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「師団長…昨日とは打って変わって屍のようですが…どうしました?」
「…振られた。」
「は?振られた?貴方が?間違いでなく?」
頷き肯定する。何がダメだったのか。頭を抱え落ち込んでしまう。言わなければ良かったのか?まさかあんな即断で断られるなんて想定外だった。
「どうしたらいい?もう接触も控えて欲しいって。」
「貴方は何をしたんですか…」
「家に呼んで求婚した。何がダメだったか教えてくれ。」
自分自身では全く皆目見当もつかない。ミアは私を好意的に見ていたし、いけるはずだったのに…。あんな拒否されるなんて。
「えーっと王族とか貴い方ですか?」
「違う。普通の貴族令嬢。遠い存在過ぎて相手として見れないって。」
「それはまた。この国1の玉の輿を断るなんてなかなか変わった方で。そこら辺の令嬢なら飛びついてますね。」
「飛びつかないからいいのに断られると思ってないって我ながら矛盾だよな。でも接触もダメって…会いたいのに。」
「かなり重症ですね。」
全く仕事が手につかない。前みたいに塔内散歩してきたらどうですか?てニコルに言われる。
「もし偶然にでも会ったら接触したくなる。どう言い訳すればいいかわからん。」
「…塔内にいるんですか。職場では絶対無いと思ってました。あ、新人名簿見てましたね?新人ですか。それは断られますね。」
「え?なんで?」
「新人には師団長は遠すぎますよ。麗しの師団長ですよ?周りの事も気にするでしょうし、相手からしたら最悪ですね。嫁ぎ先目当てに来た令嬢なら話早くて良かったですけど違うなら無理です。権力で行けばいかがですか?」
私は膝から崩れ落ち打ちひしがれる。そんなにか?!ダメなのか?先にニコルに相談すれば良かったのか?!
「…嫌われたくない。権力使って婚約など最悪な奴がする事だ。」
ニコルが心底笑っている。私は立ち上がり剣を持つ。やるしかない。
「ストップ。私死んじゃいますって。とにかく成長を待つ事です。成長し自信を持てば師団長との差を感じなくなり、側で応援していた貴方を頼り甲斐があり素敵な人だと思うわけですよ。ね?」
なるほど。説得力がある。焦り過ぎたのが敗因か。成長を見届け囲い込み作戦ですよ!と囁かれ乗ることにした。
「で、お相手はどなたですか?」
「言うわけないだろ。面白がってるだけなのはわかってるぞ。」
「今まで一切恋愛事の無かった人が頑張っているのだから応援してるだけですよ。あなたのお相手が真面目な方の様で安心しました。」
ありがとうと言うとニコルは笑っていた。相談のってくれたおかげで少しスッキリした気がする。




