表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
259/385

連絡と予定

「レオン!どうかした?帝国には着いたの?何か問題があった?大丈夫!?」


携帯通信機の上に映し出された小さなレオンが、慌てるミレイアに穏やかな笑顔を向ける。


『大丈夫だよ。帝国には昨日の夕方に無事に着いた。昨晩は、兵が占拠していた国境の町のホテルで泊まったんだ。今から魔導走行車に乗って帝都に向かうところ』


「良かった。……国境の町の人たちや、レガリアの兵たちは大丈夫だった?アレクが幻覚魔法をかけてきたって言っていたから……大分混乱していたんじゃない?」


『問題ないよ。兵たちは全員、騎士団が連れて帰った。それから……町を偵察してきたが、ほとんどの住民は占拠された記憶自体が消えていた。覚えている一部の者も、ただ悪夢を見ただけだと思っているようだった。町には被害の痕跡すら残っていなかったし……レガリアを嫌悪している者も想像以上に少なかった。ミレイアとアレクには、本当に感謝しているよ』


「わたしは別に何もしてないよ……?まあ、アレクにお願いしたのは正解だったかも。

レオン、今から交渉に向かうんだよね?」


『ああ。予定を一日早めてもらった。終わったらまた報告するよ』


「うん。頑張ってね、レオン。もしピンチになったら、すぐに助けに行くからね!

わたしは……今から魔塔に行ってアゼルに会ってくるわ。あと……時間があったらベルトランにも会いたいし、セドリックとやりたい研究もあって……」


ミレイアが、聞いてもいない自分の予定を意気揚々と話すのを聞き、レオンは盛大なため息をついた。


『はあ……聞きたくなかったな。他の男たちに会う予定なんて』


「もう、またヤキモチ?心配しないでよ。わたしに下心なんて全然ないから!」


『ミレイアはそうでも相手は違うだろ……。

まったく……。浮気したらお仕置きだからな』


「浮気はしないけど……それは逆効果だよ……。レオンの甘いお仕置きは、今のわたしにとってはご褒美みたいなものだもの……」


顔を赤らめるミレイアに、レオンは頭を抱える。


『はあ、やっぱり君には敵わないな。

声を聞いたらますます会いたくなってきた。だけどーーそろそろ時間だ……行ってくるよ』


「うん。行ってらっしゃい」


ミレイアはレオンの姿が見えなくなるとすぐ、携帯通信機を上着のポケットに入れた。

肩にはいつものマジックポシェットを掛け、胸元のペンダントを自然と確認している。


「ミレイア、また行っちゃうの?」

モフィがしょんぼりしながら問いかける。


「いっしょに行っちゃだめ?」

スインが甘えた声で駄々をこねる。


「うん……一緒に行ってもいいんだけど、今から行くのは魔塔だよ。スインたちを捕まえにきた怖い研究員の人たちもいるところだよ……大丈夫?」


スインは丸い体をプルプル震わせる。


「え〜どうしよう。やっぱりミレイア行かないで〜」


「こら、スイン。我儘は申すな。我らは主を守る存在。必要とされないならば近づいてはならぬ」


威厳のある声で注意したギンだったが、その瞳はどこか潤んでいて、そっぽを向いた横顔は少し拗ねているように見えた。

ミレイアはクスリと笑って3匹を優しくなでる。

「なるべく早く戻るわ。今晩は、家族と一緒に食事をとれると思うから、みんなにもまた魔力の粒を分けてあげるね」


「わかった」

「まってる〜」

「必要な時には遠慮なく呼んでくれ」


「うん。できたら、ノエルの様子も見てあげてほしい。わたしの今日の予定も伝言しておいて。お願いね」


転移魔法陣が足元に展開され、光が彼女の体を包む。


次の瞬間、ミレイアの姿はふっと消えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