2 北方
「人生は子供の頃のほうが難しいと思う?それとも永遠にそうなの……?」
私は逆さまに双頭牛にまたがり、耳元の言葉を聞いていた。
思わず苦笑いを浮かべた。
「これは一頭の牛が言うべき言葉じゃないと思う。『レオン』の主人公みたいに『永遠にそうだ』と言うべきかな?」
双頭牛の歩みは速くなく、その背中に座るのも正直楽ではなかったが、私はできるだけ悠然とした様子を見せて、双頭牛に自分の行動に問題がないと感じさせようとしていた。
「でなければ?」
「こんな言葉を聞いたことある?最初に刀剣を鋳造した人間の心は、必ず鉄のように冷たい。人の一生の苦しみは他人の悪意の中に生きることにあり、人の一生の幸福は他人の善意の中に生きることにある。」
「じゃあ、善意とは何で、悪意とは何だと思う?」と双頭牛が問い返した。
「私は社会科学は理解しない。そういう問題を細かく追究することに何の興味もない。」
「言いたくないのか、それとも言う勇気がないのか?」
「両方あるとしか言えないな。」
「ここには神経人間はいない。君と一頭の牛だけだ。」
「神経人間はどこにでもいる。彼らの脳はとっくにニューラルネットワークと一体化している。彼らが存在しないとどうして断言できる?」
「君は彼らがとても嫌いなんだな。連邦を批判する勇気さえあるのに、なぜ詳しく理由を話してくれないんだ?」
「君はチベットカモシカの恋愛について話すか?彼らと私は根本的に別の種だ。君は虎が人間を愛すると思うか?彼らと私は根本的に別の種だ。どれだけ外見が似ていても、同じではない。」
「一部の人間は脳に特別なものを埋め込んだだけだ。なぜそんなに大きな悪意を抱くんだ?」
「世界人口の今年の自然純増加率は-0.89%だ。おそらく百年も経たずに人類は滅亡するだろう。人類の道徳、人類の歴史、人類の伝統、人類の数万年、いや数百万年の歴史が、すべて灰塵と化そうとしている。これらの過去を持ち出すと、彼らはそれが退廃的だ、遅れていると言い、新興の観点でこれらを汚し、そして世界全体がより速い速度で死に向かっていく。」
「じゃあ君は?君は科学者でも何でもない。何者でもない。それに、DNAプログラミングは、チップを埋め込むより本当に優れているのか?」
「君は人類の現代文明を転覆させようとしている。」
「しかし私は人類そのものを守るためにやっている。」私は確信を持ってこの言葉を口にした。
双頭牛はもう何も言わなかった。
「君は多くの感情を抱えている。君の多くの問題は感情であって、問題ではない。人は未来に直面すべきで、未来を恐れるべきではない。」私は軽く笑い、どこか悲しげにそう言った。
「医学院の財政はとっくに問題が起きている。知っているか?そして連邦の状況や国力は我々の百倍千倍だ。」双頭牛は歩きながら言った。「我々は本当に北国戦争に勝てるのか?」
「人生には一つの悲劇がある。それは積極的な時に冒進し、悲観的な時に降伏することだ。」私は答えなかった。「もし恐れているなら、なぜ連邦を離れて大北方に来たんだ?君は高材生だろう。もし後悔しているなら、今すぐ離れてもいい。誰にも言わない。君に叛逃を勧めたというレッテルを貼りたくはない。」
「しかし君は自分たちが何をしているか分かっているのか?君たちは取るに足らない国力で連邦と決戦しようとしている!これが何を意味するか分かっているのか?連邦には千の正規師団がある。そして君たちは、民兵と言うのもおこがましい!君たちはただの学生の集まりだ!君はこんなに軽鬆に見えるが、この生体装甲から出ることもできない。もし連邦のG2C機甲がこの大路から突進してきたら、たった30の師団、400台余りの機甲で、君たちだけでこの開けた地形でどうやって止めるんだ?」
私は笑った。「まずは我々だ。次に、接線員として、これは君が考えるべき問題ではない。しかし君の言う通りだ。機動打撃単位として、相手の主戦単位に対抗する手段を知らないのは確かに苦痛だ。ここで確かに相手を止めるのは難しい。」
「北方戦争はほとんどこの大地の地形を変えてしまった。まさか君たちは塹壕戦で連邦と消耗戦をやれるのか?連邦はもはや以前の内憂外患の連邦ではない。王朝はほとんど滅亡した。神殿自体にも問題が多すぎてこちらまで手が回らない。教会は?それにめちゃくちゃな変異人部族。誰も頼れない。」
「言い終わったか?そうだ……君の言う通りだ。しかし我々がここに地形を観察に来たのは、方法を考えるためじゃないのか?」
「何の方法を?まさかさらに北へ行き、呼蘭河で防衛するのか?」
「聞け、良い子よ。君が良い子だというのは分かっている。学校のために心配する気持ちも理解している。しかし明日の災難のために、今日の生活を壊すことはできない。君の今の任務は、私との巡邏任務を終えたら、グループ学習任務を完了することだ。君のグループ学習成績が良くないと聞いている。これは良い兆候ではないと思う。それに、君はあまりに孤僻だ。かつての私のように。君くらいの年の子どもは、女の子を一人見つけて恋をしたほうがいい。氷天雪地で私と巡邏するより、それは大人が耐えるべきことだ。」
私は彼の仮定を聞きながら、実際内心も重かった。
しかしそれでも私は彼をそう慰めていた。
双頭牛はしばらく沈黙し、言いたいことをあまりにも多く抑圧していたようで、最後にため息をついた。
「あのグループメンバーは酷すぎる。変えられないか?彼らは基礎的なヘモグロビンとヘマトクリット値すら読めない。小学校レベルもないんじゃないかと思う。それに三十数人が毎日何をしているか分からない。彼らを見捨てたほうがいい。そのほうがプロジェクトを早く進められる。」双頭牛は私がこの話を出したのを聞いて、思わず愚痴をこぼした。
「ほら、さっき連邦の力が強いと言ったばかりだろう。これは三十数人の問題ではない。たとえ一人でも、一人でも、我々は争う。三十数人を見捨てることはできない。たとえ一人でも、見捨てることはできない。」
「彼らがここに来たのなら、この氷天雪地の場所に来たのなら、彼らは人間としての信仰を持って生きたいと証明したのだ。そして彼らに教えるのは、すでに知識を知っている我々の責任だ。」
双頭牛は少し話したくなくなったようで、数歩歩いて言った。
「ああ、本当に慣れない。連邦の爾虞我詐を見慣れ、王朝の偽善を見て、この伝銷集団のように人人が互いに愛し合う場所に来て、自分が狂ったのかと思った。明らかに一人一人が愚か者なのに、みんな大科学者になりたがっている。彼らが毎日努力しているのを見て、時々何と言えばいいか分からなくなる。彼らは果てしなく見えない夢を徒労に追いかけているように感じる。」




