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異世界の歩き方  作者: ❀雪月風花❀


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037 街12日目、冒険者ギルド

そんな話をしていた時、ドアが開いて双子がいた。

ドアの前で話していた姿が外にいた双子にはガラス部分から見えていて、話が長いので店に来たようだ。


アイザック「どうした?」


語気を強めて顔が険しい。


「あっ、違うの、この人は色々、教えてくれただけで」


客3「あなた達の変な噂が流れているって教えただけよ。まぁ、誰が相手でもあの女達は納得せず、攻撃してくるでしょうけれど。今回は2人の相手が1人っていうのが余計によくなく思われているのよね。まぁ、多少の時間が経てば落ち着くわよ、何も知らないよりどんな事を言われているのか、知っていた方が対策もしやすい時があると思って話してたのよ。こうやって側にいられない時は特に気をつけた方がいいわ」


アイザック「ああ、わかった。感謝する」


客3「あはは、貴方、お礼なんて言えたのね。嫌味じゃないわよ?みんなに自慢しちゃおっと。それにしても本当に大切な人なのね。騒ぐだけならまだしも、卑怯な噂で攻撃するなんて見ていて不愉快だったのよ、私は。まぁ、気をつけてね」


「あの、お名前を聞いてもいいですか?」 


客3「メアリーよ」


「メアリーさん、ありがとうございました」


メアリー「その笑顔⋯⋯私が男だったら惚れてたわね。あなた達2人、苦労してそうだし、これからも大変そうね?あはは、じゃあね」


店を出て冒険者ギルド方面へ向かう。


アビゲイス「大丈夫か?」


「うん。私は知り合いもいない土地だし、2人に頼っているのは事実だから。でも2人はここで長く生活していて、憧れられていたのに私のせいで悪く言われるのは申し訳なくて」


アイザック「気にするな。元々親しく話すような奴らもいないが、マスターや工房関係の親父なんかはいちいち言わなくても俺達の事を分かっているから、名前も知らない奴らが何言ってようが関係無い」


アビゲイス「それに、ここはそんなに長く住んでいるわけでもない。ここから遠くはないが、産まれてから成人後も数年いた場所がボニードって静かな街なんだ。俺達の事を小さな頃から知っているから、変な事を言う奴もいない。今度案内するよ」


「うん。ありがとう」 


歩いていると教会が見えた。


アビゲイス「教会に寄りたいって言ってたよな?」


「ううん、やっぱり今日は行かなくて平気」


女神様や狐さんに相談すれば、何かしらしてくれると思う。

でも私だけでどうにかしないといけない気がする。


女神様達には結果やお礼だけを言いたい。


武器屋でボーガンを受け取り、早めのランチを済ませ冒険者ギルドに入ると、今回は受付に男性がいたので、そこに並び話をするとスムーズに2階へ行く事ができた。


マスター「パーティーでは大変だったな。ハハハ。あの領主の娘さんは縁談話は沢山あったのに我儘で好みがうるさく、適齢期を過ぎても高望みしてしまっていたようだ。今回の騒ぎで益々結婚が難しくなるだろうよ。お前らが帰った後、凄かったぞ。今では街中で知らない奴はいないくらい話題になっているようだし。その話題で馬鹿な奴らが悪意のある嘘も一緒に撒き散らしてるようだ。まぁ、お前ら2人が守っていれば何もしてこないと思うが、わかっていない馬鹿な奴らは一定数いるもんだ。気をつけろよ」


アイザック「ああ、わかった。そろそろ森へ帰る」


マスター「火竜は希少な素材が多くてな。オークションが終わるまでもうしばらく時間がかかる。お嬢さんのランクはDに上げる。まぁレベル的にはC、いやB位はあるが、一気にランクアップはさせられないからな。護衛や盗賊討伐の依頼をこなせば一気に上げられるが、お嬢さんには向かない依頼だろう?急ぐ理由がないならランクはゆっくり上げていけばいいさ。カードを更新するから出してくれ。」


アイザック「報酬は今度来たときでいい」


1階へ降り、依頼の掲示板を見ていると、あの水魔法の女性が近くに来た。


水魔法女性「いい気にならないでよね!少し魔法が使えるからって、認めないわ!この2人もあんたのせいで変なこと言われてるし!迷惑かけるんじゃないわよ!」


アビゲイス「お前に認めて貰うつもりはない。そもそもお前は誰だ」


アイザック「お前の方が迷惑だ。近寄るな、消えろ」


水魔法女性「従魔がいなければ殺されるか誘拐されるだろうから利用されてるだけよ。これからも自分を守る男を増やしていくはず。そんな妖女に惚れるなんて馬鹿な男ねって街中の噂よ?見た目の物珍しさで今は夢中だろうけど、あなた達ほどの男なら沢山の女を傍に置けるのに、1人の女を共有し続けるなんて満足できなくなる時がくるわ」


アイザック「殺すぞ?黙れ」


アビゲイス「どうでもいい女を沢山傍に置くなんて苦行だろ」


水魔法女性「従魔がいなければすぐに死ぬようなこの女を守ってたら、すぐに死ぬわよ?死んでも他の男を増やすだけで悲しまないわよ!」


殺気をあてられた女性は顔を真っ青にして、叫ぶように言い捨てながらバタバタと走り去ってしまった。


死ぬ?私を守る為に2人が死ぬ?また私の前から大切な人がいなくなるの?


アビゲイス「ミツキ?顔が真っ青だぞ」


アイザック「大丈夫か?」


「大丈夫。ごめんなさい。私のせいで⋯⋯」


アイザック「ミツキが謝る事は何もない。噂なんて気にする必要もない」


アビゲイス「噂も、あんな馬鹿な女の言った事なんて気にするな」





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