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【2000PV達成!】『雀豪戦記』第二部「『覇裟羅達』BasarianS」堂々完結!  作者: ヒルキ 将
最終章『本能寺の変編』

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第伍話:籠城戦➁乱闘戦始まる

あちこちに放火していた軟骨が碧竜と氷月に見つかった。

「! お前何をしている?」碧竜が軟骨に詰問した。

「! (やっべー、見つかった!)」軟骨は狼狽えた。そこに輝雷美が現れた。

「ダ~リン、早く逃げましょ~」と言って、軟骨の腕を掴んだ直後に輝雷美は驚いた。

「! 何? 真っ黒ーい。アナタ、ダーリンじゃないわね!」

「何! 曲者(くせもの)め!」即座に、碧竜が軟骨を叩き斬った。顔面を真っ二つに斬られたが、頭蓋骨の中から現れたのは軟骨に化けた夢幻斎だった。

「おのれ! 斬ってやる!」夢幻斎は激昂して碧竜に飛び掛かった。

「風魔屋敷での恨み!」碧竜と夢幻斎の戦いが始まった。修羅場を潜り抜けた碧竜に対し、夢幻斎は手傷を追っていた。勝負はすぐに付いた。

軟骨は、朱雀派の陣営から食料を盗んできていた。

「きらちゃーん、これ食べようぜー」

「あら? ダーリン、そこにいたの? いきましょー。るんるん・・・」

戦場(いくさば)とは思えない緊張感の無さだった。

「・・・アイツらを助けるために、みんなどんな目に遭っていると思っているんだ・・・」碧竜が辟易していた。

「平和って、いいわね~」氷月が言った。夢幻斎はひっ囚われて青龍派に連れて行かれ捕虜になった。

「うむ、ご苦労」雀悟は、夢幻斎を引き取った。

「それでは私らは、頭領のお傍へ移動します」

「頼んだ」雀悟に見送られて碧竜と氷月は本能寺に向かった。


白虎龍派の陣営は慌ただしかった。

「何! 火が放たれただと? 戦闘が始まっているか、確認して来い!」八刀斎が潤吾を物見に走らせた。


青龍派は、捕虜の夢幻斎を尋問し始めたが何もしゃべらなかった。

「今は、何も喋らないだろう。牢に放りこんでおけ。見張りを厳重にしけおけ!」雀悟が疋田に言った。

「分かった!」

「(くくく・・・。無駄じゃ。既に集団催眠は済んでおるわ・・・)」夢幻斎に催眠術をかけられた朱雀派の兵は50人ほどいた。それぞれ好き勝手に破壊活動と放火活動を始めていた。


玄武龍派は、動き出した。

「兄貴! 俺が物見で侵入してくる!」凶之介が言った。

「まかせたど」吉兆太は、凶之介以外を動かさなかった。

偵察に出た凶之介が異変に気付いた。

「ん? 朱雀派がなんで放火しまくっているんだ? 誰も乗り込んでいないのに・・・」凶之介が陣営に戻って兄に報告したのと同時に青龍派から早馬(はやうま)が飛んできた。

