異世界 17話
刹那達は食後、定規とその他に必要だと思った物を作った。
その後、刹那は冥夜の魔法をうまく使えるよう指導をしながら二人は強くなる為に修行を行った。
余った時間、教材を二人で読んだが特に地球と変わったことはなく、言うなら地球の知識よりもこの世界の知識は小さくなっていて、元の世界より受験は簡単そうに思えた。
受験までの二週間の間、刹那達はそれぞれ自分に必要だと思うスキルを自分流に探し、研究をした。
結果、これらが分かった。
地球の時に身についていたものは意識するだけでも自然とスキルとして出てくること。
魔法のレベルを上げるにはその属性の知識を頭に入れるだけではなく、魔法を使い身体に慣れさせることでレベルが上がること。
それらが分かり、二週間経った今、学園に向かわなければ行けない時間まで家で科学の復習をしていた。
「ここはどう計算するか分かるか?」
「…はい、分かります……………」
「……そうか…………………じゃあここは?」
「………………」
「…どうした?………」
「…いえ………なんでもありません……」
冥夜は落ち込んでいた……何故落ち込んでいるかというとそれは数十分前の事だ。
「冥夜、お前は上位を狙えるだけの成績があるだろう。まぁ、俺もなんだが……俺はわざと順位を下げるために所々空欄にして出すつもりだ。」
「っ!?ど、どうしてですか!?」
刹那と向き合って座る冥夜が驚きながら勢いよく立ち上がる。
「せ、刹那様なら1位だって狙えるんですよ!?そしたら色々と周りの人からいい目で見られます!刹那様は周りの人から尊敬されていた方がいいと思います!」
「……まぁ、冥夜の気持ちは分かる…だが、俺は目立つことが嫌なんだよな……人と関わることは極力避けたい…」
「…………分かりました……」
冥夜にはいい成績を取ってもらう……いい成績でないと聞けない事も出てくるだろうからだ。
その事を冥夜に伝えると、刹那の役に立てることを嬉しがりながら、刹那より上の順位を取ることを悲しみながらも承諾した。
学園へ行くと、受験を受けに来た人々、それを応援しに来た家族、教師の大勢がいた。
刹那達は外に張り出されていた部屋割りを確認し、書かれていた通りの教室で試験のテストを開始した。
算術を終え、十五分の休憩に入る。
刹那は言っていたとおり、50問のうち10問を空欄にし、楽々終わらせた。
休憩時間が始まると同時に試験を受けにきた人達が知り合いの元に行き『どうだった?』など話し合っていた。
「刹那様、お疲れ様です。お飲み物をお持ちしていますがお飲み致しますか?」
冥夜も刹那の元へバッグを持ち近寄った。
「あぁ、ありがとう頂くよ。」
「はい………どうぞ。」
長い時間集中した後の冷たい飲み物は疲れによく効いた。
「…ふぅ、美味しかったよありがとな冥夜。」
「それなら良かったです。この間果物が売っておりましたので、絞ってジュースにしてみたのです。」
「100%か、美味しいわけだな。」
この世界の飲み物は、はっきりいってあまり美味しくない。喉が乾きすぎて仕方なく飲む様なぐらいの味だ…
それから科学のテストが始まり、それも無事に楽勝に終わらせた。
今日の試験はこれで終わりで、実戦試験は次の日の午前9時から午後3時の間にやる事になっているので、刹那達は家へとすぐさま帰っていった。
「あの人達…興味深いっす!………こそこそ…」
そして、門を出る刹那達を隠れて見ていた者がいたのは誰も知らなかった…




