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カタストロフ・ファンファーレ  作者: 竜蔵寺 佑


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第25話 長命種

 野盗三人の身柄を引き渡して入城した。入城した先には広い広場と正面へ大きな通りがあり、その先には城があった。やはり、街というよりも城塞都市といった感じか。


「わーい、とても広いね! こんなに人がいる街なんて初めてだよ」


「うむ、我も久しぶりである」


「僕もかなり久しぶりだ」


 というか、城といいギルドといい。なんだか、これまで巡ってきた近代的な都市と比べると一気に雰囲気が外国の雰囲気になったな。この差はなんだろうか。うーん。


「お兄ちゃん、そのギルドってところに行ってみようよ」


「そうだね。まずは情報の登録を先にしよう」


「して、そのギルドとなる場所は何処か」


「どうだろう、この街とても広いしね。あ、あれはこの街の地図じゃない?」


 広場の中央に掲示板やら地図が看板で設置してあった。近くには人集りが出来ている。俺たちも近くに寄り見て見る。地図の内容について詳細なものではなく、教会やギルド、商店街の記載が掲載してある簡素な内容であった。だが、その場所に何があり、どういうところなのかが記載があった。


 この世界の文字については俺は全く分からない。文字の読み書きは白錦が教えてくれているがまだ一ヶ月そこらだと理解は出来ない。ルーは元々のこの世界の言葉を理解しているので大体は理解しているとのこと。俺も会話自体は問題ないんだけど、文字を読むことや書くのはなかなか困難だ。


「今後の課題だな。よし、まずはギルドに行ってみよう」


 三人でギルドへ向かった。丁度、大通りから少し進んだところに大きな建物があり、看板には多分だが、ギルドと記載されている筈と見えた。ルーが冒険者ギルドと書いてあると教えてくれた。ルーにお礼を言い、中へと入った。まずは受付だろう。中には大勢の冒険者たちがいてテーブル囲み飲食を楽しんでいた。俺たちへの向ける視線もいくつか感じる。


「ルー、受付ってどこのカウンターか分かる?」


「お兄ちゃん、あっちだよ」


 ルーに手を引かれて受付と書かれているであろう、カウンターへと辿り着いた。そこには制服を着た女性が立っていた。


「本日はどのようなご用件でしょうか?」


「これを門兵の方より渡すようにと言われております」


「拝見いたします。冒険者登録と個人情報の登録ですね」


「お願いします」


「わかりました。こちらの水晶板に手を当ててください」


 水晶とはこんな綺麗なのかと思うくらい綺麗だった。ガラスとも違うし、手を触れると水晶板の中を白い光が巡っているのを感じた。


「はい、登録完了しました。凛城廻様ですね」


 どういう理屈かはわからないが、簡単に本名が分かったのは少し怖かった。二人も登録を済ませた。ルーはルーのままだった。白錦義虎のままだった。


「あの、これどういう仕組みで本名がわかるのでしょうか」


 受付の女性は不思議そうな顔して笑顔で返答してくれた。


「この水晶板はですね、魂に刻まれた名前と情報を引き出すことが出来るんです。ただ、全ての情報が分かるわけではなく、この水晶板で得られる情報は魂に刻まれた名前と年齢、性別、種族といったものになります。この登録情報をギルドで保有している限りどの地方に行っても同じ情報で万が一の安否の確認が簡単に出来るというのが最大の特徴です。それにこちらのギルドカードへギルドからのメッセージや依頼達成時の報償金等もお支払い可能となります。もちろん、金貨でお支払いも可能です」


「そうなんですね。勉強になりました」


「いえいえ、こちらが凛城様、ルー様、白錦様のギルドカードとなります」


 ギルドカードはガラス板ように見えて傷も付かないという代物らしい。三人のカード内容を確認した。俺は名前:凛城廻、年齢:16歳、性別:男性、種族:不明。名前:ルー、年齢:2340歳、性別:女性、種族:亜人種。名前:白錦義虎、年齢:####歳、性別:男性、種族:不明。との記載だった。


 「凛城様たちの情報はかなり特殊ですね。補足情報としていくつか聞き取りをさせてもよろしいでしょうか」


 僕らは顔を見合わせると問題ないと返答した。


「では、ルー様は、見た目は亜人種ですがお間違いないでしょうか」


「私は鬼族だぞ」


「お、鬼族?! あの伝承の?!」


 受付の女性が驚いた表情をしていた。白錦もルーについて何も言わなかったから普通だと思ったけど、どういうことだ? というか、年齢が俺よりも圧倒的に年上だ。でも、ルーの見た目は8歳前後に見える。長命種なのか?

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