第59話『感謝の気持ちを忘れない』
【登場人物】
誠:主人公。友達思いの優しい高校生。現在の姿は小学生。家族が大好きで早く元の世界に戻りたいと思っている。冬美のことが好き。悪魔が嫌いなので悪魔に対して少しだけ口が悪くなる。
冬美:元気で明るい美少女。現在の姿は小学生。家庭環境が複雑で、この空間に残ることを望んでいる。
孝志:誠の親友。現在の姿は小学生。兄貴肌で面倒見がよくて優しい性格。父子家庭で幼少期は父親から暴力を振るわれていた。誠をいつも支えてくれる存在。誠の握るおにぎりが好き。
五十嵐:誠の親友。友達のことを大切する優しい高校生。医者の家系で裕福な家育ち。放課後の悪魔と契約して皆を閉じ込めた張本人。そこにはある理由が…。悪魔が疲弊するくらいガチガチの追加契約を作った。
【登場する悪魔たち】
放課後の悪魔:この空間を創った存在。関西弁で話すが、ときどき標準語に戻るのが逆に怖い。常にテンションは軽く、距離も近い。見た目は人間のようだが、明らかに異質。誠たちを翻弄する存在。
宇佐美:誠専属の『コーディネーター』。時間や場所を問わず服を用意できる能力を持ち、寸分の狂いもなく時間を把握できるため、【時計】の役割も果たしている。
名前は『宇佐美』。白くふわふわした毛並みを持つウサギの姿をしている。
シェフ:この空間の専属『料理人』。無口で寡黙、人間があまり好きではなく、長話も嫌い。料理に対するこだわりは現実のプロと遜色なく、「料理に関しては嘘はつかない」という姿勢は本物。つい最近新しい契約者を得た。…誠たちの味方?
清掃の悪魔:常にテンションが高くノリの軽い青年。この空間の『清掃員』
軽い口調からいきなり雰囲気がガラッと変わるため油断できない。
誠が苦手意識を持っている悪魔。シェフとは古い友達らしい。
メイド:丁寧な口調で微笑む、美しいメイド姿の悪魔。
冬美専属の「レディースメイド」として身の回りの世話を担う一方でその本性は冷酷かつ策略家。「性格は悪いです」と本人も公言している。つい最近新しい契約者を得た。
整備士
部屋の整備や修理を担当する悪魔。
無骨だが気さくで、誰とでもすぐに打ち解ける“面倒見のいいおじさん”のような存在。
「嘘を見破る能力」を持つ特例の悪魔
普段は豪快に笑う気のいい兄貴分だが常軌を逸した執着と狂気がのぞく、油断できない悪魔である。
最近新しい契約者を得た。
寝室清掃の悪魔
銀髪眼鏡のメイド服を着た少女の悪魔。
主人公誠が偶然にも遭遇した裏方の悪魔。
普段は清掃が終わるとシェフの用意した食事を厨房に設置されている
従業員休憩室で食べている。
かなりのネガティブ思考で一人で突っ走り結論が出るとすぐに手持ちのナイフで自害しようとするので困る。まだまだ謎の多い悪魔である。
(以降、悪魔たちは順次追加予定)
――『パカッ』と炊飯器の蓋を開けて鼻をくすぐる匂いにうっとりしてしまう。
「ん~、やっぱり炊き立ての米の匂いっていいよなぁ」
早朝5時。僕は今とある目的のために厨房でおにぎりを握っている。
前の時とは違って作るのは一人分だ。
4年間、友達のためにおにぎりを握っていたこともあって、すぐに感覚を取り戻したのか、前よりも手際よく3つ握ることができた。中身はウニと、昆布とたらこだ。
「ほら、できたぞ」
「ありがと、シェフ」
僕が握り終えたタイミングでシェフが出来立ての卵焼きを皿に移して僕に手渡してくれた。
寝起きで作ったとは思えないくらい綺麗な卵焼きだった。
見ているだけで、お腹の音が鳴りそうだ。
