058 女神の祝福とバラの花束
双子にだけ念話
狐『魂になってからの件は美月が幸せな気持ちで人生を終えることが出来たら前提のご褒美だからね?美月も楽しみにしてるみたいだし、頼んだよ?』
『『はい』』
狐「ボクも美味しいものが食せるようになってみんなハッピー!(美月に嫌われないように執着心は程々に人生を終えてくれ、頼むよ双子!)これからも見守っているよ」
「死後ではなくても、お供えすれば食べられますか?神棚を作るとか」
「ありがとう。でも個人的な供物台で祈っても直接神界に物は送れないんだ。教会でしかやりとり出来ないから収穫祭でも教会に祀られて届く。ん?でも教会に与える魔法陣を使えば⋯⋯」
目を閉じ眉間にシワが寄った狐さん。
狐でも眉間にシワが出来るのだと初めて知った。
「できた!これを渡すよ。小さな教会のようにしたから、ここに入れてくれればこちらに届く」
チャペルの外観で大きめなドールハウスのようなもの。
「可愛い。両開きドアも本物のチャペルのドアみたいで、これを開けると中もミニチュアのイスとかあるのかな?⋯⋯中は棚になってる。ここに食品を置けば届けてくれるのね。⋯⋯出前のおかもちみたい」
このデザインの棚を作れば、かわいいからすごく売れそう。
ステンドグラスのデザインや色は無限にあるし。
小さめにしてアクセサリーボックスにしてもかわいい。
「そろそろお別れだよ。また機会があれば教会へ会いにおいで。よい旅を⋯⋯」
眩しさに目を閉じ、目を開けると星空の空間から教会に戻っていた。
こちらでの時間は少ししか経っていなかったみたいだけれど、光の柱出現を神父様達に驚かれてしまった。
光の柱は女神の祝福と言われていて、お祈りしていた人達は勿論、神父様も見たのは初めてのようで涙目になり感動していて、カメラマンのララさんは腰が抜けたらしく座り込んでいた。
ララ「女神様の祝福⋯⋯ちょっと腰が抜けましたが、バッチリ写真には収めました!!」
夫人「私が正気に戻したからでしょっ!全く。よかったわ、付いてきて。ね、あなた、こんな貴重な場面に立ち会えるなんて」
オーナー「そうだね。でも急に手を離さないでほしいな⋯⋯レフ板はもうおろしてもいいかい?」
夫人「あら、ごめんなさい。ララに気を取られてしまったわ。もうおろしていいわよ」
教会から出ると近くにいた数十人の人達が祝福の声をかけてくれる。
そこに歩いていた人達も立ち止まっておめでとう、と。
インベントリから花びらをたくさん入れたカゴを出し、3人で持って風魔法で舞い上げると、ヒラヒラと色とりどりな花びらが舞い落ちてくる様子をみんなが空を見上げて喜んでくれて、子供達は花びらを掴もうとジャンプしている。
フラワーシャワーは憧れていたのでうれしい。
こちらの世界ではフラワーレインという名称だけれど。
「「「「おめでとう~」」」」
夫人「ララ!見上げてないで、シャッター!!」
広範囲に花が舞って少し距離が離れている所にいた人達も私達に気が付き、大きな声で祝福をしてくれた。
街の人達に祝福される中、カップルらしき男女が私達の近くへきた。
「あっ、メアリーさん?」
前回、街に来た時ランジェリーショップで話したメアリーさんだった。
メアリー「やっぱりミツキさんだった。遠目でもわかったわ。結婚したのね、おめでとう」
「ありがとうございます」
メアリー「リック、前に話した事あるでしょ?あのミツキさんよ」
リック「ああ、お前が惚れそうだったって言ってた人か。リックです。おめでとうございます」
「ありがとうございます」
リック「メアリーが女に惚れるなんて言うから気になっていたんだ。俺のライバルになるんじゃないか、って」
メアリー「バカね、私が男だったらって言ったじゃない。それにしても本当に綺麗だし幸せそうね」
リック「おっ?メアリーも結婚の誓いをしてくれる気になったか?」
メアリー「⋯⋯いいかもしれないわね」
リック「!!!!???マジでっ?前、誓いに縛られるのは嫌だって言ってたのに」
メアリー「だって言われたのは付き合って1週間くらいだったじゃない、今はもうリックと離れる気もないし、ずっと一緒に過ごしたいと思っているけど、1度断っていたから言い難かったのよ」
リック「メアリー!!すぐに結婚しよう!!!」
メアリー「すぐには無理よ、ドレスとか準備させてよね」
リック「ああ!!!勿論。準備してからすぐ結婚しよう!」
「ふふふ。おめでとうございます」
メアリー「もう、恥ずかしいわ。でもありがとう」
「これ、良かったら受け取ってください」
メアリー「よく見る花束と違うからすごく貴重で高価なものじゃないの?こんな素敵なもの貰っていいの?」
「夫に貰った花で私が作った物ですし、次の花嫁さん候補に貰ってほしいです」
アビー「ミツキには新しいのを用意しているしな」
「えっ?」
双子「「ミツキ」」
2人からバラの大きな花束を渡される。
「これ⋯⋯何本?」
「「99本、ずっと一緒にいよう」」
2人が1本バラを足す。
「「100本、愛してる」」
そして、もう1本バラを足す。
「「101本、これ以上ないほど愛してる」」
花言葉を説明した事を忘れていたくらいなのに、2人は詳細に覚えていて、いつバラを買ったのかも不思議なくらい私の傍にいつもいてくれた2人。
また泣いてしまい、2人にまた目尻にキスをされる。
アイク「今日のミツキは泣き虫だな」
「だって、幸せで嬉しくて」
アビー「これからもっと幸せな事ばかりにすると誓うよ」
リック「かっけぇ~。おれもバラ用意しないと」
メアリー「ちょっと!言わないでよ。秘密に用意するものでしょ、全く」




