↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カタストロフ・ファンファーレ  作者: 竜蔵寺 佑


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/52

第7話 声

 倉庫の鍵を開け外に出た。警戒して周囲の様子を窺うが誰もいない。そのまま、街へ出た。まずは他のビルだ。見える範囲で六棟もある。それなりに栄えた街なんだろうなと思うが、朽ちるという印象は無い。むしろ、丁寧に維持管理されている節もある。その証拠にガラスが一枚も割れていないのだ。内装がぐちゃぐちゃだけど、それ以外は外観も街の木々も手入れがされているようにも感じる。


「やはり、誰かが手入れをしているのか?」


 しかし、他のビルのそうだったが、内装は滅茶苦茶だった。この状況を証明するような出来事や理由もわからない。ただ、言えることは最初に入ったところだけに出入りがあったということだけだ。他のビルにも備蓄倉庫はあったが、そこは空だった。


 大変残念だ。住宅街へ探索を始めた。どの家屋にも家具や家電はそのままだ。誰かがついこの間まで住んでいたかのような温い空気があったのは、少し気味が悪く感じた。ビル群とは異なり住宅街には埃が見当たらなかったからだ。


 ただ、物色していて思ったのはその家に住んでいたであろう生活感は感じるが、存在が無いのだ。写真も無い。衣類は現実世界と似たようなブランドが畳んであったが不気味さがより一層感じた。何かが俺を監視しているのかと思うぐらい何かを強く感じたからだ。


 部屋には時計はあったが、数字はよく分からない文字になっていて、しかも電池切れなのか止まっていた。住宅街はビルとは違い、何かがいるような感覚を纏ってきたので早々と退散した。


「幽霊とかじゃないよな。いやー、気味が悪いし、物色するのは良心の呵責に迫られるし退散して正解だったな。幽霊と言えば、艶島が生きていればこういう話好きそうだが、アイツ生きているのか」


 躑躅森もそうだが、俺がこの世界に来たということはあいつらも同様にこの別世界にいることも考えられるしな。根城とするビルへ戻り、最上階へボタンを押すがドアが開かない。


「あれ? 俺降りてからエレベーター使ってない筈だから直ぐに開く筈……」


 剣を持った。最上階からゆっくりと模様が階数を点灯して降りて来る。何者かが俺がいた最上階へ来たということだ。敵の可能性は非常に高い。ベルが鳴るとドアは開き光が差し込む。


 エレベーター内を見渡すが誰もいない。中に乗り、最上階の模様を押す。ドアが閉まり上昇していく。剣を構えてままで、直ぐ対応出来るように警戒した。最上階には今何かがいる。ゆっくりと上昇すると同時に心拍数も上昇していくような気持ちになった。そして、ドアが開く。誰もいない。最上階の探索を開始した。


「これは足跡?」


 小さな足跡があった。靴を履いているようだ。俺と同じ現実世界から来た人か、この別世界の原住民か。剣を左右上下、後方も含めて警戒して歩を進める。


「お前、誰だ?」


 後ろから突如声を掛けられ、剣を振り返って構えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。