シェフから卵焼きを受け取ると、おにぎりの手前に綺麗に並べてその上からラップをかける。
「よし。できた」
相変わらずの丸いおにぎりを見下ろして少し苦笑いを浮かべる。
そして、厨房の隅に置かれている丸椅子に座る人に声をかけた。
「準備できたよ、シンさん」
「んあ?あぁ、悪い、寝てた」
声をかけられて船を漕いでいたシンさんが立ち上がり、両腕をグッと上に伸ばした。
朝が早いこともあってシンさんはいつもの作業服じゃなくて、黒いポロシャツにスウェットといった格好だった。
「それにしてもよぉ。お前も、なんつーか変なやつだよなぁ」
シンさんは服の隙間に手を入れて肩をかきながら寝ぼけ眼で気怠そうに近づいて、僕を見下ろしながらそう言った。
シェフも同じことを思っていたのか、みそ汁の味見をしながら僕を横目でじっと見ている。
まぁ、悪魔の言いたいことは分かる。
でも、僕がおにぎりを作るのにはちゃんとした理由がある。
「悪魔に貸しなんて作りたくないんで」
僕は今、放課後の悪魔のためにおにぎりを作っている――
◇◇◇
――これは、数週間前の話だ
「えっ!?本当に、ほ、放課後の悪魔が助けてくれたの!?」
静かな室内に僕の声がこだまする。
僕は、突然のサタン襲来によって一か月夢の中に閉じ込められていた。
戻ってきてから数週間はまともなご飯なんて食べられなくて、お粥から、ご飯とだんだん胃を慣らしていき、最近になってようやく普通のご飯が食べれるようになった。
この時は本当にシェフの世話になった。
後で聞いたら周りに設置してある医療機器や、点滴などの医療行為はすべてシンさんがやってくれていたらしい。
僕のことが心配で連日ベッドの側を離れなかった孝志や冬美も、僕の体調が良くなって安心したのか、今では一日に一回様子を見に来るだけとなった。
「あぁ、俺も最初は信じられなかったし、お前が眠り続けて余裕なかったのもあってさ、気づかなかったんだけど……アイツの姿一回も見てねぇんだよ」
「えっ、一回も見てないってどういうこと?」
「後でシェフに聞いたら、夢の世界は特殊で、悪魔でも簡単に入ることはできない。ましてや、サタンは俺の契約の穴をかいくぐるために誠自身を、他人の夢の中に連れ込んでたんだよ」
「え!?あれって、僕の夢の中じゃなかったの?」
僕の反応に五十嵐くんは片方の眉毛をあげて不機嫌そうな表情を浮かべる。
これは僕に対してではなく、姿の見えないサタンに対しての反応なのだろう。
「もし、お前の夢なら、サタンは介入すらできねぇよ。正直、話聞いた時は驚いた。完璧だと思ってた追加の契約に、そんな抜け穴があるなんて思ってなかった」
「でも、さっき悪魔も簡単に入ることはできないって」
ついさっき五十嵐くんは夢の中には悪魔でも入ることが難しいと言っていた。
それなのに、僕とサタンは違う人間の夢の中にいたなんて矛盾している。
夢に入るよりもサタンは、難しいことをしていると思った。
「あぁ、悪い。言葉が足りなかった。もっとわかりやすく説明するぞ」
「うん」
五十嵐くんは組んでいた足を解いて、右腕を太ももに置くと前かがみの姿勢になった。
「俺が追加した契約の中には、睡眠中に夢を通しての接触を禁止という項目があるんだ」
「そ、それは知ってる。シェフが教えてくれたから」
シェフという単語に五十嵐くんは少し反応したけど、とくに言及されることもなく話は続いた。
「難しい言葉を使ってるだけで、夢の中に入ってきてなんかすんなって言ってるだけなんだよ」
「なるほど、確かに言葉にしてもらうと僕でもわかりやすいね」
