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カタストロフ・ファンファーレ  作者: 竜蔵寺 佑


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第45話 確信

「その建物というか部屋ではホテルと同じくお風呂も入れますし、洗濯も出来るんです」


「そのような話は伝承でも聞いたことが無いな。だが、しかし。実際に凛城らの記録が無いのは事実か」


「俺たちの記録はこのギルドから始まりました。そして、これから色々な国々を見て巡りたいと思っております」


「なるほど。旅の目的は本当にそれだけか?」


「いえ、本当の意味で旅の目的は地図の外側へ行こうと思っています」


 ギルド長の目が大きく見開いた。


「地図の外側へ、だと」


「そうです。俺たちは未知を知りたいんです」


「地図の外側がどんなところか、お前らは知っているのか?」


「いえ、何も。ただ、この世界のことを知る限りでは、地図の外側について言及されているのが少ないと知りました。俺たちはその準備を国々を回りながら整い、この地より離れ先に進みたいと思っています。ギルド長は何か地図の外側についてご存じじゃないでしょうか」


 オブライアンは少し考えるように顎を指で抱えながら悩んでいるようにも見えた。


「知らないし、知っているとも言える。つまり、わからないだ。地図の外側についてはこれまで人族の歴史にて亜人連合とも協力し合い歴史上何度も挑戦して来た。戻って来たのは極僅かだと記録している。何故、人族が地図の外側へこうも挑戦すると思うか?」


「未知ですか」


「そうだ。私たちも未知を求めて探求するために冒険者という組織が出来たのも一つの理由だ。そして、その地図の外側へ行くための力を蓄えている。お前達はたった四人でその未知へ挑むつもりなのか」


「そうです」


「命が惜しいなら辞めて置けと年長者が言うのには無理があるな、だが、凛城、これだけは覚えておくといい。お前達は強いことは事実として王獣を仕留めてそれを生活の糧として生きたという事実は揺るがない。だが、地図の外側ではその強さが意味を成さないということだけを知っておく必要があるだろう」


「どういう意味でしょうか」


「そのままの意味だ。強くなるのは当たり前だ。だが、いくら強くても未知はそれを上回るものだ。もし、行くのであれば王都で準備をしっかり整えて旅の途中で帝国領にも寄ると良いと思う。それと、王国と帝国にて情報と装備をしっかり調えて挑むと良いだろう」


「ありがとうございます」


「凛城達が夢見る冒険者であれば夢をへし折る話をするべきなのだが、お前達はそうでない。明らかな人族の尺度で測れば強者に位置する。それらが挑むというのだ。もし、戻ってきた際には英雄となるだろうな」


「あの、何故ここまで俺たちに情報を教えてくれるのでしょうか」


「それは、冒険者ギルドとして実績に見合った情報としても報酬を渡すのは当たり前だ。たいしたことじゃない。それに本当に力だけではダメなんだ」


 オブライアンの言葉には何か思い意思が込められているように感じた。


「ギルド長ありがとうございます」


「いや、たいしたことじゃない。さて、陛下の日取りだが、馬車を用意させるから明日には出発をして欲しい」


「それは急な話ですね」


「陛下が直ぐに会いたいとの通達を受けている。王命なのでな冒険者ギルドとしても全力を尽くさねばらならない。それに、お前達が危険じゃないということはこの会話で理解をした。その夢の先への話も聞けて良かった」


 強面の顔が優しくなったとのは言うまでもない。


「わかりました。では、明日のいつ頃出発でしょうか」


「朝の九時に出発だ。北門へ現地に集合してくれ」


「わかりました。では、明日の朝九時に」


 オブライアンと話を終え、職員の案内でエニのギルドカード登録手続きに入った。エニが登録を始める。結果はこうだ。名前:エニ、年齢:####歳、性別:女性、種族:不明。やはり、という内容だ。殆ど、白錦と同じだ。安心したのは神獣とか表示されなかったことだけだ。もし表示されていたら、これ以上に混乱を招くし今までの事情聴取が嘘ということになるのだから。そういう面倒は避けたいので、運良く助かった。エニも冒険者ギルドで登録が済み。間もなく、ギルドカードに入金通知が張っていた。


「なんだ、この数字」


「主君よ、どうされた」


「いや、ちょっとね。凄まじい金額だったから」


 俺の口座に入金されたのは、金貨千五百枚だったからだ。仲間同士のギルドカード内であれば送金も可能とのことで、この場では時間が掛かるので馬車での道中で移動中に分配しようと皆で話合った。皆、分配をしなくていいという姿勢と気持ちだったが、俺がそれを押し通した。


 それに各々が気になる装備や道具を揃えるのに俺の許可をその都度頼られるのは困るからだ。さて、資金面はなんとかなった。これで更に良い装備が手に入るかも知れない。その日は商店街でエニの日用品と服の購入。


 そして、調味料の購入をルーと相談しながら購入した。白錦は武器屋を覗くが業物が無いと残念がっていた。白錦が所有している武器や武装はその当時で超が付くほどの品だ。俺の刀だってそうだ。武器に関しては白錦がの武器を超える品が出て来るとは考えにくいと俺は確信している。

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