「青龍派にて、夢幻斎を確保! 捕虜に化けて放火活動を行っていました!」

「何! んでは、放火活動をしているのは朱雀派だど! 乱闘戦は始まってるだ! 玄武龍派、全員出動! 凶之介は、青龍派と白虎龍派に伝えるだ!」

「分かった!」

まず、北側から玄武龍派がなだれ込んだ。


「何! それは、夢幻斎の集団催眠だ! 青龍派、全員出撃!」雀悟の決断も早かった。

「おれは、白虎龍派に伝えに行くよ」凶之介が走った。

「任せた!」


「分かった! 白虎龍派も出撃だ!」

三方向から、朱雀派に攻撃を仕掛けた。


雀武帝親衛隊の陣営に戻った輝雷美と軟骨は、朱雀派から奪ってきた食料を食べていた。

「我々は、ここで休んでいていいんですか? 応援しに行かないと!」瓜丸が二人をせかした。

「人質だったんで、疲れた。休ませろ。代わりに瓜丸行ってこい!」

「瓜ちゃん、お願いね」輝雷美も取り合わなかった。

苛ついた瓜丸は、自ら指揮を始めた。

「雀武帝親衛隊の指揮は、私が取る! 負傷者を戦場より救護する! 全員出動!」雀武帝親衛隊の精鋭部隊が戦場に20名ほど派遣された。

「御意!」雀武帝親衛隊は、負傷者の回収に回った。

「瓜ちゃん、的確ね」輝雷美は、冷たい飲み物を飲みながら感心していた。

「怠けてたから暇なんだ。やらせとけ」

軟骨は、寝っ転がりながらフルーツを貪り食っていた。


東一局 ドラ:西

親:王水【100】 南:一馬【100】 西:雷獣【100】 北:霧笛【100】

「流局」「ノーテン」「ノーテン」「聴牌」「ノーテン」

唯一、聴牌していたのは雷獣だけだった(⑩が適用される)。


東二局 ドラ:③

親:一馬【99】 南:雷獣【100】 西:霧笛【99】 北:王水【98】 供託【4】

「流局」「ノーテン」「聴牌」「聴牌」「ノーテン」


東三局 ドラ:8

親:雷獣【100】 南:霧笛【99】 西:王水【97】 北:一馬【97】 供託【7】

「自摸だわ!」和了ったのは、子の霧笛だった(③、⑦が適用される)。

一二三④④④567北北白白 自摸:北

「自摸だけですね。子なので一翻だけになり、武功の移動はありません。手牌は残しますか?」雅信が確認した。

「残してみよう」霧笛が牌を掻き混ぜながら伏せた。

王水が適当に選んだ牌は二だった。

一馬は役牌の暗刻を嫌い白を選んだ。

雷獣は色しか読めないので、メンツの壊す選択をして選んだ牌は④だった。

霧笛:一三④④567北北白

「・・・」霧笛は無言だった。霧笛の親番で、東四局が始まった。


東四局 ドラ:西

親:霧笛【99】 南:王水【97】 西:一馬【97】 北:雷獣【100】 供託【7】

霧笛:一三④④567北北白 自摸:四・⑧・東・東

霧笛:一三四④④⑧567東東北北白 打:⑧

「(一度、和了するのはキツイな・・・。雷獣には色で見破られるし、一馬には手牌の全てを晒すことになる・・・。それにこの勝負は、相手と勝負手が被らないことも考えなければいけない・・・)」霧笛は、初手の和了を反省した。

痛くもない腹の探り合いが始まった。

「(④と北の対子(トイツ)があった。刻子(コーツ)系に持っていくか・・・)」王水は推理した。

「(対子場(トイツば)なら、四暗刻が一番速い・・・。それでも半荘で仕上がるものか・・・)」一馬は推理した。

「(萬子・筒子・索子・字牌をバランスよく抱えているな・・・。まだ、次局に持ち越したいお宝があるとは言えん・・・)」雷獣は、推理した。

「流局」「ノーテン」「ノーテン」「ノーテン」「聴牌」


南一局 ドラ:1

親:王水【96】 南:一馬【96】 西:雷獣【100】 北:霧笛【97】 供託【11】

しばらく腹の探り合いが続いていたが、残すべき手が入ったものがいた。

「自摸! 全帯公(チャンタ)じゃ」雷獣が和了した。

123⑦⑧⑨東東東西 (チー)一二(三)

「鳴いているので、武功の移動はありません。しかし、手牌を残すことが出来ます。どうなさいますか?」

「無論、残そう」雷獣が言った。

霧笛は字牌を嫌い東を選んだ。

王水は適当に2を選んだ。

一馬は全帯公(チャンタ)系の完成を嫌い⑨を選んだ。

雷獣:一二三13⑦⑧東東西西

「・・・(これを成長させるのか・・・。純全帯公(じゅんちゃん)? 七対子? そして国士無双・・・。苦しいな・・・)」雷獣は無言だった。雷獣は国士無双に走った。


南二局 ドラ:南

親:一馬【96】 南:雷獣【100】 西:霧笛【97】 北:王水【96】 供託【11】

「兎に角、和了しなければスタートラインにも立てないのか・・・」一馬は覚悟を決めた。

「自摸! 三色一気通貫!」

一馬:一二④⑤⑥789白白白北北 自摸:三

〔三色一気通貫(1)、面前三色一気通貫(1)、三元牌(1)、面前自摸(1)、親1.5倍〕【合計6翻】※2翻オール。

「親の連荘になります。手牌は残しますか?」雅信が確認した。

「うむ。残そう」一馬が答えた。

雷獣は字牌の塊から白を選んだ。

霧笛も字牌の塊から北を選んだ。

王水は適当に二を選んだ。

一馬:一三④⑤⑥789白白北

「・・・(一度、手の内を見られているのはキツイな・・・。和了しても、霧笛と雷獣に狙い撃ちされて手牌を壊される・・・。さて、どうしたものか・・・)」


南二局 一本場 ドラ:5

親:一馬【102】 南:雷獣【98】 西:霧笛【95】 北:王水【94】 供託【11】

(ポン)!」大人しかった王水が動いた。 (ポン)發發(發)

