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19/25

19日目

 すごいです!

 今日はなんと四天王の3人目と遭遇しました!

 トラの顔をしたいかにも獣人という感じの戦士で超強そうでした。


 なんと彼(性別がわからないので仮に彼としておきます)、僕がこの世界に召喚されてからずっとこのラプラス火山で待っていたそうです。

 僕らの姿を見て安堵してました。


「ようやく来たな、勇者よ! ここがお前の墓場だ!」


 って指さしながらいつも通りアシュリーさんに向かって叫んでました。まあ、お約束だよね。


 ちなみに場所は火口付近。

 岩肌からシューシュー蒸気があふれ出ており、辺り一面すごい硫黄のにおいが充満。

 しかも火口をのぞき込むと、マグマがグツグツしてました。


 誰だよ、ラプラス火山が死火山だって言ったの。


「その前にひとこと言いたい! オレは貴様が召喚されてからずっとここで待っていたのだ! すんごく暑かったんだぞ! 来るの遅いわ!」

 って、なんかキレてました。なんでキレるのか意味不明。

 思わず「知らんわ!」ってツッコみたくなりました。怖いのでやめときましたけど。



 で、そのトラの顔をした四天王なんですが(仮にトラオにしときます)めっちゃ強かったです。

 あのアシュリーさんと互角に戦ってました。

 すごいよね、さすがは四天王って感じ。

 パワーだけなら完全にアシュリーさんを凌駕しており、つばぜり合いになるとアシュリーさんが押し負けてました。逆にテクニックはアシュリーさんが上で、トラオ(仮名)の攻撃をうまくかわしてカウンターを食らわしたりしてました。



 まさに一進一退の攻防。



 僕は何してたかって?

 もちろん岩陰に隠れて応援だけしてました。無理はよくないもんね。



 ちなみに勝負はアシュリーさんの勝ちで終わりました。

 戦いの最中、4つの武具のひとつ炎の剣を手に入れたからです。


 というのも、アシュリーさんがトラオと戦ってる時に言ったんです。


「たこす殿! 火口に向かって炎の剣を呼ぶのだ!」って。


 え、何言ってんの、この人? って思いました。


「言い伝えでは異世界の勇者は伝説の武具を使いこなせるらしい! だとしたら貴殿の呼びかけにきっと応えてくれるはずだ!」的なことを言ってました。

 魔王を倒すために4つの武具が必要だという情報をこの旅が始まってから知ったのに、なんで言い伝えを知ってるんだろうってちょっと疑問に思いましたがスルーしました。ご都合主義の展開をスルーするのって大事だもんね。



 で、アシュリーさんもだいぶ苦戦してたので試しに火口に向かって叫んでみました。

 なんて叫んだかあまり覚えてないけど「おーい、炎の剣ー、力を貸してくれー」みたいな感じだったかな?

 そしたら、なんとなんと!


 炎の剣が火口からヌルッと現れたんです。

「呼んだ?」みたいな感じで。

 ちょっとビックリしました。


 炎の剣はそのままフワフワと浮き上がり、僕とアシュリーさんの間でウロチョロしてました。

 どうやら僕が呼びかけて現れたはいいものの、どっちが異世界の勇者か迷ってるみたいでした。


 で、結局アシュリーさんを選びました。なんでだよ!


 炎の剣はアシュリーさんの手にすっぽり収まり、襲いかかってきたトラオの攻撃をいともたやすくはじき返してそのまま一刀両断してしまいました。すさまじい攻撃力。アシュリーさんが苦戦していた四天王をあっさり倒したんですから。



 四天王を倒した後、炎の剣の思念のようなものが飛び込んできました。


『異世界より召喚されし勇者よ。そなたの呼びかけに応え、我が力を貸そうぞ』って言ってました。


 アシュリーさんに言ってるのが腑に落ちませんでしたが。



 でもこれで4つの武具のひとつが手に入りました。やったね!



追伸:炎の剣は刀身が炎に包まれており、通常はその炎の部分が鞘に変化するみたい。使いやすそう!




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