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【2000PV達成!】『雀豪戦記』第二部「『覇裟羅達』BasarianS」堂々完結!  作者: ヒルキ 将
最終章『本能寺の変編』

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第二話:下剋上戦①(鎮圧・煽動)

「【下剋上戦】は、50翻持ちで翻数がマイナスになるか、半荘終了まで戦っていただきます。この戦いでは、【鎮圧】、【煽動】、【下剋上】をうまく使い分けることが勝負を分ける大きなポイントになります」雅信が説明した。


【下剋上戦】子は、親以上の和了翻数を獲得可能。和了翻数に、親修正、鎮圧条件、煽動条件、下剋上条件を加味して武功を計算する。

①親の和了は翻数1.5倍(端数切捨て)だが、子の和了翻数は1倍

②【鎮圧・発動】ドラ表示牌が親の牌山の場合【鎮圧】発動

③【鎮圧・離脱】子が和了した場合、和了翻数無効で離脱出来る(親が自摸和了した場合の支払いも回避できる)

④【鎮圧・無双】親が和了するか、流局するまで対局は続く

⑤【煽動・煽動者認定】ドラ表示牌が子の牌山の場合【煽動】が発動し、煽動者となる

⑥【煽動・回避】親が和了した場合、煽動者は支払いを回避できる

⑦【煽動・成功】煽動者が和了した場合、和了翻数は2倍となる

⑧【煽動・便乗】煽動者以外の子が和了した場合、煽動者も同じ翻数を得ることが出来る

⑨【下剋上・討伐】親や子がドラか自風牌を3枚以上使って和了した場合、翻数2倍

⑩【下剋上・回避】親や子がドラや自風牌を3枚以上使っていれば、和了されたとしても支払いを回避できる。聴牌のみ有効。

⑪【超・下剋上】親や子がドラと自風牌を3枚ずつ使っている場合、もしくはW自風牌を3枚以上使っている場合、和了した翻数3倍

⑫【下剋上・内通破滅】親がドラと自風牌を3枚ずつ使っている場合、もしくはW自風牌を3枚以上使っている場合に発動する。和了された翻数を逆に貰えるが、親が聴牌している場合に限られる。

⑬【下剋上・親の優位】親と子が同時に【下剋上ルール】を成立させた場合、子の下剋上は無効

※ 槓、一発、裏ドラに対し【下剋上ルール】を適用してもよい


「それでは各々方、席について準備をしてください」雅信に促されて、それぞれに席についた。場決めの結果、出親は宣戦布告された風魔一族が務めることになった。

「新ルールで、出親だ。幸先がいいのう」夢幻斎は、欲にまみれた顔つきだった。かつて尊敬を抱いていた威厳は消え去り、名誉欲と金銭欲にまみれた残念な姿になっていた。

「(風魔の頭領ともあろうお方が、すっかり変わってしまった・・・)」一馬は、何かやり切れなかった。遠巻きに碧竜と氷月が勝負の行方を眺めていた。

「夢幻斎さん、すっかり雰囲気がかわったね~」氷月が碧竜に言った。

「朱雀派とズブズブですからねー。すっかり欲にまみれてしまったのかも知れません」碧竜が答えた。

「ふ~ん。何か悲しいな~」

「それでは、勝負を始めます!」雅信が宣言した。


【東一局】 ドラ:⑧ 親:夢幻斎【50】 南:一馬【50】 西:貞丸【50】 北:百地【50】

夢幻斎がサイコロを振った。ドラ表示牌は自分の山だった。

「鎮圧が発動されました! 親が和了するか、流局まで対局は続きます。子が和了した場合、翻数のやり取りなく戦いから離脱できます。従って、武功を増やすことが出来るのは、親だけに限られます!」雅信が宣言した(②が適用された)。

