025 街2日目、商業ギルド、服屋、布屋
朝から精神的にすごく疲れたけれど、今日は商業ギルドと買い物の日。
クロスボウ特許とアビゲイスさんが魔道具師でもあるので、新しい作品を納品する為に商業ギルドへ行くと、冒険者ギルドのところよりは控えめだけれど視線を感じる。
展示コーナーを見てみると、生活家電系の魔道具は地球の電化製品に比べ種類が少ないのは、魔法があるからかもしれない。
魔道具師は錬金スキルが無いと無理なので、私に魔道具の製作は出来ない。
薬師スキルはあるから化粧品やポーションは作れるけれど、今のレベルでは中ポーションが限界かな。
納品する物の中には私が監修して、アビゲイスさんにお願いして作って貰ったフードプロセッサーとジューサー、ドライヤーがある。
ギルドの人に説明して、試しに見せてみるけれどプロセッサーとジューサーは似たような物なので、不思議に思っているようだ。
「フードプロセッサーは砕く目的で大きさを調節でき、ジューサーは液体にする為なので、目的も刃も似てるようで違うものです。料理人はもちろん、主婦にも作業の効率化、時間短縮になり、貴族のお嬢様などは紅茶を毎日飲んでいると思いますが、ジューサーで毎朝フルーツフレッシュジュースを飲めば肌、体に良い効果があり、野菜を混ぜると更に健康的で自分の好きなものだけで作れます」
ギルド職員「素晴らしいです!!安価に作れる部品と難しくない作りだから、平民にも無理なく手が出せる価格にできるでしょう」
「こちらはドライヤーといって髪を乾かすものです。風魔法を使える人や髪が短い人には必要の無いものでもありますが、温風にすることによって髪がより早く乾き、艶も出て癖が出にくくなります」
ギルド職員「温風ですか⋯⋯風だけではなく、火の魔石も必要なので少し値が張る魔道具になりそうですが、これは貴族層に需要が高そうです。濡れた髪を早く乾かして艶も出せるなんて、貴族の女性達は全員使う事になり、時間短縮にもなって使用人達にも喜ばれるでしょう。早速、こちらも特許申請をしておきます」
アビゲイス「これはクロスボウという名称でミツキ名義での特許登録をしたい」
ギルド職員「なるほど。弓矢の威力と難易度を落とした物ですか。材料は軽量化を求めた物によっては弓矢より高くなるけれど、難易度が低くなった分、使える人が多くなるので売れそうですね。登録する為にギルドカードを作りますのでしばらくお待ちください」
カードを渡されてFランクからスタート。
ギルドを出て食堂でランチを済ませ色々な店を見て回り、ウキウキしながら歩き大きな服屋に入った。
普段着を何着か増やしたいのに、魅惑ボディ用のデザインが多く、サイズが合うのが少なく露出が多い。
双子にも露出が多いと却下されたので、自分で作るかネットショッピングで買って元から持っていたふりをしよう。
布屋では綺麗に染められた布が多くて迷ってしまい、沢山購入してミシンも買う。
レザーも種類が多くて嬉しいけれど、胸当てや革靴、革製品を専門に扱う店も経営していて、そちらの方がもっと質の良いレザーを取り揃えていると教えてくれたので、店の場所を聞いておいた。
毛糸と編み棒、刺繍系も購入し、まだ少し明るいけれど今日の買い物は終わり。
「ごめんなさい。私ばっかり買い物して。明日は2人の行きたいところに行こう」
アイザック「ミツキの楽しそうな顔が見られたから問題ないし、謝らなくていい。明日も笑顔が見たい」
アビゲイス「探し物や買いたいと思っている物は特に無いが、ミツキに似合うアクセサリーを探すのはどうだ?」
2人がおでこにキスをしてきて。
道の真ん中でキスするからみんな見てる!恥ずかしい。
朝からずっと甘い2人。
どうしたんだろう。
歩いていると後ろから「アビゲイスさん」と呼ばれ、振り返ると魅惑ボディさんがいた。
娘「いつも忙しそうだけれど今日は時間ありそうね?お父様が魔道具の事で聞きたい事があるって言っていたから家に来てほしいの。食事でもしながら話したいわ。うちのコックは王都でも有名だったから満足頂けるはずよ。ご家族であるアイザックさんもご一緒にいかが?そちらの女性は⋯⋯知らない人だから招待できないわ。外国から来たの?見知らぬ土地で不安だとしても2人に頼ってはご迷惑ではなくて?自分の国に早くお帰りになった方が良いんじゃないかしら?この2人に街案内させるなんて、どうかと思うわ。そんな事より王都にいる叔父様が魔道具工房の工房長、アビゲイスさんに頼みたいって言ってたわ。王都でトップクラスに入る工房だからアビゲイスさんにとっても良いお話でしょ?私の事も来月から秘書として採用してくれるって言ってくれたの。所有しているタウンハウスに滞在も可能だから王都で高い家賃を支払う必要もありませんわ。詳しいお話する為にも家へ移動しましょう?⋯⋯あなた、まだいたの?宜しければ我が家の馬車でレンゾイズまで送って差し上げるわ。あそこなら他国への船が沢山でているわよ?」
「「⋯⋯」」双子は無言だ。
娘「アビゲイスさん?」
呼びかけているが、アイザックさんを見てる。
そっちじゃなくて、こっちがアビゲイスさんですよ、なんて事は言えない雰囲気。
アイザック「お前は誰だ。知らない奴の家になんか行くか。俺はアイザックだ」
アビゲイス「申し訳ないけど君のことは覚えていないんだが、ギルドで会った事があるのかな?あそこでは沢山の商会の人達や、ギルドで仕事なんてしてなさそうな娘さん達が沢山いて紹介されるが、同じような子達ばかりで誰の名前も顔も覚えてないんだ」
ビクッとして間違いに気がついたのと、自分のことを全く知らないと言われ、顔を真っ赤にして路地裏へ走っていってしまった。
毎回こんな感じなのかな?街に行くのを渋っていたのが再度理解できた。




