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異世界の歩き方  作者: ❀雪月風花❀


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067 月虹

目が覚めると2人が私の顔を覗き込んでいた。


「おはよう、起きてたの?」


「「おはよう」」


アビー「少し前に起きたところだ。凄い良いベッドだな、これ」


アイク「ああ、体にフィットするっていうか丁度良い沈み方だ」


1日ベッドで過ごしたいくらい心地好い。

でも今日は火竜の魔石を取り出したいので起きてインベントリから朝食を出そうと思ったけれど、寝る前に今まで使っていたテーブル付きソファベッドをしまって、新しいベッドを設置したのでテーブルが無い。


広さは倍になったからテーブルも置けるけれど、キッチンスペースも拡張して広くなったから、ダイニングテーブルセットを設置しよう。


広くなったといっても普通のダイニングテーブルよりも、バーカウンターの背の高いテーブルと背の高いイスの方が良さそう。

この高さなら普段はキッチンの作業台としても使いやすいし、天板の下に棚があるものにすれば小物を収納できて便利だ。


黒色のテーブルセットを購入して食事を済ませ、外に出て2人は火竜の解体。


天板がセラミック、業務用の大きさの作業台を探して購入して3人分コピーして作業開始。


2人が解体している間、パールは森を探索、私は料理タイム。


外用に購入しておいた業務用ポータブルガスコンロを出してランチ用とストック用お弁当を作る。


ランチの時間帯になって、いよいよ火竜の肉を。

やっぱり最初はシンプルにステーキがいいよね。


「「「いただきます」」」


「お、おいしい⋯⋯」


アビー「ああ、美味いし柔らかい」


アイク「濃厚な感じだな」


「うん。熟成させたような、旨味が凝縮されてるみたい」


パールは私の10倍は食べている。


ランチ後はアイクのグラビティ検証。


空飛ぶ砂場を出して初めはアビー、次にパール、そして最後は私。


滝を少し越えたくらい、約90mの高い位置まで上昇。


アイク「これ以上上がるのは風が強すぎる。それにしても滝が下から見た感じと全く違うな」


アビー「下からは迫力を感じたが、上から見ると雄大さを感じる」


「こんな高さまで上がれるなんて凄い。滝の上ってこういう風になっていたのね。あっ!あそこ虹!今日も虹が見られるなんて嬉しい」


風魔法で少し移動してみる。

高度があればあるほどスピードは出せないけれど、空を移動出来るなんて凄い。


アイク「壁沿いになら移動しやすいが、何も無い上空だと風の影響がありすぎて、スピードと距離に限りがあるな」


「でも崖の上の採取とかには凄く便利だよね」


滝の高さより少し下くらいの高度までくると風の影響が少なくなり、移動しやすくなった。


ふとパールが立ち上がった。


「どうしたの?」


パール「あそこに魔素が濃い場所がある」


滝の上部で飛び出た岩の影響か、水量はそこまで多くない箇所だけれど普通に水が流れているようにしか見えない。


アビーが氷魔法で水の流れに切れ目を入れると崖に穴が空いていた。


「こんな高さに洞窟?」


アイク「明日、中に入ってみるか」


時間的にも今日はやめて下に降り夕飯にする。


2人とパールは火竜の肉がいいと言うけれど、私は昼に食べたステーキで充分で肉より野菜系が食べたいからバーベキューにしよう。


タレも美味しいけれど、ガーリックソルトだけのシンプルな味付けが双子は気に入ったみたい。

肉そのものが美味しいとシンプルなのが1番よね。


炭火で焼いた火竜肉は美味しそうなので、私も少し味見したけれど香ばしさがアクセントになってとても美味しい。


沢山食べた後はお風呂で、今日はアビーと2人。

アイクはクリーンで済ませていて、外にいたようで誘われた。

こんな夜に何だろうとタイニーハウスから出てみると、滝に虹がかかっていた。


「すごい。夜に虹なんて⋯⋯」


アビー「昼の虹とは別物のように感じるな」




☆☆☆☆☆☆☆


『イグアスの滝』


世界遺産、1984アルゼンチン、1986ブラジル


南米のアルゼンチンとブラジルの国境に位置する世界最大級の滝で、大小約275の滝が約4kmにわたって続く世界三大瀑布の1つ。

最大80mの落差と毎秒6万5千トンもの水量が岩盤を削り、崩落させることで、滝の落ち口が100年で約30cmのペースで上流(ブラジル側)へと移動している。


イグアスとは先住民グアラニー族の言葉で「大いなる水」という意味。


滝の周囲には亜熱帯のジャングルが広がり、ハナグマなどの野生動物も生息している。



月虹ムーンボウ


夜間に月の光が大気中の水滴によって屈折・反射し発生する虹。

滅多に見られない珍しい自然現象のため「幸せの予兆」「この世の最高の祝福」とも言われている。

肉眼では白く見えることが多いが、実際には7色に輝いている。


イグアス国立公園アルゼンチン側では公式ツアーがあり、 一般観光客向けに毎月、満月の前後5日間だけ夜間開園ツアーが開催され、昼間の圧倒的な視覚的迫力とは一味違う、地響きのような轟音と、運が良ければ月光によって滝にかかる神秘的な月虹を五感で体験することができる。


ブラジル側ではツアーは開催されていないが、国立公園内にある最高級ホテルに宿泊すると、公園閉園後の夜間にホテル目の前の遊歩道を散策でき、月明かりに浮かぶ滝のパノラマと運が良ければ夜の虹を楽しむことができる。


イグアスの滝やビクトリアの滝、ハワイ島も有名な月虹観測地。


挿絵(By みてみん)


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