110 世界樹の葉
セーフティゾーンとの間の洞窟ではトルマリンが採れる。
宝石的には高価な方ではないし、鉄分が多いようで濁っていたり、黒くなっているのも多いが、魔法トルマリンは魔道具に使う部品の一部になるので高く売れる。
トルマリンは日本語にすると電気石だから、魔素を取り込んだ魔法トルマリンは魔道具を作るのに相性がいいのかもしれない。
時間的に今日の採掘はやめて野営の準備だけれど、中層からはセーフティゾーンに誰もいないことが多くなるというので、少し開けたドアから覗いてみると、本当に誰もいなかったので野営はここですることにした。
中層ボスはパーティーランクBでも人数が多くないと難しいみたい。
戦闘後だからか夕食は肉をすごく食べたいというからバーベキュー。
誰もいないからテントの横にタープを設営して美味しそうな匂いを漂わせながら。
軽めの朝食を済ませたら採掘タイム。
トルマリンは環境によって色が変わりやすいので2人は離れた箇所を採掘するみたい。
地盤が固かったので、私は2人が掘って出てきた大きめの塊を、少しずつ端から砕いて宝石を探すことにしたけれど、2つ目の塊で何も出てこないので諦めた。
私はピクニックマットで寝ていたパールとコハクをブラッシングしてから、小さなテーブルを出してクッキーとアイスティーをオヤツにして一休みする。
2匹にもクッキーとサツマイモ入り蒸しパン、人参パウンドケーキとミルクを。
2人は夢中で採掘しているので近くまで行き、クッキーを口に入れ、アイスティーを飲ませ、蒸しパン、アイスティー、と2人に交互に給餌し、お礼にキスを沢山貰った。
私はアクセサリーのデザインをスケッチブックに描きながら時間を過ごし、コハクとパールはまたうたた寝タイム。
しばらくして沢山採れて満足した2人と遅めのランチ。
私はおやつ食べてから時間が経ってないので、そんなにお腹が空いていないけれど、2人と2匹は肉をもりもり食べたいと言うので火竜カツ。
2人は大盛りカレーに乗せたいというのでゴロゴロ野菜カレーにした。
コハクとパールはカレーはそこまで好きではないからカツだけだと野菜が少ないなぁと思い、野菜の肉巻きを追加で出す。
たっぷりの野菜を薄い豚肉で巻いて焼き肉のタレで焼いたもの。
あとはマカロニサラダ。
トルマリンは黒、赤、黄色、ピンクと緑の2色の希少なバイカラーというのも採れたみたい。
午後はボス部屋へ再アタック。
1度目の経験からパールとコハクがカエルの振り回し方が上手くなり、素早くよい位置まで誘導してくれたので、私も風と火魔法でカエルを包み込む。
少し威力が強かったようで皮膚がドス黒くなってしまったけれど、1度目のカエルの皮膚は綺麗なので問題ない。
大火傷のカエルは動きも殆どなく、パールとコハクが押さえなくてもすぐに2人がとどめを刺した。
アビー「中層ボスがこんなにも簡単に終わるのはすごい」
アイク「ボス部屋までの道中の方が時間とられるから効率が良いな」
宝箱で世界樹の葉を手に入れたので、セーフティゾーンで野営して翌日は遅めに起きてブランチ。
私がパンケーキを食べたい気分だったのでパンケーキの上にベーコンと目玉焼き、横にウインナーとスクランブルエッグのワンプレート。
かぼちゃ冷製スープ、アサイーヨーグルト。
2人やパールには足りないからチキンソテーのレモンバターソースにサラダ。
食後は3度目のアタック。
違う国の中層までくる移動距離や手間を考えると、3回目くらいまでは再アタックをしたほうが効率が良い。
3度目は何故か皮膚の一部が金色になっていて、動きも素早くなった。
それでも攻撃の仕方は変わってないから、少し時間がかかっても良い位置に誘導してくれたパールとコハク。
皮膚を焦がさない程度の熱風にしたので、とどめを刺すまでも時間は取られたけれど、1度目の時とそこまで時間は変わらないで終了。
そして宝箱を開けると葉の色が黄色になっていて鑑定すると、今までの葉は1枚20年だったのが今回のは30年。
アビー「ボスもランクが変わるのか?」
アイク「聞いたことないな、まぁ3回アタックするのも聞いたことないが」
元々持っていたのも合わせて90年分になったので明日は高層階に進む。
セーフティゾーンで早めに夕飯を食べて、レシピ本で美味しそうな料理を探したりとみんなでゴロゴロとまったり過ごし、早めに寝ようとしていた時、セーフティゾーンへ入ってきた人達がいた。
あの女性達は臨時パーティーを組んだけれど、それでも中層のカエルは討伐出来ないんじゃないか、と双子が言っていたので誰だろう、とテント幕の隙間から覗いてみると、あの女性パーティーと男性達は人数が増えていた。
あの時に見た男性もいたから、私達が去った後に出会った人達とも臨時パーティーを組んだみたい。
男冒険者1「トルマリンとりたかったのに」
男冒険者2「しょうがないだろう。この人数だとあそこじゃ野営できない。それにとれるかも分からない時間をかけるより休息しないと」
男冒険者3「でもこの人数だとここまで来ても儲けが少ないよな」
男冒険者4「今更別行動を取ったら、その儲けを魔法陣を使って持ち逃げされるかもしれないだろう?」
臨時とはいえ、パーティーを組んでいるとは思えないほど距離をあけてテント設営している。
男性パーティーは魔法陣を守るかのような場所で設営していた。




