11日目
今日もまた野宿です。
昨日はカロッゾの町の高級宿屋だっただけに、落差がすごいです。
でもここまで来ると野宿もだいぶ慣れてきました。
たき火を眺めながら美味しくない乾パンをもぞもぞと食べてる時間が幸せとすら感じます。
キャンプが好きな人の気持ちが少しはわかってきたかも。
なんて言うと「にわかのくせにわかった口きいてんじゃねえよ!」って怒られるんでしょうね。
ふーんだ。
今なら周りにアシュリーさんしかいないからいいんだもんねー(誰に言ってるんだ)
せっかくなので、たき火を眺めながらアシュリーさんの生い立ちを尋ねました。
今さらだけど、僕ってアシュリーさんのことなんにも知らないじゃない?
だから知りたいなーって思って。
性格的に教えてくれないかなって思いましたが、意外にも教えてくれました。
アシュリーさんはもともと騎士の家系の生まれなんだそうです。
家には兄や姉がいて、それぞれ立派な騎士になってるんだとか。
でも剣の腕はアシュリーさんがずば抜けており(本人談)、今回魔王討伐の旅の案内人に選ばれたのもそれが理由なんだそう。お兄さんやお姉さんがいるというのも大きいらしい。
そうだよね、家を継ぐ長男や長女だったらこんな危ない旅なんかに向かわせないよね。
って、僕やアシュリーさんならいいのかーい! って話だけど。
とにかく今回アシュリーさんが僕のお供になったのは、彼女が騎士の家系で家督を継ぐ必要がなく、さらに剣の腕がたつということで選ばれたみたい。
つまり一番都合の良い人間だったってことだね。
なんかモヤッとするよね。
なにそれって感じ。
まあ、そもそも縁もゆかりもない異世界の人間を魔王討伐という危険な旅に出させてる時点で「なにそれ」って感じだけど。(今さら感が半端ない)
まさに貧乏くじを引かされてしまったアシュリーさんに「すいません」って謝ったけど、アシュリーさんは「このまま埋もれていくと思っていたから、貴殿の旅のお供になれてすごく嬉しいぞ」と笑ってくれました。
んもう、アシュリーさんったら、めっちゃいい人! 好き!
逆に僕の生い立ちも聞かれました。
僕はアシュリーさんと違って特に自慢できることもなく。
小・中・高と普通の成績だったし、高校卒業後はそこそこの大学に入り、大学卒業後はそこそこの会社のサラリーマンになって、休日は映画を見たり漫画を読んだりゲームしたりとのんべんだらりと過ごしてる日々。
うう、書いてて虚しくなってきた。
今までも今もパッとしない人生を送ってると伝えたら
「苦労してるのだな」
と泣きながら親指を立てられました。
なんか盛大に勘違いされた気がするけど、まあいいや。
とにもかくにもアシュリーさんはすっごくいい人だってわかりました。好き!
追伸:ちなみにアシュリーさんの初めてのモンスター退治は5歳の時らしい。なにそれ。




