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異世界の歩き方  作者: ❀雪月風花❀


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036 街11日目、食料品

ホクホク顔のイケオジに送り出され歩き出すと、アイロンをした3人の女性が出てきた。


女店員2「あの!ありがとうございます。私達、噂を信じてミツキ様のことを酷い女性だと思っていたんです。でも才能に溢れ素敵な方でした!」


女店員3「美しさを自分だけのものにせず、分け与えてくれる優しい方というのがわかりました」


女店員1「私、大ファンになってしまいました!」


アビゲイス「そうだろう。ミツキは見た目も心も綺麗なんだ」


私は嬉しくなり、2人にギュッと腕を絡ませ歩く。

道中はまた沢山の女性達に睨まれたけれど、私に好意的な人もいると思えたので、気持ちはそれほど沈まない。


少し遅めのランチをして買い物へ。


街での用事はだいたい済んだので、後は食料系の買い物をしてから森へ帰る。


食料品ゾーンへ行きストックする為に大量に購入していく。

野菜とかは地球より大きめで色が違うのもあるけれど、想像していたほど種類が多くないのは輸送が発達していないから、期限が短いものは流通しにくいのだろう。


肉は狩ったのを全部は売らずにストックしてあるから、持っていない種類を中心に買う。

魔獣はランクが高くなるほど美味と言われている希少な素材だから、売っている時は少ないので、パールが狩ったヘビや鹿は美味しいのか確かめるのが楽しみ。


卵は大きさが違うのが数種類あり、魚は無い。

業務用冷蔵庫みたいな物は大きなお店にしかないからなのか、ミルクを扱う店は2箇所しかないけれどヨーグルトも生クリームもある。

チーズの種類は多く専門的に扱っている店も3軒ほどあったので、沢山の種類を買えた。


インベントリなら魚とか運べそうなのに魚は元々人気が薄いらしく、それならよく売れる商品を多く仕入れたいようだ。


魔力が多い人は冒険者になったり城の魔法使い、商人になる人も多い。

私の魔力量なら商人として稼げそうだけれど、買付などの移動には期限厳守だろうし危険も多いので難しそう。


スパイスの種類は豊富なのにハーブは売っていない。

その辺の森とかにいろいろな種類のハーブがワサワサ生えてるから売れないのかな?料理にあまり使わないみたいだし。


スパイスは種子や果実、樹皮、根などで強い風味と味をつけてくれるもので、ハーブは葉、花、茎などで香り付けや見た目に彩りを添えるという感じなので味への影響が薄いハーブをわざわざ使う手間をかけないのかもしれないし、地球よりもスパイスの種類が多いと思うほどなので味付けには困らない事で、更にハーブに目がいかないのかも。


でも、美味しい料理は味覚だけでなく、嗅覚と視覚も大事だし、味には変化を加えたくないけれど臭みを消したい、とか素材によっては美味しさが倍増するから使わないと勿体ないと思う。


砂糖や塩コショウは高級品、というのが異世界物語では定番、だと思っていたけれど砂糖と塩は低価格で安定した需要と供給だというのに、この世界の甘味はフルーツ系の簡単なデザートや基本的なクッキー、ケーキくらいで種類は少ない。


スイーツは何工程もあり、目分量では簡単なものしか作れないからかな。


一般的な値段の砂糖は料理に使うには問題をそこまで感じないけれど、真っ白い砂糖を知っている私からすると精製技術が低いと思う。


コショウは塩に比べると少し割高だけれど、高級品ではない。


街に来て12日目、街へ帰る。


最後に冒険者ギルドへ行くのだけれど、私には教会と1つ寄りたい店があった。


こちらの世界の下着も買っておきたいと思っていたけれど、2人とは別行動出来なかったし下着なので言い出しにくかった。


2人も流石に一緒に店内へ入ろうとは思わないらしく、店の斜め向かいのカフェのテラス席で待ってる、と。


そんなに広くない店内には2人と3人で来ているだろう女性達がいた。


下着生地は地球産のに比べると硬い気がして買うのはやめようかと視線を動かすと、高級品ゾーンらしきところに刺繍が素敵なのを発見したので触ってみると良い触り心地。


客1「ねぇ、あの人って⋯⋯」


客2「あの双子の?よね?」 


3人組の方の女性グループからの声は聞こえたけれど、聞こえないふりして下着を見る。


あまり長くはいないほうがいいかも、もう買ってしまおう、と目についたかわいいベビードール2枚をハンガーラックから取りレジへ行き、お会計を済ませドアへ向かい、ドアノブに触れる前に声をかけられてしまった。


客3「ねぇ、あなた、双子と婚約した人よね?」


「そうです」


客3「あなたの良くない噂が出回っているわよ。あの2人を利用してる、これからも高ランク冒険者の男を増やしてハーレムを作る気だ、って。あっ、私は思ってないわよ。あの双子が利用されるアホには見えないし、あなたがそういう風にも見えないしね。ただ、あの双子が利用されるような馬鹿な男って言われてるのが許せない女達もいるのよ、この2人みたいに」


一緒にいた2人は少し離れたところから私達の事を見ていた。


客3「どう考えたって碌でもない奴が噂を流しているから、あの子達には言い聞かせてあるわ。でもあの子達も理解はできても感情をすぐに消すのは難しくて、受け止めるのにはもう少し時間がかかるみたい」






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