「(ちっ! 開局早々厄介だ!)」一馬は舌打ちをした。

一馬:三四伍伍六345⑦⑧⑨南南 自摸:七

「自摸のみです。離脱します」一馬は戦闘を離脱した(③④が適用された)。

「南家離脱。引き続き【鎮圧・無双】状態は続きます!」雅信が宣言した。

「(点数の高低に関わらず、自摸や放銃も関係なく、離脱するのが正しいのか・・・)」百地はおぼろげながらにルールを把握した。

「自摸ったわ!」夢幻斎が自摸和了をした(①が適用された)。

夢幻斎:六七八223344⑦⑧⑨⑨ 自摸:⑥

「親の自摸和了です! 平和・一盃口・ドラ一・面前自摸の4翻。親なので1.5倍の6翻になります。子はそれぞれに2翻ずつ支払いますが、南家だけ免除されます」

「うまく、逃げられたのう・・・」夢幻斎が悔しがった。


【東一局】一本場 ドラ:6 親:夢幻斎【54】 南:一馬【50】 西:貞丸【48】 北:百地【48】

夢幻斎がサイコロを振った。ドラ表示牌は北家の山だった。

「煽動者認定! 煽動者は百地氏です。煽動者の特権として、親が和了した場合、煽動者は支払いを回避出来ます。煽動者が和了した場合、翻数が2倍になります。煽動者以外の子が和了した場合は和了に便乗できます」(⑤が適用された)。

「(子でも、機会(チャンス)が回って来るじゃないか!)」百地は痺れるような興奮を味わった。しかし、全く手にならなかった。

百地:二四伍七九368②②③⑥東

「(どうにもできない!)」百地は、イライラしながら打った。手の入った一馬が、和了をかっさらった。

「ロン! 満貫です!」貞丸を直撃した。

一馬:三四伍六六345678④⑤ 貞丸→③

「断么九・平和・三色同順・ドラ一、合計5翻になります。煽動者・便乗で、北家にも同じ武功が加算されます」(⑧が適用された)。

「ぐわっ」貞丸が、悔しがった。

「勝負手以外は、大人しくしていなさい」夢幻斎は貞丸を窘めた。

「(そんなこと、言ったって・・・)」貞丸はブツブツ言っていた。

「和了しなくても武功がもらえるのか・・・。美味しいのう!」百地は満足気だった。


【東二局】 ドラ:四 親:一馬【55】 南:貞丸【38】 西:百地【53】 北:夢幻斎【54】

一馬がサイコロを振った。ドラ表示牌は北家の山だった。

「煽動者認定! 煽動者は夢幻斎氏です」全員の手が重かった。大した見どころもなかった。

「(一応、連荘しておくか・・・)。ロン! 平和のみです」一馬が夢幻斎から和了した。

「煽動者で助かったわ。1翻でも、払うのは嫌じゃ」夢幻斎が吐き捨てた(⑥が適用された)。

「親が和了し、放銃者が煽動者なので武功の移動はありません」雅信が宣言した。


【東二局】一本場 ドラ:② 親:一馬【55】 南:貞丸【38】 西:百地【53】 北:夢幻斎【54】

一馬がサイコロを振った。ドラ表示牌は自分の山だった。

「鎮圧が発動されました!」雅信が宣言した。

「鎮圧・無双じゃ! ヤバい!」夢幻斎が狼狽えた。

「り・離脱しなきゃ!」貞丸も焦った。

「ど~にもならん・・・」夢幻斎も、貞丸も、百地も、手牌が腐っていた。結局、誰も離脱できないまま、一馬が自摸和了をした。

一馬:三四伍456②②②③④⑤⑥ 自摸:⑦

「断么九・平和・面前自摸・・ドラ三、合計6翻になります。親なので、1.5倍の9翻。ドラを三枚使っているので、下剋上・討伐成功で、さらに2倍になります。合計18翻です。みなさん6翻ずつお支払いください」雅信が和了を確定した(①②④⑨が適用された)。


