059 祝福の音色
ーーーーー美月がメアリーと話している時の街の人々ーーーーーーーー
街の女性1「ねぇ、あれって⋯⋯凄い綺麗」
街の女性2「白いドレス、初めて見たけど素敵。色ドレスより輝いて見えるわ」
街の女性3「あの花ティアラかわいい。まるで妖精みたいね」
街の女性4「あの花束もかわいい。あんな丸い形にどうやってやるのかしら」
街の女性1「あの双子、あんな表情するのね」
街の男性1「あの白いドレスを自分の色に染めたくなるな。ヒェッ!!殺すような視線向けてきたぞ⋯⋯さすが高ランカー、地獄耳だ」
街の男性2「昔読んだ本の妖精に見える。ん?あのネックレス、すげえな。この距離からでもサファイアってわかる大きさだぞ」
街の男性3「ひぇ~~囲んでるのはダイヤモンドじゃないか?値段の予想をするのも怖いぞ。しかもリングも恐ろしい大きさのブルーダイヤモンド」
街の女性5「⋯⋯騙されてるのよ」
街の男性4「もういい加減、諦めろよ。どう見ても騙されてるというより心底惚れているだけだろ、あれは」
街の男性5「騙されてもいいから俺を3人目の夫に⋯⋯ヒィッ!殺されるっ!!」
街の男性3「花嫁に気が付かれずに、ピンポイントでこの距離の殺気飛ばせるのすげぇ⋯⋯」
街の女性6「凄いバラの数。プロポーズの時は勿論、誓いの後すぐに花束を貰うなんてロマンチックね」
街の男性3「バラもあの本数だとすげえ値段になるよなぁ」
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宿へ帰ろうとすると白い馬車が停まっていた。
「このオープン馬車⋯⋯いつの間に?」
アビー「前に見た時に素敵だって言ってただろ?予約しといた」
「うん、絵本の中の結婚式の場面みたいだなって思った。あっ!魔道具の事でアビーだけが商業ギルドへ行った時?バラもその時?」
アイク「よくわかったな」
だって、それ以外は殆ど3人でいたもの。
「2人で計画してくれたのね。ありがとう。本当に嬉しい。あっ!」
アイク「どうした?」
「馬車の後ろにウインドチャームつけていい?」
手作りのウインドチャームを取り出す。
映画やドラマで出てくるブライダルカーでは缶を引きずるのだけれど、この世界でやると怪しい謎の行動になるから綺麗な音が鳴る物にしよう。
御者にお願いして取り付けてもらい、2人がエスコートして馬車に乗せてくれた。
馬車が動き出すとチリン⋯⋯最初は小さく、ガラス同士が触れ合う澄んだ音。
少し速度が出るとティリン、チリン、リン⋯⋯。
ガラスの揺れが強くなると高い音色になる。
街の女性1「なに、この音?」
街の女性2「素敵な音ね、あの馬車じゃない?ほら、後ろについてる」
街の女性3「あのガラスね!素敵な音だし見た目も可愛くて綺麗」
街の女性4「揺れて光に反射してキラキラと輝いて素敵ね。でも初めて見たわ。あの馬車、何度も見た事あるけど、今まで付いてなかったわよね?」
音を聞いた人達が店や家から出てきて音の発生源を確認。
あの双子だという事に驚いたが、それより花嫁を見つめる双子は別人かと思うくらいの蕩ける目と表情で殆どの者達が瞬きをして一瞬フリーズしてしまったが、幸せそうな新郎、新婦、素晴らしい音色に祝いの言葉を投げかける人々だった。
近い未来、このディアマンテで結婚する娘が白いベールとドレスに相手の色のブーケと花冠をつけ、次の花嫁候補へブーケを渡した後、花婿に新たな花束を貰う花嫁が多く見られることになる。
そして色とりどりの花びらが空に舞い散り、白いオープン馬車からガラスのウインドチャームの綺麗な音が鳴り、街中に祝福の音色が響くと、祝う為に街中の人達が店や家から出てきて、祝いの言葉を投げかける幸せの光景が広がり、遠くない王都でも見られる事になるだろう。
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『赤バラの花言葉』
1本 「一目ぼれ」
3本 「愛しています」
5本 「あなたに出会えた事に感謝」
6本 「あなたに夢中」
11本「最愛」
12本「私と付き合ってください」
99本「ずっと一緒にいましょう」
100本「100%の愛」
101本「これ以上ないほど愛しています」
108本「結婚して下さい」
365本「あなたが毎日恋しい」
999本「何度生まれ変わってもあなたを愛する」
『魔除けアイテム』
ブライダルカーに空き缶をつける演出は新郎新婦の門出を祝う欧米の伝統。
新婚旅行に出発するふたりの車に、新婦の父親の靴などを括りつけたことが始まりと伝えられていて、それが時代とともに変化し、現在ではカラフルに装飾された空き缶や「Just Married」と書かれたプレートを取り付けるスタイルが定番になった。
走るたびに缶が鳴らす大きな音には「幸せを周囲に知らせる」「悪いものを遠ざける(魔除け)」という意味が込められている。
ウインドチャームの澄んだ美しい音には、空間に停滞している悪い気(邪気)を祓い、気の流れを活性化させて幸運を呼び込む力があるとされているため、古くから魔除けや邪気払いのアイテムとして使われている。




