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いつのまにかドラゴンでした  作者: すなる
2章 
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アルセンテスの領主2

「……では、冒険者ギルドの説明をいたしますね。ギルドの依頼は魔物の討伐や護衛任務から運搬、配達、迷子のペット探しまで依頼があればなんでも請け負っています。依頼の中から自分の冒険者ランクに合った依頼を受けて期限内に達成されましたら報酬をお支払いいたします。貴方たち3人は新人なので10等級から始めていただきます。」


「階級はどれくらいあって、どうやって上がるんですか?」


「10等級から1段階ずつ1等級までと、特務C級~S級、10等級から開始して依頼をこなしてもらい。ギルドが定める依頼のランクと難易度によって貢献度が設定されていますのでその貢献度が一定になると等級が上がっていきます。1等級まであがりますとそこからは特務クエストをこなして階級をあげていただきます。特務S級の冒険者はうちのギルドにはいまは居ませんけどね。」


「ラインハルト達はどれくらいなんだ?」


「ラインハルトさんは1等級、エルザさんは2等級ですね。」


「へー。意外と楽に上がるんだな。」

「あー。言い忘れてた。そいつら5人全員特Sに昇格させといてくれ。」

階段から顔を覗かせてライナスが口をはさんだ。


「ぜ、全員特務S級…!?」


掲示板に貼られている依頼を見ていた4人組がこちらを睨みつけてきた。


「おいおい。ギルマスと知り合いだかなんだか知らねーけどずっこけ二人組と新人がいきなり俺らより上の階級なんて納得できると思ってんのかよ!」


「俺は公平な目で見て5人ともSって言ったんだ。不満があるやつらはそいつらに聞いてくれ。じゃあなー。あ、シアちゃんに手を出したやつは俺が殺すぞ?」

そういうとライナスはイザをひと睨みして上に上がっていった。



イザは苦笑いした

(殺気が……そしてなぜか俺を睨んでるー!ってか余計な火種を撒いていくんじゃねぇ!)


「あのー……説明は以上になります…では!私は逃げますのであとはご自由に!!」

そういうとリースは奥へ引っ込んでいった。


「はぁ。めんどくさいけどやるしかないのか。」

イザはため息をついた。


「ここは私にお任せください。」

そういうとウルマは前に出た。


「ねぇちゃん一人で相手する気か?武器も持たずに?舐めてんじゃねぇぞ!」

男2人がウルマに殴りかかった。


ウルマは相手の力を逆手に取り合気で二人を華麗に薙ぎ払い床にたたきつけた。

「後ろのお二人はいいんですか?」


「舐めやがって!」

そういって二人は武器を手に切りかかってきた。


ウルマは腰をおとし掌を正面に出し二人を一撃で吹き飛ばした。

二人の男は部屋の隅まで吹っ飛び目を回している。


「すげぇ……。発勁ってやつか?あんなの初めて見た…。」

ラインハルトは驚いている。


「ウルマって格闘が得意だったのか。」


「魔法よりは肉弾戦の方が得意ですが手加減は苦手で…数日は起きないかもしれません。」

「はは……」

みんな苦笑いしている。


そして隠れていたリースさんが出てきて2階の執務室へ案内してくれた。


「みんなきたな、悪ぃがリースお前は席を外してくれねぇか。そして2階には誰も近づけないでくれ。」


「ふん!了解しました!」

リースは怒りながら扉を閉め、下に降りて行った。


「やっと静かになったな。改めてアルセンテスようこそ。あのドワーフのねぇちゃんと狼牙族のにいちゃんは来なかったのか。まぁいい、お前らをここに呼んだ理由は手を貸してほしいからだ。」


「あんなに強かったギルマスが手を貸してほしいってそれほどの敵が?」


「あー。戦いだけってわけじゃねぇ。ってか戦いだけならお前とエルザには頼まねぇよ。」

ライナスが笑いながら言った。


ライナスが真面目な顔をした。

「これから話すことは他言無用で頼む。実はこの町の領主がウィルヘイムと同じように魔法のアイテムの力で精神まで犯されているようなんだ。忍び込んで領主の近辺の調査をして原因を突き止めてほしい。霊廟で奴と指輪を見て確信した。おそらくあの指輪と同じようなものがあると俺は睨んでる。」


「あの領主元からああじゃなかったってことか?俺らが知ってる領主は昔からああだったよな?」

「ええ。私も守銭奴の汚い領主だと思ってたけど……。」


「お前ら二人はまだ若いから知らんだろうが、領主コーエンは30年ほど前から急に金と権力に執着し始めてな。俺もウィルヘイムの変わりようを見るまでは領主はただ人が変わっただけかと思っていたんだがな。元商人でコーエン商会の会長だし若いころは賢主と言われるくらいで民にも慕われていた良い領主だったんだ。もともとこの街にはギルドもなかったんだがミズガルズのギルド協会に話しを通してギルド設立に貢献してくれたのもコーエン商会さ。この町で一番大きな商会を維持しつつ私欲にまみれることなく街をよくすることに尽くしてきた男だったんだ。きっと何かあるはずだ。」


「それは怪しいな。確かにあの指輪のようなものがあるなら有り得る話か。」


「確証はねぇがな。秘密裏に信頼置ける特A冒険者に依頼を出してこの数日調べてみた。表立ってはギルドが領主に盾突くわけには行かねぇしな。でも尻尾をつかむ前に領主の近辺を探っていたのが感づかれたみたいでな。ギルドはもう目を付けられてるし俺も大きな動きは出来ない。もともとギルドを立てた立役者はあいつだしギルド自体を潰されかねないからな。そこでお前らに頼みたい。」


「なるほど。俺たちもウィルヘイムに指輪を渡した犯人を探したいと思っていたから喜んで協力させてもらいます。」


「頼んだぜ竜族の小僧。シアはエルフの里で待っていてもいいんだぞ……?」

「私だけ特別扱いしないでください。母さんとウィルヘイム、そして私を苦しませた指輪と同じようなものがあるかもしれないなら放って何ておけません!」


「そうか……。なら頼んだ!お前らシアに怪我させるんじゃねぇぞ!あと小僧、お前シアに手を出すんじゃねぇぞ?」

ライナスがすごい形相でイザを睨みつけてる。

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