「だろ?でもな、この契約はシェアハウスにいる悪魔のみに効果があるだけで、外部から来た悪魔には効果が無いんだ」
「えっ、それならどうしてサタンは僕の夢じゃなくて、違う人の夢に僕を連れて行ったの?」
「俺が保険をかけて作ったもう一つの契約を警戒したんだと思う」
「もう一つの契約?」
「悪魔は人を騙すのが上手いからな、そこを徹底的に潰すために考えたのが――『いかなる例外規定・抜け道を設けての接触も禁止』だ」
「それって」
僕は、五十嵐くんの言葉を聞いただけで、彼の言いたいことがなんとなくわかってしまった。
「外部の悪魔が誠の夢の中に入るのは『例外』だ。だから、サタンは夢に入るんじゃなくて、お前自身を違う人間の夢の中に引き込んだ」
「そ、そんなことできるの?じゃあ、五十嵐くんの契約が通用するアイツはどうやって僕の夢に入らないで、サタンを見つけられたの?」
悪魔が夢に介入できないことは理解できた。
でも、それだとサタンよりも放課後の悪魔が不利だと思った。
「お前さ、メイドと契約してるだろ?」
その質問に周りの空気が一瞬止まった気がした。
関係のない質問にはぐらかすことも考えた。
迷いながら、五十嵐くんの方をそっと盗み見る。
僕を見る彼の瞳は酷く静かなのに、逃げることは許さないと言わんばかりの気迫を感じる。
「……うん」
気づいたら言葉と同時に静かに頷いていた。
「悪い、あんまこんなこと言いたくねぇし、聞かれたくねぇよな。でもさ、今回お前を見つけられたのは、契約のおかげなんだ」
「どういうこと?」
「なんだっけな、あのおっさんがわけわかんねーこと言ってたんだよ。お前に言えばわかるって」
「お、おっさん?もしかして、シンさんのこと?」
このシェアハウスにいる悪魔の中で一番の年上は、見た目だけならシンさんだ。
「そうそう。えっと……『タグ付け』とか、『お気に入りマーク』って言ってたんだよ。とにかく、お前には、お気に入りマークがついてる。だから、見つけることができたって」
「タグ付け、お気に入り……っあ!あの時の話か」
僕は、二つの単語で、あの日シンさんが言っていた話を思い出した……
『タグ付け認定された人間の契約は軽い。だけど、『お気に入り』は別だ。いつでも、どこにいても探し出せるように、お気に入りのマークをつける』
「てか、ほ、本当に契約したらどこにいても探し出せるんだね」
あのループ地獄から助けてもらったのは嬉しいが、改めてシンさんの話が作り話じゃないと知って、背中に嫌な汗をかいた。
「タグ付けとかお気に入りとか、よくわかんねぇけど要は『目印』だろ?俺はそれ聞いてすぐに見つかるって安心してたんだけどさ。その上を行ったのがサタンだった」
「上を行くってどういうこと?」
「サタンはお前に目印がついてるのなんて最初からわかってたんだよ。だから、お前を一回殺すたびに……」
――違う人間の夢に移動して捜索を攪乱させたんだ。
「なんっ、なに言って……」
「夢に入るんじゃなくて、お前自身を引き込んだんだよ。すげぇよな。こんな事よく思いつくなって……逆に感心したし、スゲー怖ェって思った。流石、悪魔の頂点に立つ奴だなって、考え方がぶっ飛びすぎ」
「違う人の夢に移動してるのに、アイツは……っ放課後の悪魔はどうやって追いついたんだよ?」
日本の人口どころじゃない、世界規模の人口を考えたら、例え目印があったとしても探すので手一杯だろう。移動してるなら尚更だ。
「ん?えっ、待って。それだと、ちょっとおかしいかも」
「ん?おかしいって何がだ?」
僕の言葉にミニテーブルの上に置かれたメロンソーダーに伸ばす五十嵐くんの手が止まる。
