4国会議
「はぁ、…わかりません。」
零は自信なさそうに言った。
「零国王の防御魔法があれば、魔族領に攻め込む事も可能ではないのですか。」
将軍フレリックが聞いた。
「副将軍ブラストの攻撃は防御出来ましたが、悪魔将軍の攻撃を防御出来るのかどうか。何万年も生きている悪魔ですから…」
零が答えた。
「魔王はどうです?どの様な者なのですか?」
本部長ダイラルクが聞いた。
「はぁ、それが魔王も調べてもよくわからなくて、その存在自体もよくわからないんです。そんな魔王領に攻め入ったらどれだけ被害が出るか…」
零が元気なく言った。
「零国王でもわからぬ事であれば、我等にはどうにもならぬ。致し方あるまいな。」
アルベール国王が言った。
「はぁ、お力になれず…」
零が言った。
「何を言うのだ!零国王のおかげで魔族副将軍ブラストを倒す事が出来たのだ。」
アルベール国王が言った。
ゼノフィス皇帝が大きく頷いた。
「はぁ、それは良かったです。」
零が笑顔で言った。
「話は変わるが、零国王、森の深域やエルフやバンパイアの事なのだが。その、フェス殿やリラ殿が魔獣というのは本当の事なのですか?」
将軍フレリックが聞いた。
「はい。本当です。」
零が答えた。
零は魔物の森の深域の事、エルフ国の事、バンパイアの事を話した。
「そんな…俄には信じ難い。」
枢機卿ジートスが呟いた。
「零様、枢機卿を森の深域にご招待するのはどうですか?」
リラが少し笑って零に言った。
「あ〜ははは…」
零が誤魔化して苦笑いした。
「零様、私達を森の深域に連れて行ってくださるお話はどうなったのですか!?」
イザベラ王女が言った。
ゼノフィス皇帝の顔色が変わった。
「零国王、イザベラ王女を森の深域にお連れするのですか?」
将軍フレリックが慌てた。
「え、それは、何と言いますか…」
零も慌てながら言った。
「零様!私とシルビア王女を連れて行って頂けると仰ったではないですか!」
イザベラ王女が怒って言った。
「シルビアも!?本当か、シルビア!?」
アルベール国王が驚いて聞いた。
「はい、お父様。零様が連れて行ってくれるとお約束してくれました。」
シルビア王女が笑顔で言った。
「駄目だ!危険すぎる!森の深域など人の立ち入れる所ではない!」
アルベール国王が言った。
「大丈夫です。零様は森の深域に住んでおられたのですから。」
シルビア王女が言った。
「それは、聞いておる。しかし牙狼族の者達は好戦的だと聞いている。」
アルベール国王が言った。
一同がフェスを見た。
「なんだ?」
フェスが周りの視線を見て言った。
「王女達だけだとご心配でしょうから、皆さんも森の深域をご覧になると言うのはどうでしょう?」
零が苦笑いで言った。
「森の深域に国王を連れて行くなどと、零国王、無茶です!」
「皇帝を森の深域に!?」
騎士長レグルスと黒騎士長デュンデが同時に叫んだ。
「あははは…僕とフェスとリラがいれば大丈夫だと思います。」
零が言った。
「安全は保障されているのですか。」
枢機卿ジートスが聞いた。
「はい。僕の家の周りは今も魔豹族の仲間が守ってくれてます。」
零が言った。
「零国王がいるのなら、恐らく大丈夫なのであろう。」
アルベール国王も苦笑いで言った。
「それじゃ、ちょっとだけ、皆さんに実際に見てもらいましょう。」
零は謁見の間の一同がいるエリアごと、粒子で森の深域の零の家の川の上に転移させた。
床を透明にしたので川の流れが見えている。
「ここが森の深域で僕とフェスとリラが暮していた所です。」
零が言った。
「零様、リラ様、フェス様、急なおこしでしたな。この者達が人族の王ですか。」
魔豹族の族長代理ガダンが言った。
人族を見た何体かの魔豹が霧のように姿を消した。
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