【東二局】二本場 ドラ:北 親:一馬【73】 南:貞丸【32】 西:百地【47】 北:夢幻斎【48】

一馬がサイコロを振った。ドラ表示牌は南家の山だった。

「煽動者認定! 煽動者は貞丸氏です」雅信が宣言した。

「やっと、機会(チャンス)が巡って来たか!」貞丸が小躍りした。しかし、風魔の足並みは揃っていなかった。

「自摸じゃ! 満貫じゃ!」和了したのは、夢幻斎だった。

夢幻斎: 一二三四伍六七七八八九③④⑤ 自摸:九

「おほっ! 便乗だ!」貞丸が喜んだ(⑧が適用された)。

「左様で御座います。本来ならば、親が武功2つ、西家が武功1つ支払うことになります。便乗なので、親が武功4つ、西家が武功2つ支払いになります。和了者と煽動者の間での武功のやり取りはありません」雅信が説明した。

「喜んでいるところ悪いが、下剋上・回避だ」一馬が言った。

一馬: 二二四伍345⑥⑦⑧北北北(⑩が適用された)。

「左様で御座います。親の聴牌が確認できました。ドラを三つ使用しているので、下剋上・回避が適用されます」雅信が一馬の手牌を確認した。

「なぬ?」夢幻斎の喜びも束の間だった。

「(夢幻斎さん。対局が始まる前から、あなたは何かを忘れていますよ・・・)」一馬はほくそ笑んだ。そして、長い長い一馬の親がやっと終わった。


【東三局】 ドラ:白 親:貞丸【33】 南:百地【45】 西:夢幻斎【49】 北:一馬【73】

貞丸がサイコロを振った。ドラ表示牌は南家の山だった。

「煽動者認定! 煽動者は百地氏です」雅信が宣言した。

「(百地氏は、決して麻雀が上手ではない。しかし、夢幻斎に対する反抗心は異様なものだ・・・。ひと泡吹かせねば納得するまい・・・。この局だな・・・)」一馬は勝負所を探っていた。先ほどから、何度も使っている『千里眼』だった。

(チー)」夢幻斎の③を喰った。

一馬: 四伍六八八234①②南南發

一馬: 四伍六八八234南南 打:發 (チー)①②③

傍らで見ていた雅信には、意味が分からなかった。

「自摸! 満貫!」百地の会心の和了だった。

百地: 一二三123①②③⑧⑨白白白 自摸:⑦

「面前自摸・全帯公(チャンタ)・三色同順・三元牌で、跳満です。6翻ですが、煽動・成功で和了翻数が2倍になります。合計12翻です。親は6翻、子はそれぞれ3翻お支払いください」雅信が和了を確定した(⑦が適用された)。


「鎮圧ルール・煽動ルールともに、ひと通り出尽くしました。以後、詳しい説明は省かせて頂きます。質問がある場合のみ、説明させていただきます。それでは、東四局(トンラス)開始です」雅信が確認した。

【東四局】 ドラ:南 親:百地【57】 南:夢幻斎【46】 西:一馬【70】 北:貞丸【27】

百地がサイコロを振った。ドラ表示牌は北家の山だった。

「煽動者認定! 煽動者は貞丸氏です」雅信が宣言した。

麻雀の対局で、一方的な勝ち方などそうそう出来るものではない。どこかしらに見所のある、記憶に残る一局はあるものである。一方で、素晴らしい勝ち方をしたのであるが、記憶に残らない、残念なものもある。

「全く、動けない! マズイ!」一馬は焦っていた。

「自摸ったわ! 大物じゃ!」夢幻斎の我慢が実った。

夢幻斎: 二三四234②②②③南南南 自摸:④

「面前自摸・三色同順・自風牌・ドラ3。合計7翻です。超・下剋上ルールにより、合計翻数が3倍の21翻になります。親は10翻、子は5翻お支払いください。なお、煽動者は便乗できます。親は20翻、子は10翻お支払いください」雅信が勝ちを確定させた(⑧⑪が適用された)。

「マズイ!」今度は、一馬が焦る番だった。

百地【37】 夢幻斎【61】 一馬【60】 貞丸【42】


〔第三話:下剋上戦➁(内通破滅)〕に続く

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