066 大いなる滝
3人でギルドを出てアイスとウインドのいる厩舎に向かう。
「あのね、さっき思い出したのだけれど火竜をコピーしてたの。でもオークションで取引されるような物だから解体や買い取りに出せないよね?」
アイク「ハハハ。火竜を忘れていたのか?出処を明かせないからギルドには出せないな。でも俺たちだけで消費すればいいだろう?火竜は食ったことないから楽しみだ」
「2度目の解体後にコピーしたけど、まだ結構大きかったよね?ごめんね。解体する事になっちゃうけど」
私に解体は無理だと思う。
アビー「あの大きさまで解体されていれば充分だ。1度は食べてみたかったがオークションは王都で開催するから参加できなくて食べる機会は無いだろうと残念に思っていたからラッキーだな。それにあの魔石も増やせるって事だろう?あれはかなり大きかったから使い道がたくさんある」
結界の魔道具に火竜の魔石をセットして使えばかなり長く維持できる。
使い回すのではなくコテージ、馬小屋、タイニーハウス、テントなどにずっと取付けておけるようにコピーしよう。
アイスとウインドに乗せてもらい、街から出て約2時間の移動で到着。
近くに見える鉱山に人の出入りは多いが、森が深いわりに岩場や崖がたくさんあり、獣があまりいないので狩りには向かない場所だと殆ど人が来ることはないらしい。
そして私たちの目の前には大きな滝。
高さは80m、幅は4kmくらいあり、全体を視界に入れているのでそこまで近くには行っていないのに、体に響いてくるすごい音。
「すごい⋯⋯」
口を少し開けながら呆然と滝を見る、可愛い美月を見つめる双子。
「すごい。この水量が止まることなく何万年も流れていて、岩を数ミリ、毎日削っていって、100年も経てば数十センチ落下地点が変わって、今見ているのとは違う滝になっていて、惑星が生きている跡を残しているみたい。この力強い音も惑星の心臓の音みたいだし」
アイク「そうだな。何万年⋯⋯俺達の寿命からすれば永遠のような時間、変わりなく活動しているのは凄いな」
アビー「その何万年と想像もつかないくらいの時の中で、ミツキに出会えたのは奇跡だし感謝したい」
「奇跡、うん、奇跡よね」
少し広い場所に移動して馬小屋、タイニーハウスを出して、ふと滝を見ると大きな虹がかかっていた。
「すごい!ねぇ、虹が!!」
アイク「こんなハッキリした虹は初めて見た。綺麗だな」
アビー「既に幸運だが、もっと幸運が舞い込んでくるかもな」
タイニーハウスの拡張をしよう。
ドアや壁で閉じられているシャワールームやトイレは勿論、ダイニングもロフトもそれぞれ別で拡張をする必要がある。
でもその方が、それぞれの空間を横、縦、好きに広げられる。
「すごく広くなった!これならお風呂にできるね」
拡張したシャワールームに置けそうな大きいバスタブを購入して、拡張の調整をしてから設置。
早くお風呂を試したいからインベントリにある物で夕飯を済ませる。
久々の湯船は本当に気持ち良い。
「はぁ~~~~~♪」
アイク「本当に気持ち良さそうだ」
アビー「サウナとは違う、時間をかけて体の芯から温める気持ち良さだな」
今日は3人で入ったけれど、2人にはやはり狭かったらしく、今後は日毎に交代で私と2人で入るという。
コテージにはもっと大きなバスタブにしよう。
ソファでお酒を飲みながら3人でベッドを検索。
シモンズ。
有名なメーカーが沢山あるなか、大手ホテルで利用したことがあり、マットレスの品質がどのメーカーより凄いと思ったけれど高級ブランドだし、自宅で使っていたのは高級ブランドでは無くても寝心地は良く、買って数年しか経っていなかったので、諦めていたベッド。
アイク「これが好みのやつなのか?一番大きいのはどれだ?」
「えっとね、このスーパーキングだけど、最上級のシリーズだから200万は超えるよ?それかダブルを買ってコピーしてもいいかも。でも継ぎ目が気になるからスーパーキングかなぁ」
アイク「家具は長く使うのだから高くても好みの物を使ったほうがいい、これがいいんじゃないか」
アビー「特にベッドは(夫婦生活で)一番大事だ」
「そうよね、人生の3分の1は睡眠時間。睡眠の質を左右するベッドは大事よね。うん、これがいい!」
購入して保存用とコテージ用とコピーをしておく。
今まで置いていたソファベッドをインベントリにしまってベッドを設置。
すぐ2人に愛されてしまい、寝心地を確かめる時間は取れず、気がつけば朝になっていた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
『シモンズ』
1870年創業のアメリカのベッドメーカー。
日本には1964年に進出し現在は日本法人もあり、日本国内で独自開発・製造を行っていて、日本で販売されているシモンズ製品は日本製のものが多く、日本人向けに改良されている。
特徴としてはスプリング、業界最高水準の圧縮率で、体を点で支え腰を持ち上げる力強さとフィット感を実現。
並行配列、コイル同士が摩擦しにくく、マットレス全体の形状を保ち、耐久性が高く、体型や好みに合わせて選べるコイルの太さや種類が豊富。
多くの高級ホテルで採用されており、上質な眠りを体感できる。




