7話.ポーションの毒
むかしむかしアンコク街に、イッキュウさんという世界最強の賢者と、タマという巨乳猫耳美少女がいました。
「この役立たずが!貴様は追放だ!」
2人が朝の街を歩いていると、近くのポーション店から声が聞こえてきました。
店の中には巨乳エルフ美少女と男がいました。
「待ってください店長さん!薬草の毒抜きは確実に行いました!」
「嘘をつくな!今回貴様が納品した全てのポーションに致死量の毒が含まれていたのは事実だ!」
「きっと何かの間違いです!誰かが工房に忍び込んで毒を混入させたか、毒抜きをしていない薬草とすり替えたのかもしれません!」
「言い訳をするな!この毒入りポーションで俺の店を潰して乗っ取るつもりなんだろ!」
「そんなこと思ってすらいません!」
「女のくせに客からの評判がちょっと良いくらいで調子に乗りやがって!ここは俺の店だ!業務妨害と詐欺罪で牢屋にぶち込まれる楽しみにしておけ!」
男は高圧的な口調と態度で、巨乳エルフ美少女を責め立てていました。
「ふむ、店長とポーション師のトラブルだな」
「見てればわかるにゃ。でも冤罪の匂いがプンプンするにゃ。きっとあの子は何も悪くないにゃ」
「どうしてそう思った」
「獣人の勘にゃ」
「やれやれ、実に非論理的だ……と言いたいところだが」
「にゃ?」
「やれやれ、見てしまったものは仕方ない。手早く済ませるとしよう」
そう言うとイッキュウさんは店内に入りました。
「ふんっ!」
そして飾り棚に置いてあった大きなお皿を拳で叩き割りました。
「え?」
「は?」
巨乳エルフ美少女と男は、突然の出来事に目を丸くして驚きました。
「き、貴様っ!何をしている!?」
「高そうな皿だったのでな。つい壊したくなった」
「訳のわからんことを……っ!貴様も器物損壊罪で訴えてやる!理由はもちろんわかっているな!」
「ふむ、ではそこにある毒入りポーションを飲み、死をもって償うとしよう」
イッキュウさんはポーションの入った瓶を開けて、中身を一気に飲み干しました。
「馬鹿な奴め!そのポーションには基準値の999倍の毒が混入されている!」
「ふむ、本来なら非常に飲みやすい高品質なポーションだろうに、毒の苦みのせいで口当たりが最悪だ」
「減らず口を叩けるのも今のうちだ!覚悟の準備をしておくんだな!」
しかし時間が経ってもイッキュウさんは平気な顔をしていました。
「な、何故毒が効かない!?」
「【状態異常無効】スキルを持っているだけだが」
「……そうか、わかったぞ!お前たちはグルだな!この俺を陥れるつもり計画なんだろ!」
「やれやれ、俺はこの件に関する全てを把握している。毒成分がポーションを冷ましている間に第三者によって混入されたことも、その犯人がお前であることもだ」
「き、貴様の言っていることは全てデタラメだ!【成分鑑定】スキルにそのような能力はない!根拠を言え根拠を!」
「ふむ、ただの【成分鑑定】スキルであればそうかもしれない。しかし俺の【超鑑定】スキルなら、この程度の事実は容易に判明する」
「そんな聞いたこともない都合の良いスキルが存在してたまるか!」
「やれやれ、往生際が悪い。では、お前の右側の内ポケットに中和剤と解毒剤、左側に毒の予備が入っている事実はどう説明する?」
「ど、どうしてそれを!?」
「全て把握している、と言ったはずだが。万が一彼女が反撃してきた場合に備えていたのだろうが、それが逆に仇となったな」
「くそったれ……っ!」
こうして自作自演がバレたポーション店の店長は逮捕されました。
エルフ族の作るポーションが店で一番人気なことが気に食わず、不祥事で評判を落としてやろうという嫉妬と逆恨みが動機でした。
「やれやれ、今後は工房の戸締りに気をつけることだ」
「イッキュウ様、助けていただき本当にありがとうございました。このご恩は一生忘れません」
巨乳エルフ美少女は、イッキュウさんの左腕に大きなおっぱいを押し付けながら何度もお礼を言いました。
「にゃ!?ご主人は渡さないにゃ!」
タマも負けじとイッキュウさんの右腕に大きなおっぱいを押し付けました。
2人の巨乳美少女に挟まれたイッキュウさんはやれやれしました。
「さて、これも直しておこう。《リペア》」
イッキュウさんは修復魔法を使って、割ったお皿を元通りにしました。
「にゃにゃにゃ!?」
「直った!?」
タマと巨乳エルフ美少女はあまりの驚きで服が脱げて、大きなおっぱいが丸出しになってしまいました。
こうして巨乳エルフ美少女は、ポーション師としての仕事を続けることができました。
【今回の登場人物】
・イッキュウさん
世界最強の賢者。
回復魔法を使えるが、ポーションも常に持ち歩く。
・タマ
巨乳猫耳美少女。
ラストポーション症候群の傾向がある。
・巨乳エルフ美少女
ポーション師のエルフ族。
後に世界最強のポーション師となる。
・店長
ポーション店の店長だった男。
覚悟の準備をしておいてください。
お読みいただきありがとうございました。
「この作品面白い!」「続きが読みたい!」と少しでも思っていただければ幸いです。
よろしければ感想、レビュー、ブックマーク登録、広告下にある星評価をしてください。
執筆のモチベーションアップに繋がります。
小説家になろうアカウントを持っていない場合や、ログインしていない状態でも、感想を書けるように設定してあります。
次の話は2023年3月26日19時に投稿予定です。




