111 高層階、ムカデ
話を聞いていると、ずいぶん振り回されて戦利品は女性達が多くインベントリへ収納してしまっているらしい。
臨時パーティーを組んで後悔しているようだけれど、ギルドで査定してもらわないと分配できないから嫌々でも、まだ行動を共にしないといけないみたい。
臨時の合同パーティーを組んで人数が多いからボスも倒しやすかったと思うけれど、この人数だと分割した1人分の報酬はそこまでにならないと思う人数になっている。
しかも疲れ切っているから、洞窟通路での採掘も諦めてすぐにセーフティゾーンへ来たみたい。
明日は早く出発しよう。
女性達が近づいてきたようだが、結界があるので止まる。
女冒険者1「流石にこのあとの高階層は、今のメンバーじゃ無理だよ。私達人数増やして急いで追いかけたのに全然追いつかないし、トルマリンは採った形跡ないから明日するはずよ。話しかけて何としても高層階へは一緒に行かなきゃ」
女冒険者2「あの2人より先にあの女をどうにかすれば平気でしょ。パーティーの男達を全員充てがえば余裕よ。ボス戦の前に話したらすごい乗り気だったじゃない、あいつら」
全部聞こえてるし、2人が怒りながらテントから出ていきそうになっていると、2匹がテントから出ていき結界の内側ギリギリの位置で女達に唸り吠えて、牙を剥き出しにして威嚇した。
前傾姿勢で今にも飛びかかりそうになっている2匹に恐怖し、自分達のテントへ逃げ帰る女達。
2匹がスルッとテントに帰ってきてヨシヨシして、やっと眠りにつこうとするが、2人はパーティーの男達に私を宛てがう話に感情が高ぶってしまったようで全く寝る気配がない。
「結界はあるし大丈夫だよ」
アイク「ああ、例え結界が無くても俺達なら皆殺しできるから大丈夫なのは分かってる」
アビー「それでも想像しただけで。ミツキが魅力的だから悪い。お仕置きだな」
なぜ私がお仕置き?でも甘いお仕置きは少し惹かれる、と思いながらも抱きしめられていて眠くなってしまったのですぐに寝落ちしてしまった。
双子はミツキにキスやいたるところにキスマークを沢山つけて気持ちを落ち着かせてから、やっと浅い眠りについた。
いつも通り双子が先に起きて、ボード型トレーニングマシンで軽く体を鍛えクリーン後、2人はミツキに優しくキスをして起こす。
テントの中でローストビーフサンドイッチ、チーズオムレツ、じゃがいもとウインナーのローズマリーソテー、アサリクラムチャウダーを出して静かに朝ごはん。
着替えてテントを素早くインベントリへしまうと、すぐにドアへ向かう。
他の冒険者達は起きていないようだし、かなり疲労していたあの様子だと高層階へは最低でも丸1日身体を休めてからでないとアタックできないだろう。
私達の事も今日はトルマリンを採るために留まると思っているようだったけれど、採掘はとっくに終えて、ボスアタックを3度もしているけれど、効率よく討伐してヒールもして、体調も良いので高層階へ進む。
高層階への地下のドアを開けて入ると、少し傾斜のある道になっていてムワッとした暑さを感じた。
進むと小さく細い川のような流れでマグマが流れている。
マグマから距離を置いて歩いても暑い。
結界で私達を包み、氷と風でクーラーをイメージして涼しくさせる。
アイク「ん?涼しいな」
アビー「ここは戦う相手はいないが坂と暑さでやられるから体力を温存できていいな」
アイク「ミツキは魔法の使い方の発想が面白いし器用だ」
環境的にも敵はほぼいないので、移動にどれだけ体力を使わないかが大事になるみたい。
アイク「もう少し先で現れる敵は巨大ムカデだ。暑さだけがやっかいで、足も速いし甲羅は硬いがそこまでの相手じゃない」
「足が速いなら雷は無理ね。⋯⋯土で落とし穴作ろうか。幅は狭くて深くすれば体の下側も見えると思う」
アビー「それでいけそうだな。パールとコハクで土が広がっている所に誘導してもらうか」
スロープを下りると更にマグマの小川が増えたところでムカデ発見。
2匹が走り出しムカデに気付かれ追いかけられる。
無数の足で動きが早い大きなムカデだ。
奥まで行って少し戻ってくるところに広めの場所があるのでそこでタイミング良く、深めの穴を想像して⋯⋯土魔法で穴を作る。
2匹は穴を軽々飛び越えたけれど、ムカデはズザーっと穴に落ちたので穴に近寄り覗くと、中でウネウネ動き腹側が見えて気持ち悪い。
パールとコハクは結界内に入れたけれど、2人は魔法を使うので結界から出て3人で氷や風の刃で切りつけていくと、キーキー鳴きながらどんどん弱まり死んだのでインベントリへ収納して、汗だくな2人を急いで結界に入れてクーラーを強めにする。
アビー「はぁ、暑かった」
アイク「早く片付いて助かった」
前回は氷魔法で自分を涼しくしながら戦ったので魔力ポーションが沢山必要だったみたい。




