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異世界の歩き方  作者: ❀雪月風花❀


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078 1日だけ出店

ゆっくりと採取や狩りをしながら2日かけて移動して街へ到着。


花祭りは6日間あり今日は3日目、前半楽しんだ観光客が帰る様子もあったけれど、まだまだ街は賑やかな様子。


アイスとウインドをいつもの厩舎に預け、花祭りの開催スペースになっている街の奥の方へ進むと、行くにつれて人が多くなっていた。


奥へ行けば行くほど宿が満室になっていそうなので、この辺りで決めてしまおうと一番良さそうな宿に確認すると満室だけれど、昼過ぎに一組チェックアウトする予定だと言うので夕方のチェックインを予約。


予約できたから安心して奥へ向かう。

祭りゾーンに入ったようで楽器の音が聞こえ、笑い声も楽しげな声もあり、すごい賑やか。


沢山の花が所々に飾られ、販売もされている。

中でもチューリップがメインのようで、色とりどり揃っていてかわいい。

風車もあるのでオランダの様な街並みに感じる。


屋台もたくさん出ていたので目につくものは購入し、宿にチェックインできる時間になったので購入したものを宿で食べ、祭り4日目は昼近くにまた屋台を巡る。


チーズが並んでいる屋台があって、気になるチーズは一通り買ってしまった。


5日目、民族衣装を置いている店に入ると花柄やストライプ柄にエプロン、木靴と可愛らしいメルヘン衣装が沢山あり青系のものを購入。


ピーナッツバターを販売する屋台があって種類も多く、甘いだけではなく塩やスパイスを効かせたものがあり、試食して2人とも気に入ったみたいなのでたくさん購入。


食べ歩きをしつつ、ひと休みしたくてフードコートみたいになっているスペースへ。


ランチは過ぎたからか、テーブルも半分以上空いていてゆっくりお茶ができそう。


フードコートに出店している店はディアマンテで営業している飲食店、カフェなどの中から選ばれた9店舗で、2日置きで交代する。

基本的にはフードコートに出店した事のない店舗優先で申し込み、多ければ抽選、少なければ過去の出店回数が少ない店舗優先、と店の宣伝を後押ししてくれるシステム。


ここで名前を覚えて貰い、祭り後は店舗へ来てもらえるように。


今日は3店舗で交代しているはずが2店舗しか営業していないようだった。

誰もいない店舗の柱に紙が貼られていたので見てみると、急病の為、出店出来なくなった、と書いてある。


その紙を見ていると、隣の店舗の店員らしき人が近くにきた。


男性「えーと、おたくらは応募するのか?」


「えっ?いえ、見ていただけで」


男性「そうか、まぁ、商売人には見えなかったしな⋯⋯」


ガックリとした感じだったので聞いてみると、ランチが過ぎたから半分以上空いていたと思ったらランチでも余裕で座れる感じだったようだ。


3店舗用にテーブルセットが用意されているのと、祭り会場全体で所々にベンチなどはあり、屋台などでも食事を済ませる人は多いから、2店舗で満席にするのは難しいようだ。


それにフードコートの利用店舗の売り上げの3割を祭りの実行委員会に納めるのだが、屋台などは1割。


申し込みもフードコートは3万G、屋台は5千Gと額が違う。


それより、ランチ時にもガランとした感じがツライ、という。

確かに祭りで沢山の人がいるのに閑古鳥な感じはパッと見た時に、美味しくない店と思ってしまう人もいそうだ。


そして、この男性、実行委員会の人でもあるので来年度の祭り資金がいつもより少なくなるかも、と心配しているようだ。


前年度の資金を元に規模や警備などの手配をするから。


「そうなんですね。明日の最終日だけでよければ応募しましょうか?」


男性「えっ!?飲食店勤務だったのか?」


「いえ、冒険者と、少し美容品などの商品開発を」


男性「全然食べ物に関係ないのな⋯⋯そっちの旦那達は、どう見ても冒険者だしな」


「でも、料理は好きなので」


男性「でも、仕入れとか。ちなみに何を作るか聞いても?」


確かに1日だけだし、3人だけでたくさんの食事を用意するのは疲れる。

コピーすれば楽だけれどバレると困るし。


「うーん⋯⋯コーヒーと甘味を」


男性「俺の店と、もう1店舗は食事系だからガッツリしたものではない方が喜ばれるかもしれないな。作るのも飯よりは手間がかからないだろうし。でも、屋台等では甘味や手軽なものが多くあるからフードコートでは苦戦しないか?凝ったケーキとかか?」


「売り上げを多くするために持ち帰りもできるようなのを。パンやケーキは時間とスペースがネックですし、パンケーキを潰して硬くした?感じのを作ろうかと」


男性「⋯⋯パンケーキは硬くしないほうが。というか、パンケーキはよく家でも食べている甘味だから買って貰えないのでは?」


お前達は嫁を止めた方がいいんじゃないか?という目で双子を見る男性。


アイク「ミツキが作るのは美味いから問題ない」


男性「それは嫁ラブラブフィルターがあるから⋯⋯」


アビー「まぁ、心配するな。明日何時に来ればいい?」


男性「えっと、8時には店で支度開始できるが」


アビー「じゃ、その頃にくる。これ出店料の3万だ」


男性「えっ?1日だし出店料は無くても」


アビー「お前が良くても、何か言ってくる奴らがいるかもしれないだろう?いいから委員会に伝えとけ」


ミツキの中では大体のレシピは決まっているけれど、コーヒーにもこだわりたくて上の空。


双子が両サイドから持ち上げて歩いているように見えるので、誘拐されている様にも見えてしまう後ろ姿を不安げな顔で見送る男性だった。


アビー「ミツキ、何か買っていくものは?」


「あれっ?いつの間に移動してたの?えっと、基本的には全部あるにはあるけれど、コーヒー豆があるなら見たいな」


アイク「よし、買い物しよう」


目的のコーヒー豆と持ち帰りの食べ物を屋台で購入して宿へ帰り、食事を済ませた。



 


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