕の仲間の魔豹族の皆です。」
零が言ってセレスティアを止めた。
「魔豹族!?また神話の魔獣!?」
カタリナが言った。
「零様!お待ちしていました。おっ、今回の土産は人族ですか。珍しい。」
魔豹族族長代理のガダンが言った。
「あ、皆この人達を食べたらダメだよ。」
零が言った。
「わ、私を食べたらお腹壊すわよ。」
カタリナが焦りながら言った。
「リラ様、お帰りなさいまし。」
魔豹達が口々に言った。
「リラ、もしかしてあんたも魔豹族の族長なの?」
カタリナが聞いた。
リラは笑っただけで答えなかった。
零のログハウスの周辺にキラキラと色とりどりに光る、手の平よりも小さな生物のようなものがいる。
「あの光っているのが妖精です。」
零が言った。
「妖精!?おとぎ話じゃない!」
カタリナがまた驚いて言った。
「あ、零が来た。」
「零君大きくなったわね。」
「危険な奴もいる。」
「あいつは危ないぞ。」
「人がいる。」
「早く助けに行ってよ。」
「何してんのよ。」
精霊達が口々に言った。
フェスが蚊を叩くように妖精の1体をパチンと叩いて潰した。
潰された妖精は木の葉から復活した。
「何するのよ!やっぱりこいつは危ない奴よ!」
「あの〜僕に何か用ですか?」
零が聞いた。
「早く行きなさいよ。」
「零は危険じゃないわ。」
「人は何してんの。」
「あいつは危ないわ。」
「早く助けに行って。」
「もう無理じゃない。」
妖精達はまた口々に言った。
「あの〜誰か助けるんですか?」
零が聞いた。
「だから言ってるじゃない。」
「危険だから。」
「あいつは乱暴なの。」
「零も人なのよ。」
「零は優しいのよ。」
また妖精達は口々に言った。
零のログハウスの横の大木から人型の精霊が現れた。
魔豹族が取り囲んだ。
「皆、大丈夫だよ。」
零が魔豹族に言った。
「零様、申し訳ありません。私はドライアドのフリナスです。」
「フリナスが来た。」
「フリナスは優しいわ。」
「あいつとは違う。」
「フリナス、人がいるわよ。」
「フリナスはうるさいから。」
妖精達はまた口々に言った。
「あの、フリナスさん。妖精達は僕に何を言ってるのですか?」
零は聞いた。
「零様、森の東が焼かれています。」
ドライアドのフリナスが言った。
零は粒子で焼かれている森を探索した。
「はい。森の東の方が焼かれてますね。魔族ですね。行って止めて来ます。」
零が言って皆と粒子で転移した。
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