(ポン)!」釣られたように、霧笛も動いた。 (ポン)西西(西)

(チー)」霧笛の切った2を王水が鳴いた。 (チー)(2)34

「自摸! 1」和了したのは、王水だった。

王水:2345699   (ポン)發發(發)(チー)(2)34

混一色(ホンイーソー)(2)、三元牌(2)、ドラ1、満貫の支払いになります。手牌は残しますか?」

「無論、残そう!」王水は堂々と答えた。

「(緑一色、一直線だ・・・)」一馬は思った。

「(一番、速いな・・・)」雷獣は苦々しく思った。

「(ちっ、厄介だ・・・)」霧笛は思った。

「俺の、鳴いている分はどうなる?」霧笛が雅信に確認した。

雅信は事務的に説明した。

「一度、和了なさっているので有効です。和了者と同様に扱われます」

「! 何!」雷獣は動揺した。

「! そんな馬鹿な!」一馬も同じだった。

「! 鳴けば有利ではないか!」霧笛は狂喜したように叫んだ。

動揺する三人を尻目に、雅信が言った。

「こうしなければ、聴牌に積極的に向かうものがいなくなってしまいます。それに、対々和は半荘が終わる度に全リセットされます。ご安心ください」

「安心できるかよ!」雷獣が毒づいた。

「先に形になった者が有利だのう」王水が言った。

「ふっふっふ。なかなか良いルールではないか・・・」霧笛は不敵に笑った。

一馬は緑一色の要である發を選んだ。

雷獣は索子の9を選んだ。

霧笛は索子しかないので4を選んだ。

王水:122334569發發


南三局(ラスマエ) ドラ:伍

親:雷獣【97】 南:霧笛【94】 西:王水【109】 北:一馬【100】 供託【0】

霧笛が活発に動き出した。

(ポン)!」大人しかった霧笛が動いた。 (ポン)西西(西)

(ポン)!」 (ポン)(南)南南

(ポン)!」 (ポン)②(②)②

「ロン!」②③東東 雷獣→① 西西(西) (南)南南 ②(②)②

「混一色にW役牌ですね。4翻になります」

「! (まさか!)」一馬に衝撃が走った。

和了した手牌から、王水は適当に②を選んだ。

雷獣は字牌の塊から南を選んだ。

一馬は暗刻を嫌い西を選んだ。


南四局(オーラス) ドラ:①

親:霧笛【98】 南:王水【109】 西:一馬【100】 北:雷獣【93】 供託【0】

「考えることは同じだのう」今度は、雷獣が活発に動き出した。

(ポン)!」 (ポン)⑨⑨(⑨)

(ポン)!」 (ポン)(北)北北

「ロン!」六七99東東東 王水→八 ➈➈(➈) (北)北北

「役牌だけですね。1翻になります」

「! (まさか! 雷獣までも!)」一馬に再び衝撃が走った。

和了した手牌から、王水は適当に➈を選んだ。

霧笛は字牌の塊から東を選んだ。

一馬は字牌の暗刻を嫌い北を選んだ。


「全員が、この半荘で和了成立したので、手牌の持ち越しが出来ます」雅信が宣言した(⑧⑨が適用される)。

「次の半荘に備えて暗刻を三つ残すのが、この戦いでの最適解だ」霧笛が不敵な笑みを浮かべた。

「考えることは、同じだのぅ」雷獣が霧笛を睨みつけた。

「・・・」王水は何も言わなかった。

「・・・」一馬も言葉を発しなかった。

四者四様の手牌を残した。

王水:12233445689發發

一馬:一一二三四六七九九⑧➈白白

雷獣:六七99中中東東北北

霧笛:②②②③白白白東東西西南南

霧笛【96】 王水【108】 一馬【100】 雷獣【96】 供託【0】


〔第六話:籠城戦③麻雀とともに死す!〕に続く


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