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カタストロフ・ファンファーレ  作者: 竜蔵寺 佑


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第18話 意味不明

 水色の剣は収納袋へ入れた。ルーはメイン武器を新しい刀にし、サブ武器として以前の刀剣を使うことにしたようだ。刀の種類は全く分からないけれどもかなりの業物だと持って見た感覚で直感する。これは良い刀だと。どう表現していいかわからないけれど、刀に意思があるように無意識で理解出来るというかそういう類いだ。白錦の刀もやはり業物らしく、名のある刀匠が設えた絶品だということらしい。新しい刀を腰に差した。


「まだ、時間があるな。他のビルも回ろうか」


「お兄ちゃん、早く行こう」


「うむ、案内する」


 白錦が先導に立って広い都市を案内してくれた。探索はサクサクと進み。警戒を緩めたわけでは無いが、必要以上の警戒をする必要が無くなったので、スムーズに進み探索出来た。発見はあった。


 新しい食料庫が発見されたことだ。ここも備蓄倉庫の時が止まったようにいくつか口にしてみたが、味や匂いにも異常は見当たらなかった。三人で手分けして、半分は白錦の収納空間へ、半分は俺の収納袋へ保管をした。


 この都市に書かれている文字について白錦に確認をしたが、読めないということだ。ルーと同じ意見で、この世界ではない異世界の言葉だという。神様みたいな存在になった白錦ですら読めないのであれば、それはそれで不思議な感覚になる。謎が深まるばかりだ。


「さて、もう夕方だ。今日はこれくらいにして拠点へ戻ろうか」


「わーい」


「拠点?」


「ああ、白錦には伝えてなかったね。雑居ビルの一室に拠点を構えていてね。この都市にいる間はそこで寝泊まりをしているんだ。流石に夜にこの都市で野宿はキツいしね」


「そうであったか。その選択は正しい。この都市で野宿するとはあいつらと戦闘になる可能性が高くなるからな」


「あいつら?」


「民家に棲まう住人たちだ。あれも聖地に縛られた亡霊のようなもの。あいつらと我の違いは肉体を持つか持たないかの違いだ」


「その民家にいる、あいつらというのは強いのか」


「強い。ビルらにはいないが、獣や巨獣がいない理由がそれだ。それだけ、あいつらは脅威とも言えるし、夜は特に活発になるから昼間よりも危険度はかなり増す」


「お兄ちゃんはね、私がいた都市の民家に入ったことがあるんだって」


「何? 主君よ、よくご無事で」


「そ、そんなに危険なところだったのか」


 変な汗をかいてきちゃったよ。こえー。


「運が良かっただけだね、本当に。それじゃ、日が暮れる前に拠点へ戻ろうか」


「うむ」


「行こう」


 俺たちは急いで拠点へ向かった。少し離れたビルまで来てしまったから距離がある。だけど、日が暮れるまではまだ充分に時間はある。白錦のおかげで、ビル群をあっという間に踏破まではいかなくても、大体は見て回ることが出来た。無人の都市というのはとても寂しい感じもするし、同時に不気味さがある。夕闇が迫り、掻き分けながら雑居ビルへと到着した。鍵をルーから受け取り、ドアを解錠した。


「ふー、ただいまぁー」


「たっだいまぁー」


「失礼する」


 三人が中へ入って施錠した。


「なるほど、ここは聖域か」


 白錦が意味不明なことを言う。

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