魔王軍将軍
「ふん、人族ごときに話す事はない。」
成竜ジューダムが言った。
「そうですか。こんな事はしたくなかったのですが…」
零は粒子で近接転移して成竜ジューダムの側に行って耳元で何かを告げた。
零は粒子の鑑定で成竜ジューダムの色々な事を知っている。
「貴様!」
成竜ジューダムは零を捕まえようとしたが、粒子で近接転移して元の位置に戻った。
「何でそんな事知ってるんだ!貴様、人族の分際で誇り高き竜を脅すのか!卑怯だぞ!」
成竜ジューダムは赤面して叫んだ。
「教えてもらえませんか?」
零は苦笑いしながら聞いた。
「知らん!本当だ!我はワイバーンを引き連れて、人族の街を侵略しろと言われただけだ。それ以外は知らん。」
成竜ジューダムが言った。
零は粒子で成竜ジューダムの命令者を探索した。
「古竜のベガウィンさんから命令されたんですか?」
零が聞いた。
「なぜ、知っているんだ!?」
成竜ジューダムが驚いて聞いた。
「古竜ベガウィンですか。確か7体の成竜を配下にしていたのではなかったかと。」
悪魔グローリが言った。
「8体よ。最近そのジューダムとか言うのを配下にしたわ。」
悪魔エレオノーラが言った。
「グローリ、エレオノーラさんありがとうございます。」
零が言った。
「ジューダムさんは魔族の配下になったわけではないのですね。」
零が聞いた。
「我が下等な魔族などの配下になるはずなかろう。我はベガウィン様の命令に従っただけだ。」
成竜ジューダムが言った。
「わかりました。ありがとうございます。」
零は成竜ジューダムに言った。
「あ、クライシスさん、女神様があなたのことをよろしく頼むって、悪い子じゃないって、言ってました。エレオノーラさんの事も。気にかけてくれてたんじゃないですか。」
零が言った。
「あら。」
悪魔エレオノーラがチラッとクライシスを見た。
「女神が…」
悪魔クライシスが呟いた。
零達は粒子の保存領域を出た。
ウライア王宮国王執務室。
「ちょっと、竜族って、一体どうなってんのよ。」
カタリナが聞いた。
「はぁ。ワイバーンが攻めてくるようになったのは、竜族が魔族側についたからのようなんです。」
零が言った。
「魔族だけでなく竜族も相手なのか。」
セレスティアが呟いた。
「でも魔族と竜族はしっかり手を組んでいるわけではなさそうです。」
零が言った。
「なぜ神の使いと言われている竜族が魔族と手を組んだのですか?」
セレスティアが聞いた。
「その辺は僕にもはっきり分からないですけど…」
零があやふやに答えた。
数日後、魔王国の魔王城の謁見の間。
将軍フィストスと将軍ケルバームと将軍サロネスが副将軍ブラストを呼んでいた。
「失態が多すぎる。」
将軍フィストスが言った。
「なぜグランバルト王国を落とせぬ。」
将軍ケルバームが言った。
「ワイバーン部隊をもってしても落とす事が出来ませぬ。」
副将軍ブラストが答えた。
「なぜだ。人族かワイバーンに勝てるはずないであろう。詳細は?」
将軍サロネスが聞いた。
「密偵が全て倒されました。新たに密偵を送っても返り討ちにあっています。今は人族の事がわかりません。」
副将軍ブラストが答えた。
「エレオノーラが殺されたのは本当か?」
将軍サロネスが聞いた。
「はい。王宮を攻めた時以来、気配を感じません。」
副将軍ブラストが答えた。
「お前が直接王国を攻めよ。これを使え。エレオノーラが残した転移魔導具だ。」
将軍フィストスが手の平に100を超える魔導具を浮かせた。
「これを何処から…」
副将軍ブラストが驚いて聞いた。
「何としてもグランバルト王国を滅ぼせ。蹂躙しろ。」
将軍フィストスが言った。
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