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異世界の歩き方  作者: ❀雪月風花❀


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112/126

112 高層階ボス、クロコイリエダイル

冷たいスポーツドリンクをみんなで飲み、軽食タイム。


敵は何もいないが更にマグマの川が増え、マグマ池の様なものもありマグマが飛び散っている。

距離も長いようなので直接マグマが何度も当たると、結界も壊れるかもしれないので空移動をする事にした。

天井がそこまで高くないので慎重に進み、スロープ付近に来るとマグマの熱も少し遠いので、今日はここで野営。


そしてテントではなくタイニーハウス。

ここまで来ると他の冒険者にも見られる心配はないし、タイニーハウスはネットショップで買った女神様仕様だからなのか外壁と空調が優れていて、外がどれだけ寒くても暑くても、クーラーを使えば室内温度は快適に維持できる。


まぁ、見られても別に良い。

私の魔力が多いのは火竜を保管したからフラシルではもう知られているし、多少騒がしくなっても快適な睡眠の方が大事。


夕食を食べながら作戦会議。


暑かったからスパイシーなひき肉とトマト生野菜のタコライス、エビとイカのガーリックソテー、ローストポークのデミグラスソース、キッシュ、ジャガイモ冷製スープをインベントリから出して、デザートはパフェを作った。


挿絵(By みてみん)


パフェといっても生クリームは好きそうじゃないからシリアル、たくさんのフルーツにバニラアイス、ヨーグルトアイスを乗せただけ。


「ピリ辛が食欲を更にそそるな」


「ああ、暑い時は辛いものを食べたくなるよな」 


暑い時はピリ辛やトマトがいつもより美味しく感じる。


アイク「ボスはクロコイリエダイルだが、口から火を吐き出す。尻尾は振るとすごい威力だから当たれば危ない」


アビー「体の鱗は硬いが喉や胸、腹のところは多少柔らかい。あと口の中を攻撃すると効く」


アイク「パールとコハクでクロコイリエダイルを疲れさせて怒らせてくれ。動きはそんなに早くないが口からの火と尻尾には気をつけろ。口を開けた時に魔法で攻撃する」


「ワニって口に獲物を咥えると回転して引きちぎろうとするから肉の塊を入れてみる?口を閉じれば火を吐かないし、お腹側が表に出やすくなると思う」


早寝早起きをして空の移動。


空が少し高くなったので昨日より移動しやすく、昼を少し過ぎたあたりで高層階ボス部屋の扉まで来れた。


アイク「空移動したからか、かなり移動が楽だったな」


アビー「ああ、前回は最悪だったよな、暑くて」


ランチメニュー、戦闘前だから少し軽めに私は卵サンドとツナサンド、トマト卵スープ、双子とパール達は追加で肉系の丼がいいというのでビビンバ丼。


大きな火竜の肉に釣り糸をつけてアビーに持って貰い、ドアを開くと2匹が飛び込み散り散りに走っていく。

中はマグマの川が数カ所流れていて結界が無ければ暑そうだ。


クロコイリエダイルは大きいだろうとは予想していたけれど、私が知っている最大のイリエワニより大きい。

地球でも最大7メートル、800キロと信じられないくらい大きいのがいるとテレビで見たけれど、それより一回り大きいと思う程のワニで、しかも火魔法を使う。


巨大なワニは体を揺らしながら火を吐き2匹を追いかける。

あの巨体にしては、とても速い動きだけれど、あの2匹だから遊ばれるようにされて、しばらく経ってもギリギリ追いつかなくて尻尾で岩を叩き割ったりとイライラしているようだ。


私達の方に引き寄せてもらい、結界を抜けたアビーが目に氷の矢を撃つ。

両目に当たりグオオォーっと唸り口を大きく開く。


火を吐きだしたので私と結界の外に出ていたアイクが口の中の奥へ水魔法で消火する。

アビーも風の刃で手足を狙って撃っていく。


痛みに再び叫び口を大きく開けたので、アビーが肉の塊を口に投げ込むと口が完全には閉じられないくらい大きな塊だからワニは引きちぎろうと体をグルグルと横に回転し出した。


喉が上にきたタイミングでアイクが氷をまとわせた剣で斬りつけ、尻尾をパールとコハクが押さえるが、凄い力で振り切ろうとしている。


アビーが心臓目掛けて剣を突き刺すけれど、胸は筋肉が硬く厚いようで深く刺さらず。


どうしよう⋯⋯皆が近いから雷も打てないし。

魔法銀の短剣を取り出したけれど、私の力じゃアビーが無理だった心臓、アイクが無理な喉も無理に決まってる。


喉はアイク、心臓はアビー、尻尾はパールたちが押さえていて、ワニとの体力勝負になってきた。


弱点、弱点⋯⋯そうだ!!

火魔法を纏わせて体重を乗せて、短剣を思いっきりワニの股間に突き刺した。


ジューーーという焼ける音と共に声にならない声を上げたワニが息絶えた。


「ふぅ⋯⋯」


双子「「⋯⋯」」


双子とパールが唖然とした表情で私を見る。


「どうしたの?」


アイク「いや⋯⋯助かったよ」


アビー「一番の弱点だとわかってはいるが⋯⋯」


いくら魔獣相手とはいえ、男というものは股間への攻撃は自然と避けてしまう生き物なのだ。


インベントリに収納して、みんなを結界で囲む。

短剣を刺すのに夢中で結界を消してしまっていたので暑い。


2人共、肌が赤くなっているところがあるからワニの炎が当たったのかも。


「大丈夫?火傷してる!」


ヒールをかけると元の肌色に戻ってホッとした。


「もうっ!あのワニ、電撃もすれば良かった」


アイク「いや、こんなのは大したことない」


アビー「股間に火刃を食らう事に比べたらこんな火傷、かすり傷だよ」


アイク「暑さがヤバかったが前回よりも時間も体力も余裕で攻略できた」


アビー「ああ、前回は高ポーション飲みながら長い時間かけて戦ったからなぁ」




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