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エデンの園の理不尽な力  作者: 肩ぐるま


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第8話 魔物の軍団誕生

バンズとダルクの希望がきっかけになって、私も手駒を増やしたいと思った。

だからといって、有能な人材を支配するために一度殺して、蘇生させるというのは、鬼畜の仕業のような気がする。

そうすると、無実の罪で殺された人間の死体を引き取って生き返らせてみるか。

何だかゾンビ部隊とかになりそうだと考えながら歩いていると、

「イヴ様、先程の話ですが、盗賊を討伐しながら使えそうな人間だけを蘇生させていけば、それなりの人数が揃うと思いますが」とバンズ。

「戦争で死んだ兵士や魔物に殺された冒険者を蘇生させていけばどうでしょう」とダルク。

「死んだ兵士や冒険者を生き返らせていたら、邪教徒か何かと間違えられて、お尋ね者になりかねないわよ。却下ね」

そのとき、独自の軍団をつくる意外なアイデアが閃いた。

私とエヴァの亜空間収納には、売却出来ない危険な魔物の死骸がたくさん死蔵されている。いずれも、エデンの園から転移させられた、魔の森の最深部の魔物の死骸だ。そのときは、いずれ、素材として活用出来るかも知れないと考えて、殺して直ぐに、片っ端から収納に入れていた。

だけど、よく考えてみると、収納の中では時間が止まってるいるのだから、この魔物たちは、死んでから時間が経っておらず、私の死者蘇生の対象になるのかも知れないと気が付いたのだ。

収納に入っているのは、デビルアイズ、ケッツアル、擬態スライム、腐蝕毒蛙、剣鎧大蜥蜴、炎帝狼、竜帝大蟻、朱雀蜘蛛、鉱顎百足、雷皇熊、幻影獅子、腐死鳥、単眼大鬼などだ。


デビルアイズは身体が半分なくなっているものがほとんどだが、比較的ましなものを1体だけ取り出して、死者蘇生を使い、直ぐに、蘇生者支配を使った。

すると、デビルアイズは蘇生して、直ぐに私の支配下の魔物になり、さらに私の眷属になった。

そして、死者蘇生を使ったことで、デビルアイズの正体が分かった。

いや、正体というより実態と言った方がいいかもしれない。

どういうことかというと、デビルアイズは1匹の魔物ではなく、一つ目の魔物であるデビルアイの群体ともいうべきものだったことが分かったのだ。

詳しく言うと、それぞれの目玉は独立した生き物で、数十の目玉が視幹という器官で繋がることで、1匹の魔物のように振る舞っているということが分かったのだ。

どうして、それが分かったかというと、1体のデビルアイズを蘇生させたときに、視幹による結合が失われた十数匹の一つ目の魔物であるデビルアイが生き返ったのだ。

この視幹による結合を失ったデビルアイたちが、魔力の糸みたいなもので、私と繋がろうとしてきた。そのことがきっかけで、私に視幹というスキルが生まれ、デビルアイたちは私の視幹スキルに結合してきた。これによって、デビルアイたちは、私の身体の一部のようなものとして私と魔力的に繋がり、私がデビルアイを操れるようになった。デビルアイが眷属と認識されて、ステータスボードに表示されているのは、そのためだろう。


デビルアイの能力を調べてみると、非常に面白いというか、役に立つことが分かった。

まず、デビルアイは、浮遊スキルと飛翔スキルを持ち、基本的に地上に降りることはない。

そして、デビルアイが見たものを、視幹を通じて私も見ることが出来る。そして、その視幹は500メートルほど伸びる。

次に、デビルアイは、その目から様々なビームを撃ち出すことが出来る。

そして、私の視幹スキルは、何十ものデビルアイを同時に使役出来ることも分かった。

とはいえ、あまりに多くのデビルアイを同時には操れない。私の頭の処理が追いつかないからだ。だから、基本的には、各デビルアイには基本的な命令だけ出しておき、肝心なところだけ私が操ることにした。

さらに、このデビルアイたちに私のインビジブルを使えるので、空飛ぶ見えない監視カメラのようなものになる。取り敢えず、蘇生支配した17匹のデビルアイにインビジブルを使って、私の頭上に浮かべた。

次に5匹の擬態スライムも死者蘇生と蘇生支配を使って、支配下においた。

擬態スライムは、キキーラとシルカの護衛にびったりだ。

天井に擬態させて貼り付かせておけば、部屋に何者かが押し入って来ても大丈夫だろう。

この擬態スライムは、私の鎧にも張り付かせておこう。

早く宿を出て、借家を借りて、その家ごと、擬態スライムたちに護らせたいものだ。

こうして、魔の森の深層に棲む強力な魔物の軍団を、私が支配出来ることが分かった。


私が魔物の軍団を生み出すのを、バンズとダルクは、顔を引き攣らせて見ていた。

「この目玉の魔物は、デビルアイというのよ。本来は30匹ぐらいが集まってデビルアイズという魔物になっているのだけど、単体でも活動出来るみたいなの。このデビルアイは私が直接使役出来るから危険はないわ。それとこのスライムも、私の支配下にあるから大丈夫よ」

「イヴ様は魔物の王になられたのですか?」とバンズが聞いてくる。声が少し震えている。

「バカなこと言わないで。私は、普通の人間よ」と反論したが、バンズとダルクの2人は黙って首を横に張っている。何かを諦めたような顔をするな。

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