「放課後の悪魔を通して見た映像を今、思い出したんだ」
「映像って、大丈夫かよ。あんま無理すんよ、気持ち悪くなったらすぐに言えよ」
五十嵐くんは、ループの話も知っているのだろう。
少し青ざめた顔を浮かべて、僕の肩に優しく手を置いた。
「だ、大丈夫。殺されたときの記憶とか痛みは覚えてないから。話を戻すね、五十嵐くんも知ってると思うけど、僕は」
「いや、お前の言いたいことはわかるよ。俺も、今それを話そうって思ってたんだ」
僕の言葉に、五十嵐くんの声がかぶさった。
弾かれたように彼の方を見ると「それ以上は話さなくていい」と真剣な声と強い眼差しを向けられた。
「え?わかるって」
「俺さ、アイツに言ったんだよ。そんなんじゃあ、『イタチの追いかけっこ』だぞって。そしたら、アイツなんて言ったと思う?」
五十嵐くんは言いながら、その時のことを思い出しているのか、瞳に少し怯えた色を見せると口の端を引きつらせていた。
「悔しいけどさ、俺はあの時初めて――悪魔が怖いと思った」
「なんて、言ったの?」
ゴクリと、唾を飲み込む音がやけに大きく響いた。
僕と目線を合わせたまま、五十嵐くんはゆっくりと口を開く――
『別になんも難しいことないで。誠くんと老害がおる夢には触れへん。
それ以外や――
今この瞬間、夢見とる連中全員に悪夢見せて、強制的に起きてもらうしかないやろ?』
「!? は?ぜ、全員に悪夢って……ほ、ほんとに全員?」
聞き返す声は酷く震えていた。驚きすぎて、上手く言葉が出ないと言った方が正しいかもしれない。
僕の目線の先で五十嵐くんのこめかみから汗が流れているのが見えた。
「現実世界がどうなってるのかは知らねーけど……全部なんじゃねぇの?俺は、アイツの目見た時に嘘じゃねぇなって思ったよ」
「だから、ループができたのか。サタンと僕を一つの夢に閉じ込めたから、サタンの逃げる手段がループだったんだ」
僕はあの一瞬だけ見た、地獄のような映像を思い出す。
最初サタンはつまらそうな表情を浮かべながら淡々と僕を色んな方法で殺し続けていた。
でも、途中でサタンの目が変わったんだ。
そう、映像の前半戦は一度も口にしていなかった言葉――
『巻き戻し』という単語が出るようになってから、サタンの赤い瞳は輝きを取り戻していた。
「違うよ、五十嵐くん……サタンなら逃げる手段なんてもっとあったはずだよ。アイツは逃げなかったんじゃない、放課後の悪魔の作戦も『遊び』に追加したんだ」
最初は少しドジっ子な物腰の柔らかいおじいちゃんだと思っていたのに、実際には僕は……あの時までサタンに何度も惨殺されていたんだ。
僕が唯一覚えているこの記憶は何千と殺された最後の記憶でしかない。
その事実が、なにより一番怖かった。
今、生きているのもサタンの気まぐれでしかないんだ。
「そうだろうな。俺は、悪魔たちからサタンのルールを聞いた時にすぐにわかったよ。つーか、強さの次元が違いすぎんだよ、サタンにしてみれば他の悪魔も遊び道具の一つにしかすぎねぇんだ」
「っあのさ、アイツは……放課後の悪魔は、今どこにいるの?」
震えてしまいそうになる手を片手で押さえつけながら聞けば、五十嵐くんは少しの間を置いて言葉を続けた。
「アイツなら、まだ寝てるよ。お前が一か月眠り続けていたなら、アイツはその逆だ……一か月眠らないでお前を探し続けてたんだよ」
◇◇◇
「えっ?放課後の悪魔って寝起き悪いの?」
静かな廊下に、僕の声が響いた。
僕たちは今、未だに眠り続ける放課後の悪魔におにぎりを届けている道中だった。
