サウナー、異世界にサウナを建てる

サウナをこよなく愛するしがないサラリーマンの俺が、ある日突然、剣と魔法の異世界へ！
チート能力？ 伝説の聖剣？
いや、俺の手にあったのは、なぜか「サウナ建築用資材一式」だった。

武器も魔法も持たない俺にできるのは、ただ一つ。
故郷の知識を頼りにサウナを建て、その心地よさを伝えることだけ。
俺が教えるのは「ロウリュ」というただの蒸気。
なのに村人たちは「神の御業だ！」とひれ伏し、
俺が作る休憩用の椅子は「神の御座」と呼ばれ、
サウナに現れた精霊は「きもちいい～」と呟いて神託扱い。

勘違いはどんどん加速し、一番弟子の少女アリーは俺を「師匠」と崇め、サウナはいつしか村人たちの手で巨大な聖地に進化してしまう！

これは、剣でも魔法でもなく、ただひたすらに”ととのい”の力で異世界を幸せにしていく男の、熱くて湯気立つ物語。

「さぁ、一緒にととのいの世界へ！」