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18/24

18日目

 ただいまラプラス火山の中腹で野宿中です。



 火山っていうくらいだから、蒸気が噴き出してマグマがグツグツしてるような危ない山かと思ってたんですが(すいません、火山のことあまり知らなくて)、意外となんにもない普通の山でした。

 本当になんにもないの。草木一本生えてない山肌がむき出しの地面が広がってるだけ。

 標高はそんなに高くなさそうですけど、ちょっと独特の威圧感はあります。


「おっす! オラ、ラプラス火山!」ってドヤ顔してる感じ。(どんな山だ)



 とにかく、このラプラス火山では数多くの魔物と遭遇しました。

 草木がなくて見渡しが良かったからかな。次から次へとモンスターが押し寄せてきました。

 そのすべてをアシュリーさんが返り討ちにしてました。さすがだね。



 あ、一応僕も戦ったんだよ?

 ダガーを振り回してけん制したりして。

 でもモンスターからは「なんだこいつ?」みたいな感じでスルーされてました。


 ううう、なんかムカつく。

 おそらく僕の攻撃に恐れをなして逃げ出してたんだろうね。そう思うようにするよ。



 数多くの魔物との戦いの中でも特に厄介だったのが幻術を使う鳥のモンスターでした。

 ハゲタカみたいな魔物で、僕やアシュリーさんに幻術をかけて同士討ちさせようとする嫌なヤツ。

 幻術をかけて同士討ちさせるんですよ?

 敵の風上にもおけないヤツですよね、ほんと。

 ゲームでもこういう敵って遭遇したら真っ先に倒したい相手だわ。


 ただ、これもどうやらその人が持ってる魔力を操作して幻を見せるそうなので、僕には全く効果がありませんでした。魔力がなくてほんとよかった。

 逆に幻術をくらっておかしな行動を取るアシュリーさんが滑稽で見てて面白かったです。


 むき出しの岩肌に剣を突き刺して「ごめんなさいは? ごめんなさいは?」って何度も謝罪を要求してたり、剣の柄をマイク代わりにして「今日は素晴らしい活躍でしたね、アシュリーさん」ってヒーローインタビューみたいなことをしたり(この世界にそんなのがあるのか知りませんが)、急に大の字になって寝っ転がって「大地の恵みに感謝!」と叫んだり。


 今思い出してもちょっと笑えます。ぷぷっ。

 端から見てると超ヤベーヤツでした。



 とりあえず、幻術にかかったなって思ったらアシュリーさんの頭をスコーンと叩くと元に戻ってたので、ヤベー行動を取ってたら毎回叩いて元に戻してました。

 一度、素の状態で叩いたもんだから敵と間違われて斬りかかってきました。

 いやぁ、あれは怖かった。死んだかと思った。


「すいません、間違えましたー!」って言っても聞く耳持たず。


「たこす殿に化けて私に不意打ちを食らわそうだなんて、百年早いわ!」とかなんとか言ってました。

 目が血走っててほんと怖かった。

 スライディング土下座でなんとか許してもらえたけど。

 ……許してもらえたんだよね?



 ハゲタカの魔物に限らず、いろんなモンスターをアシュリーさんが次々と斬り倒していくもんだから、最終的には誰も襲ってこなくなりました。きっと魔物も本能で感じ取ったんだろうね。この女ヤベーって。

 おかげでラプラス火山は順調に進むことができました。



 にしても火山で野宿ってちょっと怖いね。

 だって活火山っていつ噴火してもおかしくないんでしょ?

 仮に今噴火されたら確実に死ぬよね。


 って、ちょっとナーバスになってたら、アシュリーさんが安心させるように

「大丈夫だ、このラプラス火山は死火山だから」

 と言ってくれました。


 本当だろうか。

 死火山なのに炎の剣なんてあるのかな?

 普通、そういう伝説系の武器ってけっこう過酷な状況下に置かれてるものじゃないの?


 なんて疑問に思いましたが、確かめる術がないのでアシュリーさんの言葉を信じて今日はもう寝ることにします。おやすみなさーい。



追伸:アシュリーさんが寝言で「まあウソだけど」を連発しててちょっとビビりました。ウソなんかーい!



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