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エデンの園の理不尽な力  作者: 肩ぐるま


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第32話 外伝2 正体不明の敵

死体が運ばれた先には、魔法使いが居た。

「死体をそこに置いて、さっさと出ていくがよい」

魔法使いに急かされて、運び屋たちは足早に去っていく。


「さて、この死体で100体目じゃ。死体から魂の残滓を集めて、一つの魂をつくる。神にしか許されておらぬ領域に、我が踏み込むのじゃ」

そう言いながら、魔法使いは、今運び込まれた死体の頭を愛おしそうに撫でる。

そして、魔法のインクが入ったインク壺を空中から取り出すと、自分の右の人差し指をインクに漬け、死体の額に複雑な紋様を描いていった。

魔法使いは、さらに死体を包んでいた、元は服だっだらしいボロ布を剥ぎ取り、上半身にも紋様を描いていく。数時間かけて、死体のほぼ全身を覆うように紋様を描き終えると、呪文を唱えた。

すると死体が、そのままの姿勢で浮き上がり、魔法使いが指指した方に空中を滑って移動していった。

宙に浮いた死体が壁に近付くと、壁の一部が消えて、その向こうの空間が現れた。

そこには99体の同じように全身に紋様を描かれた裸の死体が浮かんでいた。

そのとき、その魔法使いは振り向いて、上方に視線を向け

「ほほっ、これは珍しい獲物が掛かったものよ」と呟きながら右の掌を、私が視界を使っているデビルアイの方向に差し出した。

同時に危機感知が働いた私はイージスの盾を展開していた。

すると魔法使いは驚いたように、

「防ぎおったか」と呟いた。

魔法使いは何らかの攻撃を私に加えようしたようだが、このとき、怒ったデビルアイたちが、私が見たことのないビームを一斉射撃した。

そのビームは、30体以上のデビルアイたちが一斉射撃するときだけに撃てるビームらしく、あらゆる属性の防御を無効化して貫通する、絶対消滅ビームらしい。

建物もその下の地面や魔法使いの結界らしきものも全て貫いたビームで、魔法使いは消滅した。

このときスキルドレインが働いて、魔法使いのスキルが私に流れ込んできた。


反魂魔法

イド支配


私は、デビルアイの視界を頼りに、魔法使いが居た部屋に転移した。

死体の一部でも残っていれば、死者蘇生して支配するためだ。

残念なとに、魔法使いの身体は、綺麗に消滅しておたので、死者蘇生は諦めた。

結局、あの魔法使いは、何者か分からずじまいになってしまったが、スキルだけはドレイン出来た。


反魂魔法

死者100人の魂の残滓を犠牲にして、新しい魂をこの世に創り出すことが出来る。


イド支配

精神の奥にある、その者の根源の存在を支配する。また、支配した対象の精神を、根源から別のものにつくりかえることが出来る。


随分と強力で危険なスキルの持ち主だった。

私に向けられた攻撃は、おそらく、イド支配だったのだろう。

あれはイージスの盾がなければ防げなかった気がする。

デビルアイたちが怒って攻撃したのは、私が攻撃されたというよりも、デビルアイ自身への攻撃と受け止めたからだとわかった。

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