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異世界の歩き方  作者: ❀雪月風花❀


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070 温水の泉

「そういえばパール、狩りの結果は?マジックポーチは時間停止無いからインベントリに入れ替えないと」


外に出てポーチから出してみるとデカいイノシシに似たもの、カイマン、ダチョウより大きい飛ばない鳥、耳の短い大きなウサギなど、数時間とは思えない結果があった。


「すごい。こんなのが、あの辺りにたくさんいたの?」


パール「滝の傍は水場と岩場、崖なんかで獣は殆どいなかったが、そこそこ奥まで行けば安定した土地になり、そこにいたぞ」


「パールのそこそこ奥って、凄い遠いよね」


パール「ギルドからここにくるまでくらいの距離は間違いなくある」


「それ、凄く遠い。道中、何か珍しい果物とか花とかあった?」


パール「バナナやヤシの木は沢山見かけたが、花は普通のよく見る花ばかりだったと思うぞ。あっ!」


「何?」


パール「泉があった」


「湖じゃなくて泉?小さいなら魚もそんなにいなそうだし、水場が多いなら泉も沢山あったんじゃない?」


パール「いや、熱い泉だった」


「あつい?えっ?お湯、温泉って事?」


パール「温泉?は分からないが湯のような感じで、あの滝穴から割と近くだったぞ。狩り場との中間までは行かないと思うが」


「ええ~~!!!天然温泉て事かな?行きたい。割と近くってパールの感覚で中間だと私には遠い距離だけど。しかも獣もいないような足場を通って行かないとダメなんて⋯⋯あっ!!空があった!行っていい?」


アイク「もちろん。空からなら時間は短縮できるし獣はいない場所みたいだしな。ただ、囲いを作れそうなのか気になるな」


「囲い?」


アイク「野外の風呂なんだろう?聞いた感じ、人は居ないし来ないだろうが、万一があってミツキの肌を見られたら駄目だ」


「水着!水着なら平気じゃない?」


アビー「水着?あんなの下着、いや裸と変わらないだろう?」


「下着のような水着じゃなくて、服のデザインの水着があるよ!男性用もハーフパンツだけじゃなくて上半身に着れるシャツみたいなのもあるよ?」


アイク「服のような水着を着て風呂?まぁ、服を着てなら囲いは要らないか」


「楽しみ!!」


良かった。

せっかくの露天風呂だから自然を見て開放感も感じたいから囲いは無い方がいい。


ワクワクして眠れず、とはならないで2人に愛されてぐっすり眠ってしまった。


それでも早めに起きたと思ったのに、2人は既に起きていて木の板を使って外で試着室のような数人用の小さめの囲いを作っていた。


泉全体の囲いは無しでも、着替え場用の囲いは必要らしい。 

確かにタイニーハウスやテントを置くスペースがあるか分からないし。


「その大きさなら3人でも着替えが楽ね。でも少し低くない?」


アビー「周囲が見渡せるように俺達の顔は出る高さにした」


「確かに、こっちからは周囲が見えた方がいいよね。ありがとう。朝早くから」


2人は囲いが無くても着替えは平気で出来るタイプだと思うから私の為だよね。

必要な私本人が着替えの時の事を忘れていたのに、私の旦那様達はスパダリすぎる。


外で朝食を済ませて、早速現場へ向かおう。


アイスとウインドの馬小屋には結界魔道具をセットしてあるから、餌と水、オヤツをたっぷり。


空飛ぶ砂場に乗って滝の上まで上がって移動。


「わぁ。何度見ても素敵な景色」


壮大な滝にどこまでも続く森、生命力溢れる景色は見飽きない。


空から行くには近かったようで、15分程の空の旅で近くに降りられた場所から少し歩き、ワサワサと草木に囲まれた狭い道を抜けると、地域にある子どもプールのような大きさの円形の泉に出た。


「わあっ!綺麗。オアシスみたいなのにお湯だから違和感があるけど。でも匂いも無いし湯気もそんなに無い。熱くなさそう?」


温度を確かめる。


「ん、温泉というより温水プールのような温かい感じかな。ね、入ろう!」


パールは狩りに行くと言うのでマジックポーチをセット。


タイニーハウスを置けるスペースは無かったので、囲いを出してアウトドアテーブルを置いてタオルと着替えをのせる。

水着はセパレートで上はホルターネックデザインで胸元は見えない、下は少し裾が広がったフェミニンなショートパンツだからお尻は隠れてる。


アイク「確かにパッと見は洋服に見えるな」


アビー「これなら安心だ」


2人にはシンプルなハーフパンツとラッシュガード。

本当に普通のなのに、2人が着るとリゾート地で泳ぐモデルみたいで、雑誌に載るようなアイテムになる。


着替えて早速!!


「わぁ!暖かい。あ、あれっ?あれれ」


体が浮く。


アイク「変な感覚だな」


泉の中でも場所によっては浮くというよりも押し上げられている、という感覚でどうやっても沈まないし潜れない。


「面白い泉ね。それに凄い透明度」


アビー「透明度は高いのに底が見えないから深さがかなりあるみたいだ」


アイク「この国にこんな所があるなんて知らなかったな」


アビー「わりと近くに住んでいたのにな。ミツキに出会わなければ知ることも無く死んでいたはずだ」


深く潜ろうとすると水面に押し戻されて面白い。


少しお茶休憩したいので、横になれるガーデンデイベッドを検索。

3人でも狭くないサイズでマットレスクッションの下はラタンになっていて可愛い。


また温水に入り、2時間以上は遊んで楽しめた。




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