「おう。それはもう、冗談抜きでヤベーよ」
僕の隣、ラップのかかったお盆を持ちながらシンさんが僕を見下ろしてそう言った。
「というか、悪魔に寝不足とかあるんだ。……悪魔なのに」
「そりゃ、あるに決まってんだろ。悪魔も人間も変わんねぇよ、ただ少し変わった力を持った歳を取らねぇ人間ってだけだ。飯も食うし、クソもするし、眠いときは寝るんだよ」
「それはわかるけど、寝起き悪いのは、ちょっとめんどくさい」
肩をすくめて言えば、隣から豪快な笑い声が聞こえてくる。
「ははっ!それは言えてる。ま、だからこその俺だよ、俺がいれば大体悪魔の動きがわかるからなぁ」
「護衛よろしくおねがいします」
階段を上り切って、足を止めて深く頭を下げて顔を上げると、真剣な表情で僕を見下ろすシンさんと目が合った。
「なぁ、誠。お前は、なんで放課後の悪魔に礼をしたいと思った?」
僕は、シンさんのこういう瞬間が苦手だった。
人間から悪魔に切り替わると同時にその場の空気も変えてしまう。
「お前は、一番俺たちを悪魔として見てる人間だろ?」
「……さっきも言ったけど、僕は悪魔に貸しを作りたくないだけだよ」
「あぁ、その貸しを作りたくないって『嘘』だろ?」
「っ!」
「バカだなぁ、俺の能力もう忘れたのか?……お前はサタン様と関わったことで、悪魔に恐怖心を抱いているはずだ。普通の人間ならもう関わりたくねぇって距離を置く。俺が見て来た人間は大体そうだった」
シンさんの声は酷く冷たく淡々としていた。
話しているだけなのに、心の内側まで全てを見透かされているようで酷く喉が渇いてしまう。
「貸しを作りたくねぇって?俺には、礼がしてぇって気持ちが見えてんだよ。見えてるけど、俺には理解できねぇんだよ、お前さ、なに考えてんだ?」
五十嵐くんにも、放課後の悪魔になにかお礼がしたいって言ったら変な顔をされた。
「確かに、僕は悪魔が苦手だし、今回のことで……悪魔が怖くなった」
「だろうな」
「アイツがどんな理由があって助けてくれたのかはわからないけど」
僕は拳を強く握りしめると、俯いていた顔をシンさんへと向ける。
「助けてもらったことは『事実』でしかないだろ?なら、僕ができることでアイツに感謝の気持ちを伝えたいんだ」
僕の言葉にシンさんの目が軽く見開かれた。
「悪魔は苦手だし、怖いし嫌いだ。でも、嫌いだから感謝しないのは違うでしょう?僕は放課後の悪魔が助けてくれなかったら、今こうしてシンさんと会話すらできなかったんだ」
「誠……」
「アイツが僕の未来を守ってくれたなら、僕はどんなに苦手でも、嫌いでも、「ありがとう」って言葉を伝えるよ。助けてもらうことが当たり前なんて思わない。距離を置くこともしない」
「お前っ、なんつーか……すげぇなぁ」
シンさんは感心したような声を出すと、次の瞬間にはニカッと笑って開いてる方の手で僕の頭を撫でた。
「ちょっ、痛いって!もう、いきなりなにするんだよ」
「ははっ!お前さぁ、悪い意味で悪魔に好かれるタイプの人間だよ」
「は、は?悪い意味でってなに?いい意味ではなく?」
「ん?悪魔に好かれる人間にいい意味なんてあるわけねぇだろ?」
シンさんは僕の頭から手を離すと、「朝飯持ってきたぞ~」と言って目の前の扉を開けた。
「た、確かにって……は!?悪魔に好かれるとか嫌なんだけど!断固拒否します!」
そして僕もシンさんに続くように部屋の中に入って行った――。
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