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異世界の歩き方  作者: ❀雪月風花❀


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019 街へ行く

裏の畑で野菜や薬草を少し育てていると聞き、植物魔法や水魔法で手伝い、料理は好きだから全般的にやらせて貰うけれど、2人にネットショッピングやコピーは言えないから、地球産の食材は使わないように気をつけないと。


生活が始まり今まで2人で狩りに行っていたのに、私が家に残るから交代で家に1人残ることになってしまって申し訳ない。


かわりにパールを狩りへ連れて行くから全然問題ないって言ってくれるけれど。

パールは魔獣や大型の獣の探知が鋭いから、お役に立てているようなのは良かった。


近場なら私も採取には連れて行ってくれ、魔素が多いこの辺の薬草は豊富で、こんなに奥までくる人は殆どいないから沢山採取できる。


早くこの世界に慣れて私も魔法や力、知識をつけたいと思う。


コテージにお風呂は無いけれどサウナがあった。

サウナも好きだけれどお湯に浸かりたい、が、この世界ではお風呂より排水処理のないサウナが一般的なようだと聞き少しショック。

 

下水道システムがなく、建物単体で魔法か魔道具で処理しなければいけないので、魔力消費は大きいが体をクリーンした方が簡単で魔道具も必要ないから、お風呂はかなりの贅沢品になる。


数週間経ち、家の近くでの薬草採りや、家の畑での野菜作り等にも慣れてきた。

双子も本格的にではなく管理しやすい野菜を食べきれる量だけ作っていたので、難しくはない。


植物魔法で成長の促進をしてもランクの問題なのか、ぐんぐん成長させられるわけではないけれど、使えばレベルアップもしていくようなので、地道にやるしかない。

それに花を育てるより実りがあるものは魔法の消費が大きいので、無理して魔法で育てる事はやめた。


剣の技術は剣術のスキルが無い為、最低限のレベル習得まででも時間はかかりそうだけれど、ゆっくりと焦らずやっていく。


それでも近距離で戦うのは怖いし、攻撃的な技術ではなく防御的なものを優先してお願いした。


料理はスキルのおかげか、更に効率よく作業出来るようになってレベルも上がったけれど、調味料、特に液体系の種類が物足りない。

スパイスは種類多く揃っていて、ハーブ系はその辺りにワサワサ生えている。


街へ行くのを楽しみにしていて、ここに来て1か月近く過ぎたので2人に聞くと答えに渋る。

そんなに危険なのだろうか。


渋りつつも依頼などの報告の期限が迫っている、とやっと街へ行く事になり、いつもなら双子だけで馬の休憩をしっかり取って7時間、私がいるから1日野営をして、時間をかけて行く事になった。


街で何泊するのかは決めてはいなくて、素材を売ったり日用品や食品の買い出しをして、1週間くらい滞在する予定。


注意事項を長々と説明されたけれど、要は2人から絶対に離れるな、という事らしい。

この家でも必ずどちらかは一緒にいてくれる心配性の2人。


朝早く起き、戸締まりをして出発!


休憩では少し薬草も採取して、休憩毎にアイザックさん、アビゲイスさんの馬に交代で乗せてもらい、夜はハウスで野営。

パールは時折、横道に入って消えていき獣を遠ざけたり狩ってくれて、休憩以外は止まることなく移動できた。


馬車や乗馬、徒歩など人が多く通る大きな街道にはギリギリまで出ないように山道を利用。

 

街道には野営に向いた箇所が点在していて、人が多い方が危険が減るので多くの移動者が利用するけれど、双子には街の近くの浅い森で危険な事なんてそうそうないし、獣より人の方が煩わしいからと、双子だけの時も極力使わないように、薄暗いうちから出発して野営せずに7時間かけて移動していたという。


ハウスは家としては大きいわけではないけれど、持ち歩いてるとわかってしまう野営では目立つから余計に野営ポイントには行かない方がいい。


貴族や大きな商隊でも、広い天幕は張ってもインベントリを占領してしまう建物は持ち歩かないから。


2日目の夕方前には街の近くに着いたけれど、時間帯的に駆け込む商人や冒険者が多く街に向かっていて、検問で並ぶ時間が長くなりそうだからと森でハウスに宿泊して翌朝早く入り口の検問所のところに並ぶ事にした。


朝早くても並んでいる人達はいる。

商人の多くは荷馬車だが、冒険者は徒歩か乗馬が多く、私達の事が目に入りやすいのかめちゃくちゃ視線を感じるし、こそこそ話す内容からこの2人はやはり有名人っぽい。


2人のギルドカードは一目見られただけで終わり、私は何も持っていないので街に入る為に通行税として3000G払う。


13歳未満は税を取られないのと、何かしら仕事をしていれば冒険者、商業、薬師、教会ギルドなどのカードを持っているので、街に入る為の税を払う人は少ない。


ただ、各ギルドのカードは一定期間活動実績がゼロだと登録解除されてしまう。

ランクによって期間が決められていて、一番期間の短い下の低ランクだと6か月、ランクが上がるごとに期間は長くなっていく。


例えば専業主婦だとギルドカードを所持し続けるのは難しいが、住民税のようなものを前払いで年間分1万G払うと住民カードを所持できる。


カードが無くても住むことは出来るけれど、お金を預けられる銀行のカードのような機能と多くの店での支払いに電子決済のような機能が使えるので、カードを取得しない人はほぼいない。


アイザックさんがSランクで、アビゲイスさんはAランク冒険者だった。

冒険者は移動して活動している人が多いため、小さな国では高ランク冒険者がいない所も多く、大きな国でもSランクは1人滞在していればいい方。


アビゲイスさんはAランク魔道具師でもある。

魔道具が無いと生活するのに不便な事が多いのに高額な物が多く、作り手である魔道具師は錬金スキルが必須で作成時に魔力の消費が大きく、レベルも上がりにくいので高ランクは高給取りだ。


工房を持ち定住している人が多く、この街ではAランクだと2人ほどいるという。国単位だともっと沢山いるけれど、分野が全く違う冒険者ランクの高いランクを持つ魔道具師はアビゲイスさん以外、この国ではほぼいない。




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