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異世界の歩き方  作者: ❀雪月風花❀


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10 オフロードマウンテンバイク

ランチは大きな木の側で、日陰になっている柔らかそうな草の上にアウトドアブランケットを敷いて、楽しいピクニックをしながら移動を楽しみ、2日移動、料理の日、2日移動、料理の日と充実した日々を過ごしながら移動していた。


移動といっても採取したり、お茶タイム、ランチタイム、おやつタイムと時間を使っているからか、距離的にはあまり移動はできていない。


夢見ていたアウトドア生活が楽しくて問題なく過ごしていたけれど、さすがにそろそろお風呂に入りたい。


こんな森の中でシャワーを毎日使えるのに贅沢な考えなのはわかっていても、約2週間で限界がきた。


お風呂付きのタイニーハウスもあったけれど、外壁が木材で敷地面積はなるべく小さく、ユニットバスでは無くトイレは別室、キッチン機能、棚が少ない、ロフトが気に入ったので、シャワーだけれど買う時はそれで充分だと思ってしまったのだ。


浴槽生活が当たり前だったから、無い生活を長くしてみて後悔したけれど、それ以外は完璧なハウス。


シャワー室にしては広いから小さなポータブルバスタブを買ってみたけれど、狭くてリラックスできず、これならサッと浴びるシャワーでいい。


ポータブルバスタブは大きい物でも値段も安いし、お湯も魔法で出来るけれど、外で入るのは危険だと流石に分かるので、露天風呂は出来ない。


魔獣には2度、出くわしそうになり、私が視界に捉える前にパールが狩りに飛び出すので、私は結界を自分にかけつつ、相手の強さによっては結界も完璧ではないから、ハウスを出して中に避難しながら待つ。


パールが戻ってきて魔獣を目にする時には死体になっていて、インベントリへ入れて保管は出来ても解体は出来ない。


魔獣は凄く美味しいとパールに聞いて、解体してもらうためにも、お風呂の事でも街へ早く行きたいな、と思い移動を早める事にした。


オフロード用のマウンテンバイクを買おうとしたけれど、電動付きオフロードマウンテンバイクというのがおすすめに出てきた。


YAMAHAの高性能モデル、75万。


むむむ、価格が⋯⋯でも山道だと絶対に電動は必須。


ポチり。


すごい!乗ってみると坂道でもガタガタな土でも快適で、景色の良さそうな場所ではスピードを緩めてサイクリングを楽しむ。


少し早めの夕飯はローストビーフ、ハーブチキン、カプレーゼ、ロールキャベツポトフ、アップルパイ。


パールは美味しそうに沢山食べてくれる。


楽しい時間なのだけれど、あまりにも長い間、他の人と会話をしていないのが少し淋しい。


街に行ったら食堂で働こうかな。

キッチンカーや屋台みたいなので野外販売しても楽しいかも。


マウンテンバイク移動2日目、日が沈み出し少し暗くなってきたから、今日はここまでかな、と考えていたときパールがピタリ、と止まった。


パール「美月、近くに魔獣がいる。この近くで隠れてて」


バッと走って横道へ飛び出していった。

魔獣!?怖い!マウンテンバイクを収納して結界を強め急いで木の影に隠れる。

ハウスを出せそうなスペースを探そうと少し移動すると、動物の赤ちゃん?のような鳴き声が微かに聞こえた。


ゆっくりと声の方へ行ってみると、川辺の少し開けた場所に罠のようなものにかかっているリスが見えた。

リスといっても小型犬くらいの大きさ。


罠ではなく蔦に絡まっているだけだったので一安心、と思いながらナイフを使い絡まっていた蔦を苦戦しながら解こうとしていた時、ズズズと音が聞こえたので後ろを見てみると巨大な蛇がいた。


あんなに大きい蛇⋯⋯魔獣では無さそうだけれど、映画で見たような誇張された巨大アナコンダよりも大きく、息も止まってしまう恐怖を感じ硬直してしまう。


アナコンダはズズズと這いながら近寄ってくる。


アナコンダに気がついたリスが「キーーーー!!!」と鳴き声をあげてしまったけれど、相変わらずゆっくりと向かってくる。


アナコンダが近くまで来て首を高く立ち上げたのでビックリしていると、首の部分がコブラのように広がる。


攻撃魔法も多少は使えるのに、目が合い、怖くて、体が動かなくて攻撃出来ない。


威嚇音らしき鳴き声を出したので目をつぶり、体を丸めてリスを囲み伏せて、限界まで結界を強める。


ズサっと何かが落ちる音がしたので目を開け顔を少し上げると、アナコンダの大きな首が近くに転がっているのが目に入り、そこで意識がなくなった。




☆☆☆☆☆☆☆


『オオアナコンダ』


南アメリカ大陸北部 アマゾン川流域に分布する。


全長3-6m、文献によっては最大9mとされ、世界最大のヘビの一つで体重も重く、5m以上の個体では100kg近くなることも。


体色は緑褐色、褐色、暗緑色で、黒い円形や楕円形の斑紋が入る。


長く太い体で巻き付いて締め上げ、獲物を心停止させてから丸ごとゆっくり飲み込む。


全身の筋肉は、獲物がもがけばその接触している部分だけに力をこめてさらに強く締め上げることができるため、屈強な成人でも巻き付かれれば脱出は容易ではない。


挿絵(By みてみん)



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